病は気からではなく、病は誤解から! ~自然療法プログラム・Nくん物語

Nくんが初めて木の花ファミリーを訪れたのは、今から3年前のことです。当時、Nくんはヘルパーとして1週間木の花に滞在しました。実はその以前から精神科に通い、不眠のために睡眠薬を飲んでいたNくんは1年くらい前から自然療法プログラムを受けることを考えていました。そして、今年の3月に40歳を迎えるNくんは自然療法プログラムを受けることをついに決意し、2015年12月16日いさどんの面談を受けたのです。面談の際、いさどんはNくんにこう伝えました。

いさどん:
あなたは長男症候群ですね!あなたは精神が長男ではないのに、長男としてのプレッシャーを受けて育ってきました。そして、両親からの期待に応えようとして、そのことに対する臆病さや自信のなさも今の状態をつくっています。

まず、あなたの性質を紐解くと、臆病で心を外に出さず、秘めている状態で、それを外に悟られないように警戒しているのですが、外からはそれが丸見えになっています。このような状態だと、あなたは一生懸命自分を守っているつもりなのかもしれませんが、それではまわりからの印象も良くありませんので、社会生活は難しいですね。あなたの地球暦を観ると、理想があって能力は高いのですが、頭で考えることと行動のバランスが取れていません。自分はこうしなればいけないという心がありながら、それをしないのです。

一番はもっと自分を知ることです。今、あなたはネガティブに湧き出した思考をベースに考えをまわしていますが、これからはそれをポジティブに思考し、生かしていくことです。

あなたは薬漬けになっているわけではありませんし、精神状態は重度ではありません。ただ、これまでのここの取り組みからすると、症状が重く現状にこりごりしている人のほうが改善は早い傾向があります。逆に、症状が軽く危機感のない人は、その状態を長引かせるのです。そこであなたの意志が重要になってきます。ですから、そこを踏まえてこちらもその意志を刺激しながらサポートしていきます。

40歳は、人生において折り返し地点であり、大切なポイントです。来年3月に40歳を迎えるあなたは切り替えの良いタイミングでこちらに来たのですから、ここでけじめをつけて取り組んでいけば、将来笑って、「あんなときがあったね!」と言える日が来ると思いますよ。

――

いさどんの話に深く頷きながら「そのとおりです」と言っていたNくん。そして、昼夜逆転の不規則な生活を改善し、人前で話すことや苦手な集団生活を克服しながら、今まで空回りしていたエネルギーを使いきる毎日を送りたい、ということで1週間後の12月21日、ケア滞在をスタートさせたのです。

ケアスタート面談の際、いさどんからは毎日日記を書くことがテーマとして与えられました。いさどんは、「日記というと出来事だけ書く人もいますが、心の改善が目的ですので、なるべく自分の想いを中心に書いていくといいですね。子どもの頃からの良かったこと・悪かったことを振り返る自分史を書いてもいいですよ。あなたが吸っているタバコについても、やめなさい、とは言いません。ただ、あなたの心が安定し生活リズムが改善されれば、タバコは自然と要らなくなります。そこを目指していきましょう」と伝えました。

これまで1年以上薬を飲んでいなかったNくんでしたが、お守り代わりに以前精神科でもらった睡眠薬を持参してきたことをいさどんに伝えると、いさどんはNくんにこう伝えました。

いさどん:
今の状態が改善されるということは薬が不要になることです。具合が悪くなるたびに薬を飲んでしまうと、いつまでたっても薬に頼らないといけません。木の花の自然療法プログラムの目的は、心身の健全を取り戻すことが最優先にあるのですから、物理的な作業をすることを気にせず、眠れないときは起きていればいいのです。

Nくん:
眠れないということはちっぽけなことだと判断する人もいるかもしれませんが、僕の中では長年の大問題なのです!

いさどん:
そういった思考状態を抱えていくのが病気の状態です。あなたは長年そのような考えのもとに生きてきたのですから、今の状態を改善するためには、今までのあなたの考え方を継続していたのでは改善できません。だから、今回の取り組みを機会にして、人の考えを取り入れていってください。

Nくん:
はい、そのために僕はここに来ました。

いさどん:
睡眠のメカニズムを紐解くと、人間は必ず眠るようになっています。そのためには、昼間に良い時間を送ることが大切です。ですから、最初は少し調子が悪くても、なるべく昼間に起きているようにしましょう。部屋にいてもホールにいてもいいですし、本を読んだり散歩をしてもいいのです。もっと調子が良くなればキッチンの作業を手伝うこともできます。これは作業をすることが目的なのではなく、一日の送り方のトレーニングなのです。さらに調子が良くなれば、天気が良いときには畑作業に出てもいいですね。

人間の体は、昼間活動して、夜眠るようになっています。夜眠れないということは、夜に神経が興奮しているので眠れない状態になっているのですが、昼間にある程度充実した時間を送れば、自然と夜に眠くなるのです。眠れないということは、体が今眠りを必要としない状態になっているのですから、起きていることがそれに対する適切なる対応です。起きていれば、どこかで必ず眠くなるものなのです。そこで昼夜逆転にならないように、夜眠れなくても、昼間はなるべく眠らないようにすることです。そうすると、昼間眠くても眠らなかった分の睡眠欲求が、夜に移行するのです。

このように合理的に考えていくことが大切です。人間の体は約束どおり、夜に眠るようになっているのですからね。それが何かの異常でそのリズムが壊れているのです。人の健康な状態は、太陽のリズムとともに活動し、月のリズムとともに眠るだけなのですから、非常にシンプルです。ところが、あなたは眠れないことに対して余分な思考をたくさんまわし、事をややこしくしています。話はなるべくシンプルにしましょう。あなたがこれを大問題と言うのも、睡眠に対して複雑に考えすぎているからなのです。しかし、そんなことはありません。夜は眠って、昼間に起きているというとてもシンプルなことです。ここには昼間の送り方を健全にする環境があるのですから、今あなたはそれが大問題だと思っているとしても、いずれそれが解決されていくイメージを持って取り組んでいきましょう。

ここではたくさんの人をケアで受け入れてきましたが、睡眠薬を飲んでいる人でもだいたい1週間もすれば、睡眠薬なしで眠れるようになります。早い人なら、こういった話を聞いただけで、そうですねと言って、睡眠薬を預ける人もいるぐらいです。あなたは今、睡眠薬を飲んでいるわけではないのに、すでに悪いことが起きることを考えているのです。

Nくん:
そうです!眠れなくなったらどうしようとか、また鬱になるんじゃないか、パニックになるんじゃないかと考えてしまうのです。

いさどん:
それは眠れなくなってから考えればいいことで、眠れなくなる前から考える必要はないのですよ。

Nくん:
それはわかっているのですが・・・。

いさどん:
「わかっているけどやめられない」状態が現在の症状なのですから、あなたはわかっていてやめられないことに固執しているのです。それは、あなたがそういった人生を自分で選んで送っていることになりますね。

Nくん:
自分で好きで選んでいるのですか???

いさどん:
そうです。前回の面談でもあなたの性質を伝えましたが、それに対してあなたは頑なに、「自分はこういう状態なのだ」と決め付けているところがあります。それについては、「あなたにはそういう性質がありますよ」とは伝えますが、それをやめなさいとは言いません。ただ、それが今の症状を生み出しているのですから、いずれそれは取り組むべきことなのです。「わかってはいるのですけど」と言う限り、ずっとその状態を続けていくことになりますからね。

Nくん:
僕はそれを好きで選んでいるのですか??

いさどん:
人は、今の自分の状態が本当に嫌だったら、誰かに言われなくても、自分でやめていきます。たとえば、お尻に火がついたら、何とかして消そうとしますよね。それを、余裕がある人は「この火を消すにはどうしたらいいのでしょうか?」とか、「なぜ自分のお尻に火がついているのだろう?」と考えているような話なのです。

今現在も、あなたは頑なに、「僕は好きでやっているのですか?そんなはずはない」とわたしの話を受け取ろうとしていません。

Nくん:
僕は嫌で仕方がないのですが、それでも好きということなのですか??

いさどん:
好きという言い方をすると捉え方を勘違いするかもしれませんが、そういった状態であることがあなたらしいのです。逆に言うと、そういった状態がすべて改善されたあなたが未来にいるとしたら、今、そこへ行くことはある意味あなたにとって未知なることなので、恐怖でもあるのです。あなたは長年今の自分を生きてきたので、今の自分が自分らしいと思い、それに慣れてしまっています。あなたにとってそこから生まれる現象は嫌なことでもあるのですが、そういった人生をずっと生きてきたので、それが改善された状態の自分が考えられないのです。しかし、「新しい自分になりたいですか?」と質問されると、「なりたいです」と答えますよね?

Nくん:
はい!

いさどん:
しかし、あなたは本当にそうなれるかどうか疑っていますし、「新しい自分になれた時に自分はどうなるのだろう?」という考えもどこかにあるのです。ですから、今の自分は嫌なはずなのに、今の自分が自分らしくて心地が良い状態でもあるのです。それは言い方を変えると、今の自分が好きとも言えるのです。あなたは新しい自分を想像できませんよね?

Nくん:
はい!それは想像外のことなので、全く想像できません!

いさどん:
そうであるならば、あなたは今、新しい自分を想像することはできないはずですよね。それなのに、あなたはネガティブな思考をまわし、想像できないはずのことにエネルギーを消耗しています。新しい自分はそういった余分なエネルギーを使わない人です。ですから、今は観えない未来の自分を、先に考えてはいけないのです。それは、「先に行ったら新しい自分に出会うのだろう」というぐらいのスタンスでいるとちょうどいいのです。

Nくん:
まず、僕は何をしたらいいですか?

いさどん:
まず朝起きて・・・

Nくん:
(いさどんの話を遮って)でも、眠れないかもしれないです!

いさどん:
なぜ先にそのようなことを考えるのですか?早速、余計な思考をまわしていますよ!今は夜なのですから眠ってください。まずは、良い生活を送ろうとするのではなく、良くても悪くても何でもいいから、新しい環境で一週間を過ごしてみましょう。あなたは、取り組む限りは成果を残さないといけないとか、今晩眠れなかったらどうしよう、と早速、余計なことばかり考えています。そのメカニズムを伝えても、自動的に考えてしまう性質が今のあなたにはあるのです。あなたは余分な思考を素早くまわしていますが、それはある意味能力が高いのです。ただ、頭は使えているのですが、それはエネルギーを無駄使いしている状態なのです。とりあえずは、自由に最初の一週間を過ごしてみましょう。

――

ケア滞在初日の夜は早速4~5時間眠ることができたと喜んでいたNくん。睡眠障害の改善と農作業体験を目的にケア滞在をスタートしたNくんは、早速初日から畑で農作業をし、その後も夜に途切れ途切れの睡眠をとりながら昼間は農作業をして過ごしました。そして1週間が経ち、1週間面談の際にいさどんはNくんにこう伝えました。

いさどん:
あなたの日記を読むと、自分のことをよく振り返っていることは伺えますが、自分のことに興味が行き過ぎてしまい、自らの思考に囚われている状態です。あなたは頑なに現在の自分を守り続けているのですが、そういった自分を超えていくことが今後の課題です。

そのためには、もっと広い視野のもとに世の中の情勢にも興味を持ち、自分のことについても客観的に捉えられるようになることが大切です。たとえば睡眠については、睡眠が不十分であればどうなるのか、と冷静に考えれば、それで死ぬことはないことがわかりますね。そうやって今の囚われから離れていく作業がこれからのテーマです。

あなたが不眠症で眠れないのは、ただ何も考えずに眠れないのではなく、たくさん思考をまわしていることによって興奮状態になり、眠れないのです。今まで眠れないことがあなたにとって大問題であったとしたならば、そのテーマについてはひとまず置いておき、今はもっと他のことに目を向けていけるといいですね。つまり、思考の中身の転換です。ですから、今のあなたの状態では薬を飲んでも意味がありません。それには、今の思考を分析していき、客観的視点で自分の状態を理解することが必要なだけなのです。

実は、心の問題というのはたちどころに治せるものです。今の状態を引き起こした自らの性質に気付き、それをやめるだけなのです。ですから、それは瞬間芸でできるのです。ところが、自らと向き合わない限り、十年経っても、それこそ死ぬまで治らないことにもなるのです。今のあなたは自分と向き合ってはいるのですが、常に現在の自分を肯定している状態なので、それでは今の自分を超えていくことはできません。そこでは頑なに囚われている自分の性質と向き合う必要があるのですが、あなたは起きてくる出来事や思考の内容に視点が向いてしまっています。ですから、そこでは根本的な原因のほうに興味を持っていく必要があるのです。

前回のケアスタート面談では、あなたが自分の状態を訴えることを優先していたものですから、このような話はできませんでした。しかし1週間経って、この話ができるようになりました。これは進歩しているということですよ。それを評価したらいいのです。

――

いさどんの話を聞いていたNくんは、「僕としては進歩しているのかどうかわからなかったのですが、それが客観的視点なのですね」と言いました。そこで次の1週間は、自分視点について振り返り、自分に客観視点があるとしたらどこでどのように使っているのかを観察することが課題として与えられました。

その後、Nくんは昼間は農作業をし、夜には6時間眠れる日があったり、なかなか眠れない日があったりしながら、さらに1週間が過ぎました。2週間面談の際、いさどんはNくんにこう伝えました。

いさどん:
あなたは頭の中で自分を分析することはできています。昨日の大人会議では皆で映画を観ましたが、あの時間は映画の話自体をすることが目的なのではなく、映画を通して今の社会や時代背景を観て、日常生活につなげていくことが目的だったのです。ですから、頭の中で考えたことが自らの日常生活に反映されることが大切なのです。たとえば学校の勉強は学校でするだけ、宗教に入ったら宗教活動をするだけで、それと日常生活は別ということでは意味がないのです。会社へ行って仕事をしても、日常生活は別ということになると、仕事でストレスがたまったら日常生活はそれを解消するためにあるという話になります。しかし本来、会社でストレスがたまったら会社で解決すべきですし、会社で培われたことは日常生活でも生かされていくように、人生すべてに共通して反映されることが大切なのです。

あなたは自分の頭で考えることが日常生活にどのような出来事として反映されていくのか、つなげて捉えていません。それは、思考がだらだらと巡っているだけの状態です。それではいくら考えても、それが日常生活には反映されず、同じ自分がい続けることになります。そこで、頭で考えていることを日常生活に生かすためには、それを皆に語り、フィードバックをもらいながら、客観視点を受け入れ、自分の思考がどのような現象を引き起こしているかに気付くきっかけにすることです。

そのために、次の1週間のテーマは大人会議で発表することです。そこでは日記の内容をシェアしてもいいですし、大人会議で語られていることに対して自らの想いを語ってもいいのです。それは今まであなたが避けてきたことであり、一番苦手なことでもあります。しかし、そこを超えないと新しい自分には出会えません。

そのことが大事だと気付き、普通にやれるようになると、このケアの取り組みも終了となります。そして、それをやり続ければ、そうすることが心地良くなるのです。心地良くなれば、それを積極的にやるようになります。それが新しい自分になるということです。

――

面談後、Nくんはサポーターのヒロッチに、「とりあえずこの面談の内容を大人会議で発表はしますが、毎日発表することはさすがにできません」と言いました。しかしヒロッチからは、「タバコについても、最初は0にすることはできないと言っていたけれど、いさどんのサポートのおかげでケアを開始してから11日目以降タバコなしで過ごせている。大人会議での発表についても、自分にはできないとすぐに決め付けるのは今までの思考パターンそのものなのだから、一日一日、目の前のことに集中して取り組んでみよう」と伝えられ、Nくんは早速大人会議で自らの想いを発表したのでした。

しかし、2日続けて発表した後、Nくんはヒロッチに「大人会議で発表することが心の負担になって、ここ2日間、夜なかなか寝付けませんでした」と伝えました。そして、その次の晩は一睡もできなかったとNくんはヒロッチに伝え、「いさどんからもらった課題は長期的に継続していくとして、眠れていない今の状況が辛いので、一度東京に戻ろうと思います」と申し出てきました。それを受けて、急遽いさどんと面談する場が持たれました。それはケア滞在を始めてから15日目のことでした。

いさどん:
あなたはケア滞在を始めてから、あなたの判断を超えた新たな視点をまわりからもらいながら今までの状態を改善してきました。しかし、今回東京に戻ろうとすることは、あなた自身の判断です。ここで自らの判断を超えると、自分が新しくなるのです。今のあなたの考えは理解できますが、今のあなたの判断は新しい自分につながらず、元の自分に戻ることになるのです。今、元に戻る力と前に進む力の胸突き八丁(意味:富士登山で頂上までの8丁《約872m》の険しい道・物事を成し遂げる過程で一番苦しい正念場)を迎えています。誰でもそこを通るのです。そこを越えて初めて、次の世界にいる新しい自分に出会えるのです。

タバコの話でも大人会議で発表することでも、こちらが薦めたことを最初あなたは抵抗していましたが、新たな考えを取り入れることによって次の段階へと進んできたのです。こちらからの投げかけがなければ、あなた一人ではタバコはやめられませんでしたね。今回、あなたは自分ひとりで判断し結論を出しましたが、そこを超えるためにこちらが手助けをする状態は同じです。

たとえば眠れないとしますよね。眠れないでいて作業に出るのが辛いということですか?

Nくん:
作業に出ても出なくても、辛いのです。どちらにしても眠れないことに変わりはないのですから。

いさどん:
では、東京に行くと眠れるようになるのですか?

Nくん:
まだこの場所にいることに緊張しているところがありますので・・・。

いさどん:
そうしたら、その緊張を抜く必要があるのです。今までのあなたの思考が今の状態をつくっているのですから、元の環境に戻れば、この2週間取り組んできたことを帳消しにしてしまいます。わたしにはこの取り組みに対する欲はありませんが、あなたがせっかく取り組んできたことに対して、もったいないと思うのです。

Nくん:
やってきたことがすべてご破算になるとは思っていません。

いさどん:
あなたは自分の見解がベストだと思っているのですが、今まで自分の見解で生きてきて自分を導いてこられましたか?

Nくん:
それはできませんでした。

いさどん:
だから今、そこを超えるチャンスなのですよ。眠れないということは、眠れないことに対して何か囚われの心があるのです。

Nくん:
それはすごくあります!

いさどん:
そこを突破していかないことには次へ進めないのです。それは場所を変えたからといって、思考の中にあるものですから、何か変わるわけではありません。

(Nくんが何か言いかけたことをさえぎって)あなたは今、わたしを説得しようとしていますか?

Nくん:
自分の見解を述べようとしています。

いさどん:
わたしはあなたのことをよくわかっています。あなたの今の状態もよくわかっています。それをわかっているからこそ、今を超えていくことが大事だと伝えています。あなたがこのような段階に来ることは最初からわかっていました。最初にあなたに面談したときに、あなたは治りますよと伝えましたね。治らないと思っている人はここで預かりませんからね。そこでイメージするだけの世界ではとんとん拍子で治るのです。それはなぜかというと、こちらの伝えるとおりに事が進むイメージだからです。ところが、実際にはこちらが伝えるとおりに皆取り組みません。そこでは自我が出てくるからです。その自分と向き合って、今までの癖を突破したときに初めて、回答が出るのです。これは薬では治せません。そして、今までもそうだったように、今までの自分に任せていても治りません。だから、人に委ねに来たのです。

今、あなたは自分の見解を述べようとしましたね。それは、「自分のことをわかってほしい」という心です。

Nくん:
そうです。

いさどん:
だいたい皆そうなのですから、そんなことはわかっています。ただ、代わってあげることはできません。その代わりに、あなたがそこを突破する智恵とサポートを提供しているのです。今回のことはある意味予定通りなのですよ。眠れない症状があるとしたら、その状況でやれるようにやっていくだけです。そこでは、あれをしないといけない、これをしないといけない、という想いは捨てていくのです。わたしはここでたくさんの事例に出会ってきましたが、そういった状態の多くの人は睡眠障害を持っています。そこで伝えることは、「人間の体は眠るようにできています。眠れないと言っても、眠れないことによって死ぬ人はいないのです。誰でも3日も起きていたら、絶対眠れます。だから、眠れない時は起きていればいいのです」と伝えます。

Nくん:
僕も最初にそう伝えられました。

いさどん:
眠れないことを嫌だと思うのではなく、眠れないなら起きている作業をするだけです。最初は睡眠が欠乏しているので昼間でも眠くなるとします。そこで昼間はなるべく起きていると、その眠いという負荷が夜まで持ち越され、夜になってから眠るのです。それを数回繰り返していくと、必ず夜になると眠くなります。ですから、本来、睡眠障害の改善はそれほど難しくありません。逆に、自然の摂理に反する異常な状態にもっていくほうが大変なのです。ですから、正常な状態に戻すことはそれほど難しくないのです。

ところが、それを邪魔しているのが、ああでもない、こうでもない、と考える人間の心です。そこで、邪魔している自分の心と向き合う作業をしていくのです。あなたはやっと今、その段階に来たのですよ。これは予定通りです。しかし、少し時間がかかりすぎていますね。通常なら、ここではだいたい1週間で多くの人が睡眠障害は改善されるのですが、あなたの場合は2週間以上かかっています。それはなぜかというと、最初の面談でも伝えたように、あなたの状態が重症ではないからです。あなたはうつでもなければ統合失調症でもありません。あなたは自分の精神状態がこの症状を引き起こしていることに気付いていません。それに自我がとても強いので、改善に時間がかかっているのです。もっと精神的に重い状態の人であれば、自我が保てず、自分の状態にこりごりしているので改善は早いのです。しかし、あなたは自分の状態に対して、まだ懲りていないのです。睡眠障害については懲りているかもしれませんが、自分の性格には懲りていないので、自分の見解を持ち出して訴えています。あなたは口では「もうこりごりです!」と言いますが、そのこりごりが足りないから、元に戻ろうとするのです。

うつで薬を飲んでいる人の場合、まず薬の影響を抜き、それからうつの症状を引き起こしている精神状態に取り組んでいきます。そして自己コントロールしていく段階に入るのです。あなたの場合は、その前段がなく、いきなり心のコントロールの段階に入ったのですが、囚われが強いと物理的な症状が軽くても、改善に時間がかかるのです。

だから、自分の心に向き合わないといけません。あなたは客観視点について学びましたが、今のあなたは全く客観視点に立っていません。自分の主張したいことだけを主張しているのですからね。自分をしっかりと観て、自己コントロールできるようになって初めて、客観視点は有効なのです。酷かもしれませんが、そこに取り組まない限り、これは超えられません。先程、胸突き八丁と伝えましたが、ここを越えられたら頂上ですよ。

Nくん:
わかりました。眠れるまで起きています。

いさどん:
それで心を病む必要はないのですよ。今はそこを超えていく段階だと思って、談話室で本を読んでいようが、一晩中テレビを見ていようが、座禅を組んでいようが、何をしていても構わないので、眠れるまで起きていればいいのです。方法は簡単です。しかし、そこで何とか眠ろうと思ったら難しいのです。

逆に眠れない人には、こう提案することもあります。「眠れないことを逆手にとって、一体どのくらい起きていられるのか、チャレンジしてみましょう!」そうすると、結構すぐに「眠れました!」と言ってくる場合が多いのです。そういったことを楽しめるぐらいの余裕があると、本当はいいのですよ。

Nくん:
がんばります!ありがとうございました。

いさどん:
別にがんばらなくてもいいのです。ただ眠くなるまで起きていればいいだけですよ。

――

その翌日の大人会議で、Nくんは嬉しそうにこう発表してくれました。「面談でいさどんが伝えてくれたことで、眠れないことへの囚われの状態から心が解放されました。いさどんの確信ある言葉の力に後押しされ、眠れないなら無理に眠ろうとせずに時間を過ごそうというつもりで布団の上でインターネットをしていたら、睡魔が襲ってきたのです!結局1時頃には寝付くことができ、そのまま眠ることができました!10年ほど不眠で苦しんできたことを考えると、驚きの体験です!」

そんなNくんに対し、皆からは大きな拍手が送られました。その後も、Nくんは夜布団に入ってから30分から1時間ほどで眠りにつくようになり、睡眠がしっかりとれたことで体調も良くなり、精神的にも良い状態で過ごすことができるようになりました。まわりからも「表情が良くなってきたね!」「捉え方が180度変わると人はこのように変われるんだね!」と伝えられるようになりました。

そして、2日後の3週間面談の際、Nくんはいさどんにこう伝えました。

Nくん:
2日前、急遽いさどんに面談してもらってから、いつかは眠れるのだということがわかってきました。今日眠れなくても、明日眠れなくても、次の日ぐらいには眠れるだろうという安心感が出てきました。その安心感が薬になっているように感じていて、前ほど眠ることに対して思い悩まなくなりました。

いさどん:
以前も伝えましたが、人は眠るようにできているのですよ。

Nくん:
前回の面談が僕にとって大きなターニングポイントになったと思います。以前とは全く違います。

いさどん:
ということは、心の問題だったということですね。

Nくん:
はい、心の問題です。これまでは、しっかりと自分に向き合っていなかったと思います。

いさどん:
そうやって、ひとつコツを覚えましたね。しかし今はまだ、睡眠に対して強く意識が向いています。眠れるかどうかを常に意識しているのは異常な状態なのですから、それが不要になることが大切です。そのために次に取り組むことは、なぜ自分がこういう状態になってきたのかを分析することです。その多くはあなたの考え方の癖なのです。その自己分析に取り掛かることが次の課題です。

たとえば、あなたにはそのつもりがなくても、あなたはすぐに人と議論する傾向があります。他者の意見が自分の意見と違うと、そうではなくてこうなのです、と自らの主張を理解してもらおうとする傾向があるのです。そういった意味では柔軟ではありませんね。

Nくん:
自分のことは頑なだと思います。それはここに来て、初めて気が付きました。ここに来るまでは、むしろ自分は他人の意見を柔軟に取り入れているほうだという思いもあったのです。

いさどん:
ハッハッハ。そこで、自分の癖が出る前に、自分の心がどういう構造になっているのかを知ることが重要なのです。それと、あなたは今まで生きてきて、とても身近なことに意識が行き過ぎていました。それは、自分が眠れるかどうかに意識が強く向くくらい、身近だったのです。

今後あなたがどのように生きていくのかはあなたにとって大きなテーマですが、本来自分がどう生きていくかは、自分がどういう性質を持ち、どのように生きているかによって、自然に縁ができて現れるものなのです。ですから、未来についても改めて考えていくことが大切だと思います。本当のあなたらしい生き方があると思うのです。そして、それを見つけることは重要なことです。自分自身を知って、天命を生きたら、充実した希望ある人生になりますね。あなたの地球暦を観ると能力は高いのですが、今まではそれが秘められてきました。それを生かしていけば、食うがためだけに職業に就くのではなく、もっと自分らしく生き生きと、世の中の役にも立てる生き方に出会えることでしょう。

今、方向性は観えてきているので、今の延長にまず健康になりましょう。それは、意識して眠るとか、意識して自分の癖を観るということではなく、自然体で眠れて、自然体で自分の癖に対してチェックできるようになるということです。次の1週間でそこに努めていき、70%それが定着したら、卒業になります。

――

その後の日記にNくんは、こう書いていました。
「自分の心の癖に気付くようになったが、その対処法が心の癖の延長線上になっている。僕がよくやる心の癖として、自分がまわりから排除されているのではないか、人から変に思われているのではないかと思い、その思いに対してまたやっていると自罰的になる。自分の外の世界に対する不信感は、自分に対する自信のなさの反映。自己イメージが不信をベースにしたやさしくないものなので、まずそこを変える必要がある。」
「眠れないことに対する不安感はだいぶ和らいだが、眠らなければならないという思い込みが強い。夜眠くて、朝起きなければならない、さもなければ次の日の作業が辛くなってしまうだろうという思い込み。」
「僕は自分視点の思い込みをして、それで自分を苦しくさせていたようだ。そのようなことがあまりにも多すぎる。病は気からではなく、病は誤解からだと思う。」
それに対し、いさどんは「面白いです!人は相手を観ているより、自分の感情を観ていることが多いのですが、そのことがわかってくると、人は初めて自分を見つめるようになります。人生は階段を昇るように上に向かっていくものです。それは、仕込みのための期間と一気に成長する時が交互に訪れます。あなたは今まで仕込みの期間を長く取ってきたと思えば、これから一気に上昇するチャンスだということになりますね。そして、これからまた新たな仕込みの期間が来ますので、自らに囚われないで、常に学んでいく姿勢を忘れないで取り組んでください。これからの姿勢が特に大切なのです。ここに来た当初からすると新しいあなたがいますね!」とコメントしました。

そうして、ケア滞在がスタートしてからちょうど4週間が経った2016年1月18日、いさどんからNくんに1月20日をもって卒業とすることが伝えられました。その際Nくんは、「まわりからのサポートやいさどんから課題をもらいながら、70%までは来られたと思います。残りの30%は自分の本質とどう向き合うかだと思います。自分がなぜこのように生きてきたのかと考えたときに、今まで生きてきた中で無自覚に受け取ってきたものが大きく左右していると思うのです。たとえばそれは両親の価値観であったり、先祖代々受け継いできたこと、さらに学校教育で受けてきたことが自分の人格をつくってきたと思います。そのように与えられたものを自分の癖で受けてきて、本当は居心地が悪いのに、自分の癖からすると無理やり居心地が良いと思い込むようにしてきました。これからも今までの価値観や世界観で生きていれば、また同じ世界にい続けることになるので、これからが本番だと思います」と語りました。

そして、1月20日の卒業コンサートの際、Nくんはこう皆に伝えました。「今回のケア滞在を通して、いろいろな気付きやサポートなど、皆さんからありとあらゆることをいただきました。その恩返しは、いただいたものを自分の中に留めておかないで、人に与えられる人間になることだと思っています。そのためにはやることがたくさんあると感じています。これからもよろしくお願いします。」

人は一生自らと向き合っていくものなのですから、この物語に終わりはありません。「病は誤解から!」と気付き、人生の胸突き八丁を乗り越えたNくん物語は、これからが新たな章の始まりです。

 

 


木の花ファミリーに滞在して 〜 批判やゴシップについて思うこと

今月自然療法プログラムを卒業し、先週末の夏祭りに遊びにやって来たみのるんは、木の花メンバー宛の手紙を読み上げると同時に、「一般の人たちにも伝えたい」と言って以下の文章をシェアしてくれました。

一昨年、ファミリーを離れた元メンバーが事実を歪めた情報をインターネット上に掲載したことを発端として、木の花ファミリーは事実を知らない人々から一部ネット上でバッシングを受けたり、週刊誌にゴシップ的に取り上げられるということがあり、ファミリーを問題視したりカルト団体と揶揄するようなサイトは現在も存在しています。私たちはこれらの批判に対し、それは事実ではないことや、真実が何であるかを包み隠さずにお伝えしてきましたが、収まることのないネット上の暴力に為す術はなく、ただ、これからの時代にとって大切だと信じる生き方を日々実践していこうと思っています。
みのるんはそれらのサイトを読み、湧き上がる想いを綴ってくれました。
 
■     ■     ■
 
私は、木の花ファミリーが社会貢献の一環として実践している「自然療法プログラム」を受ける為、およそ1ヵ月半、木の花ファミリーに滞在させていただきました。

木の花ファミリーに来る前にブログや動画などを見て、木の花ファミリーとはどういったところなのか、興味や不安も入り混じったような気持ちで訪ねさせていただきました。ネット上には、さまざまな意見や感想もありますが、私が滞在中を通して感じたこと。

それは一言で言うなら、「とても、良かった!」ということ。

そして、「世の中が、木の花ファミリーが実践している精神性、生き方に追いつけていない」ということです。

「百聞は一見にしかず」というように、様々な人の意見も感想も、自分が実際に見て感じて初めて分かることが多くあります。残念ながら、人はゴシップや第三者の意見に惑わされやすい生き物かも知れません。

それ故に、私が感じた何より残念な事が、「自然療法プログラムを受けることで治る可能性のある人、持続可能な生き方を模索している人達が、心無い記事や意見によって、治る道や、新たな生き方を見つける道を阻まれている」ということです。

私が木の花ファミリーに支払った費用は1日3240円(宿泊費、食費、洗濯代などを含む)でした。私の場合は、更に事情があって、別風呂まで準備してもらいました。実経費を差し引けば木の花ファミリーにとっては、ボランティアそのものです。

恵みいただきますの料理
恵みいただきますの料理

木の花ファミリーでは月に一度の「恵みいただきます」というレストランが催されます。近隣、県外の方など一般の方が多く来られます。その料理の提供内容に比べ、頂く代金は、1000円(65歳以上と障がいをお持ちの方は500円)と安すぎなのです。

「自然療法プログラム」も「恵みいただきます」も金銭が目的ではありませんでした。私が感じたのは、メンバーと訪問者の心と心の交流、人として成長していくためだと感じました。

私は車で外出すること、散歩することも自由でした。もちろん病院や歯医者も自由に行きました。夜の大人会議はメンバーも含めて出欠席自由です。滞在中、強制される行動は一切ありませんでした。私は、毎回参加させていただき、発言させていただく機会もありました。

プログラムの内容は、私の場合、自由に日記を書く事と、週1回の面談、つまり人生を振り返り、今の自分の心を見つめる事でした。客観的に事実を捉え、自分自身の姿や癖を知ることでした。それによって、私は被害妄想がある事や、心の癖、物事を曲がった捉え方をしている自分の姿を知ることができました。

誰に強要されたことでもありませんが、見たくない自分や、見えない自分と向き合うことは、時に苦しいことです。しかし、自分という狭い枠を知ることや、癖を知ること、客観的に自分を観られるようになることで、心と身体が回復していく現実に驚かされました。

木の花ファミリーが何故「自然療法プログラム」や「恵みいただきます」、持続可能な自給自足的生活をしているのか。

金銭、注目、名誉、名声、権力が目的になりがちな現代社会にあって、少なくとも、生きようとしても、生き辛さを感じている人達に、崩壊しかかっている今日の経済社会に先行き不安になっている人達に、新たな道を見出したいと思って模索し続けている人達に、「こんな価値観や生き方がある」という、空論でない実際を示すためだと思いました。

「他者の喜びを自らの喜びとする生き方」「地球環境にとって持続可能な豊かな生活」を現実として実践している場所が、木の花ファミリーです。

私が、この滞在を通して伝えられることは、
「希望ある、持続可能な生き方がある」
「本物は自分の心と身体で感じられる」
「自然療法プログラムは、とても良かったよ」ということです。

同じ時代を生きる同じ人間として、少しでも、日本が、地球が良くなりますように。

この文章を読んで下さった一人一人の心の直観に届くことを願い、書きました。

 

自然療法プログラム卒業生たち(前列左から3人めがみのるん)
自然療法プログラム卒業生たちと一緒に(前列左から3人目がみのるん)

 

 


みのるん物語9 〜 チャンスのヒビキの結末は?!

自然療法プログラムを受けてから
50日が経ったみのるん。

滞在当初から、いさどんは、
「あなたにアトピーが発症したことは、
新たな自分に出会うチャンスなのです」と
みのるんに伝えてきた。

そして、
その意味を理解し、
新たな自分に出会い始めたみのるんの
卒業コンサートが先日行われた。

その際、
いさどんからみのるんに次のメッセージが送られた。
 

*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆
 

人は生きていると、
問題事に出会うものです。

病気になることも、
その病気を引き起こす種が自分の中にあるのです。

ですから、
問題事や病気に出会うことは、
決して悪いことではありません。

しかし、
とかく人は表面に現れている症状だけを
すぐに取ってしまいたい、と思うものです。

そこで、
安易に問題事を解決しようとするのですが、
解決すると同時に、
その問題事を引き起こした種を見つめ、
取り去っていく作業が最も大切です。

もし、
人々がこの世の中で思うとおりの人生を生き、
70億の人が皆そのように生きたとしたら、
地球はすでに消滅しているでしょう。

しかし、
思うようにならない出来事に出会い、
そこから人は人生の目的を学びながら生きているのですが、
たくさんの苦痛をもらいながらも、
まだ人々は自分の思うようにしたいと考えているのです。

自分の思うようにしたいと考えるのは、
自分の意志で生きていると思い込んでいるからです。

しかし真実は、
まず、この世界の成り立ちがあるのです。

私たちにはどうすることもできない宇宙の仕組みや、
地球上のさまざまな生命の仕組みがあって、
私たちは生きているのです。

それは、
「生きている」というより、
本当は「生かされている」のです。

そのことを理解できたときに初めて、
人は真実を学ぶために生まれてきたこと、
そして自分のわがままや身勝手が出たときには
それを知らせるために問題事に出会うことに気付くのです。

ですから、
人が成長するということは、
自らの考えを超えたものをいただくということです。

今回自然療法プログラムを受け、
卒業に至ったみのるんは、
賢い人ですから、
自分なりの理論をしっかりと持っていました。

そして、
その理論を手放したときに
今まで自分なりの生き方をしてきた結果、
病気をいただいたことに気付き、
そこを超えるというカラクリに行き着いたのです。

僕はみのるんにはじめて面談したときから、
「あなたのアトピーは心因性のものです」と
伝えてきました。

物理的にどんなに優れた治療に出会ったとしても、
あなたがアトピーを発症するヒビキをこころの中に持ち続けている限り、
根本的な治療にはならないのです。

仮にアトピーが出ない体になったところで、
そのヒビキは別の形でまた現れるようになっています。

ですから、
その種が自分の中にあることを見つめることのほうが、
症状を物理的に治すよりも大切なのです。

こころの中にその種がなくなれば、
現代医療も有効に働きますし、
そこで健全な食をいただけば、
あとは自然に体は元に戻るのです。

僕はみのるんに
こころを見つめ直すことの大切さを伝えてきたのですが、
人はなかなかこのような捉え方をしませんので、
みのるんもこのことを理解するのに時間がかかりました。

しかし、
わかる人にはわかるのです。

そして、
最終的にみのるんは、
この仕組みを理解することができました。

あとは、
これから自分のスタンスに戻ったときに
その実力が試されるのです。

全ては善きことのためにありますので、
どのような出来事も
自分を鍛えてもらっていると捉え、
謙虚で感謝のこころを忘れずに生きていけば、
痛みを持って学ぶ必要はなくなります。

ここには、
うつ病や統合失調症など
一般治療では治らなかった人たちがたくさん訪れます。

みのるんはアトピーが発症したということで
ここに滞在することになりましたが、
アトピーについても、
こころの取り組みで
改善されることが立証されたのです!

今回のみのるんとの出会いをきっかけに、
私たちも様々な問題を抱える人たちに
貢献していく実績ができたと思っております。

みのるんは理学療法士なのですから、
リハビリという形で
問題を抱えている人たちに
自分の技術を提供しているわけです。

これからは、
今回の縁を機会につながって、
世の中のために共に活動していけたらと思っています。

今回、私たちにとっても、
とても良い学びの機会をいただきました。

あなたにとっても、
人生の良い出発になったことでしょう。

あなたがここに来た当時に発していた空気が、
今はまったく違っています。

今、あなたは
とても素直に自分を表現できています。

それは、
「治った」というより、
「人は変われる」ということです。

滞在当初は、
自分が変わることに対して
恐怖や不安があったのでしょうが、
とても辛いアトピーの症状が
後押ししてくれたのだと思うのです。

ですから、
この世界の何が自分にとって有益になるかは、
わかりませんね。

高く広く立体的にこの世界を捉えると、
自分が出会う問題事こそが、
自分を改めてくれるチャンスなのです。

そういった意味では、
どのようなことでも避けないで、
前向きに向かっていくことが大切なのです。

みのるんも、
そのことを体感したのだと思います。

だから今、
あなたの言葉や発するヒビキが
とてもしっかりしています。

そういった意味で、
本当におめでとうございます。

そして、
この出会いに感謝します。

ありがとうございます。
 
 

卒業コンサートにて いさどんとみのるん
卒業コンサートにて いさどんとみのるん

 
 
 
 


みのるん物語8 〜 問題事は意識レベルを上げるチャンス♪

自然療法プログラムを受けてから
5週間が経ったみのるん。

みのるんの面談が始まろうとしたそのときに・・・
突然まっちゃんが切羽詰った様子で
いさどんのもとにやってきた。

そこで、
みのるんの面談を始める前に、
急遽まっちゃんが自らが引き起こしたミスについて
いさどんに報告した。

「すごく無駄なことをしました・・・」と
落ち込んでいるまっちゃんを観て、
いさどんはこう伝えた。
 

■□■□■□■□■□
 

そうやって落ち込んでいても、
何の得にもならないよ!

その姿勢が問題なんだよ!!

もし、
「これはいけない!」と思うのであれば、
即座に問題を解決するよう考え、行動することに
一番のエネルギーを使うべきなんだよ。

しかし、
「ああ、ダメだった~」と落ち込むほうにエネルギーを使ったら、
物事に対処するエネルギーはそれだけなくなってしまうんだよ。

あなたには
その姿勢が一番欠けているね。

ああでもない、こうでもないと反省しても、
それは振り返っていることにならないよ。

振り返るということは、
次に物事がなるようにするということだからね。

だから、
何か問題が起きたら、
まずは事をもとの状態に戻して、
そして何も問題がなくなってから、
振り返ればいいんだよ。

ところが、
あなたは何か問題を起こしては落ち込むことを繰り返している。

でも、
落ち込んでいる場合ではないんだよ!

逆に言うとね、
何か問題があっても、
その後の対応が適切であるならば、
「問題だったけど、
対応は見事だったね!」と、
問題を起こしたことで評価が上がることにもなるんだよ。

ねえ、
あなたは僕の話を聞いている???
 

■□■□■□■□■□
 

まっちゃんは、
「はい、聞いています・・」と言葉では言うけれど、
落ち込んでいる様子は変わらない。

そんな彼に
いさどんはこう続けた。
 

■□■□■□■□■□
 

あなたは自分に入り込んでいる状態だよ。

それでは、
「聞いている」ことにはならないね。

それは、
言葉は聞いているけど、
中身を自分の中に入れていないということだよ。

「そうだね!」と言って、
今までの自分を改めていくときに、
「聞いている」というんだよ。

それは、
耳で聞くということと、
新たな考えが自分の姿勢に入ってきて、
その結果姿勢に現れてくることなんだよ。

あなたはそもそも
そうやって反省して落ち込むのが好きなんだよ。

でも、
落ち込む必要は全くないんだよ!

誰にでも、
間違いは起きるのだから。

だからこそ、
そのときにいかに機敏に対処するか。

しかし、
余分なことを考えていると、
分析する能力が落ちる。

あなたはただ落ち込んでいるだけだから、
分析も出来ていない状態だよ。

今回のことが、
エネルギーの向け方を変える
良い機会になればいいんだけどね。

それがわかれば、
あなたは僕のところに報告に来る前に、
問題を解決する行動を取るべきなんじゃない?

さっきも伝えたように、
対処の仕方によっては評価が上がるんだよ!

問題があったということは、
確かに自分の中に問題を起こす種があったということだが、
その対処の仕方が良ければ評価は上がるし、
その人の意識レベルも上がるんだよ!!
 

■□■□■□■□■□
 

「しっかりやっていきます!」と
まっちゃんは言いながら、
いさどんのもとを去った。

いさどんは、
「やるだけだよ!
どんなに言葉を発しても、
身につけないと意味がないからね」と伝え、
予定より20分遅れて
みのるんの面談が始まった。

いさどんは、
「僕の印象としては、
改善に少し時間がかかりすぎていると観ているのですが、
その原因はどこにあると思いますか?」と質問した。

それを受けてみのるんは、
「こころについては、
自分の思いつく範囲で取り組んでいて、
たとえば本音で話すとか、
自分なりをやめるとか・・・
それも自分なりかもしれませんが、
努めているつもりなので・・・。

だから、
一番は食生活が原因で、
食事の量は以前に比べたら減りましたが、
ここで出されるおやつはまだ食べているので、
それも本当はやめたほうがいいとは思っているのですが、
自分に甘いところがあって・・・」と答え、

いさどんはこう伝えた。
 

■□■□■□■□■□
 

食は確かに重要で
コントロールできたらさらに良いとは思うよ。

ここの食は、
精神的疾患の改善や
物理的な症状、
それから依存症など
いろいろな面で効果があると思っている。

しかし、
食よりももっと大切なのは、
あなたのこころの姿勢だよね。

そこに問題があると思うんだよ。

僕はあなたが今回のことをきっかけに、
より良い人生を生きてくれたらと考えている。

そのためには、
あなたが自分の今の姿勢がどうなっているのかを、
もっと正確に認識する必要があるね。

この段階まで来ると、
アトピーの話は出てこなくなるんだよ。

それはね、
毎日どういう思考をして、
その思考がどのような矛盾を自分の中に生み出し、
そして自分の体の中の機能にどのような作用を働かせて、
結果としてアトピーになるとか、
ぜんそくになるとか、
そういう話になるんだよ。

簡単に言うと、
あなたには二面性がある。

そして、
あなたの中に頑ななこころがあるんだよ。

その頑ななこころが問題を引き起こしているのだけど、
あなたはどんなことをしても、
それを手放そうとする姿勢が
なかなか出てこないね。

だから、
いかにも手放したような顔をして、
でもあなたの中ではそうではないから、
改善に時間がかかっているんだよ。

これは、
物理的に食事の量を減らすとか、
おやつを食べないとか、
そういう話ではないんだよ。

こころの話だからね。

あなたの日記には、
これまでの苦労話がたくさん綴ってあったよね。

それは物理的なことも精神的なことも、
人間関係で行き詰まったことや、
アトピーになったことも含めて、
そのどれもがあなたのこころから
湧き出ていることなんだよ。

ポイントは、
そこに尽きるね。

ここまでの5週間で、
成果は上がってきたとは思うよ。

たとえばアトピーの症状は、
70~80%は改善されたと観ている。

しかし、
ここからの20~30%は、
そのこころを解決しないと進まないね。

それを取り組めるのは、
あなた自身なんだよ。

僕はサポートすることはできるけど、
取り組むのはあなたしかいない。

通常はこの段階まで来ると、
加速度がついて良くなるはずなんだけどね。

だから、
僕としては少しジレンマを感じるのは、
ここに来て停滞状態にいることなんだよ。

あなたは今、
自分のこころと向き合っていないからね。

そこでね、
「やはりわたしは自分に対して囚われがあって、
頑なになっているから、人の言っていることを本当に取り入れない。
だから二面性があると伝えられているのだ」と、よく理解して、
自分の中にあるものをすべてさらけ出すくらいの気持ちにならないと、
このヤマは越えられないよ。

本当は、
あなたの中に受け取る姿勢が強ければ、
自分から積極的に受け取っていくから、
「自分の中がもやもやしているのですが、
これはどういうことですか?」と
あなたから僕に質問してきてもいいんだよ。

それだったら、
僕はいくらでも時間を取るよ。
 

■□■□■□■□■□
 

そこでみのるんは、
「いさどんが言う、
残りの2~3割というのが
わたしにはよくわからないのですが」と質問し、

いさどんはこう答えた。
 

■□■□■□■□■□
 

それは簡単だよ♪

あなたのこころの癖である、
頑なに自分のスタンスを守ろうとしているところ。

つまり、
「自分なり」ということだよ。
 

■□■□■□■□■□
 

続けてみのるんが、
「それは実生活の中で
どのような捉え方をしたらいいのでしょうか?」と質問したことを受けて、

いさどんはこう答えた。
 

■□■□■□■□■□
 

あなたのような物理的思考人間は、
すぐに「具体的にどのような行動をしたらいいのですか?」と
聞くんだよ。

たとえば、
さっきのまっちゃんの話は、
あなたにとって参考になったと思っていてね。

もしあの話をあなたがマスターしていたら、
今日の面談はいらないと思っていたのだけどね(笑)♪

まっちゃんは、
どこに問題を引き起こす種があるのかを
観ていないんだよ。

まっちゃんは何か起きると落ち込んで、
あの前向きではない波動を持っていると、
問題事が積み重なっていくんだよ。

だから、
問題が起きたら、
問題は即座に改善して、
まず矛盾を直していく。

それが終わった段階で、
どのような姿勢が問題だったのかをもう一度おさらいをすれば、
そのときには余裕ができるから、
ちゃんと観えるものなんだよ。

ところが、
問題もまだ十分解決していないのに、
ただ落ち込んでいるのがまっちゃんで、
そのような姿勢では、
結局問題を改善するのに時間もかかれば、
対処するときのエネルギーも前向きではない。

そうすると、
まわりも気持ちよく動いてくれないよ。

そして、
しまいには、
「あなたのような人に協力したくない!」と
すべてが台無しになってしまうこともあるんだよ。

それは、
あなたがこれまでの人生でしてきたことと同じじゃない?

それなのに、
あなたは自分本位の主張ばかりしているから、
それでは良い人間関係を築くことはできないね。

そこで大切なことは、
相手が自分の考えに合おうが合わまいが、
「向こうからするとそのように観えるのだ」という
捉え方をすることだよ。

つまり、認めるということ。

それは情報だからね。

そうすると、
「なぜ向こうからはそのように観えるのだろう?」という話になるでしょ。

さらに進むと、
「わたしのどこがそうさせているのだろう?」という話でもあるんだよ。

それは、
自分を振り返るチャンスになるよ。

しかし、
今のあなたは自分目線が強すぎるから、
「それはわたしの考えと違うから間違っている!」と
自分を正当化して、
物別れで話が終わってしまうんだよ。

あなたに自分の価値観があって目線があるように、
人にはどんな人にもその人の価値観があって目線があるんだよ。

それはすべて、
認めてあげるべきなんだよ。

そこで、
それをどうやって認めるかというと、
「そのこころの状態だとそうですね」ということだよ。

それが高ければ尊敬するのだし、
低ければそれではダメだねという話になるだけ。

そのときに、
「自分は未熟だ!
ものが観えていないのだ!!」と気づいたら、
自分のこころに取り組むことができる。

今回のヤマは大きかったけれど、
このヤマを上手に征服したら、
あなたの意識レベルは上がるね!

そのためには、
覚悟を持ってこころに取り組んでいくことだよ。

今まではその覚悟がなかったから、
改善に時間がかかってきた。

これからは
そこを意識して取り組んでいけるといいね。
 
 
 
 

 
 


みのるん物語7 〜 テストはいつでもやってくる♪

今日のお昼休み、
みのるんが突然いさどんのもとにやってきた。

みのるん曰く、
「軽いぜんそくの症状が出てきたので、
一度家に帰って、薬を取ってきたいのです。
以前マラソンをしていたときには
ぜんそくの症状がおさまっていたこともあったのですが、
今は走っていないので・・・」

それに対し、いさどんは
「必要であるならば行けばいいのですが、
少し様子を観る程度ではないということですか?」と質問し、

みのるんは、
「様子を観てもいいのですが、
一応念のためと思いまして・・・。
過去にもそういったことが何回かあったので・・・。」

そんなみのるんに、
いさどんはこう伝えた。
 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
 

念のためというのは、
これ以上悪くなるという考えを持っているから、
そのような発想になるのです。

そして、
あなたは過去と同じようなことが起きることを想定しています。

人間は、
経験をもとにして行動しますが、
それでは新しい人にはなれません。

どうしてもぜんそくの症状が耐えられないということなら別ですが、
そこを超えられる可能性があるのに、
そうやって対処療法に頼ってしまうと、
結局また元の自分がい続けることになります。
 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
 

それを聞いてみのるんは、
「耐えられるかどうかと言われれば、
耐えられると思います」と答え、

いさどんはこう続けた。
 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
 

それなら、
なぜわざわざ時間と労力を使って、
家に戻って薬を持ってきたいと思うのですか。

そろそろ、
あなたも自分の癖をつかめるといいですね。

あなたは、
自分が想像していることに負けているのです。

そこと向き合う気があるかどうか。

そこは、
もう自分の実力と向き合うところですよ。
 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
 

いさどんの話を受けてみのるんは、
「とりあえず、
今晩はこのまま頑張ってみます」と伝え、

さらに
いさどんはこう続けた。
 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
 

結局、
そこで考えなければいけないことは、
答えはあなたに出るのです。

だから、
その答えを引き出すのはあなた自身なのですよ。

それは、
あなたの人生に起きていることなのですから。

たとえば、
あなたはぜんそくの症状があったから、
マラソンをしていたと言いますよね。

それで、
マラソンをしていたときには
その症状が抑えられたという話になっています。

しかし、
そもそもぜんそく体質を持っていること自体が、
あなた自身なのです。

あなたは、
そこを改めたいわけですよね。

それを、
マラソンで抑えたということは、
それはある意味症状を改善するということでは
良い改善方法なのかもしれませんが、
マニアックな改善方法をとったので、
結果としてマラソンをすることによって、
他のところであまり良くないことが起きているのです。

それは、
ホリスティックな広い視点で観ていないということです。

そして、
マラソンをしていた時には抑えられていて良かったという話では、
ずっとマラソンに頼っていないといけなくなってしまいます。

結局、
対処療法の連続をしているだけなのです。

だから、
今回あなたにぜんそくの症状が出ましたね。

そうしたら、
僕に相談に来て、
自分が家に帰って薬を取ってきたいから、
僕になるべくその症状を苦しそうに伝えれば、
OKが出るという発想になっているのです。

そうすると、
僕に相談する前の段階で、

「わたしにとって今までのことを振り返って、
このケアの取り組みを通して気付いたことも含め、
トータルして自分はここで何をするべきなのだろう?」と考え、

行動した結果、
僕にフィードバックしたほうが、
あなたは進歩していることになるのです。

そろそろ、
あなたの中でこれをどう取り扱うのか、
という実力をつける時が来ていると思うのです。

先日の1ヶ月面談の時にも伝えたことですが、
実力をつけるということは、
本当の自分と向き合って、
自分を知るということです。

そして、
自分を知るということは、
自分の性質が出てきた時に、
コントロールするべきところと
コントロールする必要がないところを仕分けし、
コントロールするべきところは
しっかりとコントロールすることです、と伝えました。

それは、
自分と真剣に向き合って理解することです。

今、
アトピーの症状は改善されてきましたが、
結局アトピーの代わりにぜんそくが出たということでは、
根本的に改善されていないことになります。

そして、
こういった話を、
僕に説得されるのではなく、
あなた自身が自分に説得できる人になった時に、
あなたにそれだけの実力がついたことになるのです。

だから、
ぜんそくの症状が今あなたに現れたということは、
あなたに対するテストでもあるのです!

そこで、
そのテストをどうクリアするのか、
と考えるほうが前向きですね。

先日の大人会議であなたが日記を発表した際、
何人かのメンバーが表面的な評価をしたことに対し、

「わたしはこの症状を持って、
あなたたちにテストの機会を与えているのです!」ということと同じように、

今回はあなたにテストの機会が来たのです。

これは、
あなたの人生であり、
あなたの症状なのですから、
その結果はあなたがすべて受け取っていくのです。

だから、
そぎ落とすところはそぎ落とし、
自己コントロールできる人になることが大切なのですが、
まだまだ力がついていませんね。

あなたはすぐに忘れてしまいます。

それから、
身につけているようで、
結局あなたは頭が良いので、
知識的な身につけ方になっているのです。

本当に自分のからだはどうしたいのか、
どこへ向かっているのか、
そういった対話がまだできていませんね。
 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
 

そこでみのるんは、
「自分の中には、
大発作が起きたときの不安があって・・・」とおそるおそる伝えた。

不安のヒビキを発しているみのるんに対し、
いさどんはこう伝えた。
 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
 

あなたはすでに、
大発作を想定しているのです!

それは、
一般のお医者さんと同じ発想ですよ。

あなたはそういった治療に対して、
あまり好感を持っていなかったはずですよね。

お医者さんが患者に対して最悪の想定を語り、
あらゆる治療をしてきたことに対して、
それはおかしいと思ってきたのですよね。

しかし、
今のあなたはそれと同じことを自分にしているのです。

それほど自分が大事ならば、
あなたが思う行動をすればいいのですが、
それは自分を本当に大事にしていることになるのでしょうか。

それでは自分を鍛えないことになりませんか。

さっきは、
軽いぜんそくの症状があったのです、という話だったのに、
頭の中では、
このまま行くと大発作が起きそうだ、
という発想になっているのです。

それこそが、
病気の種を育てているようなものです!
 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
 

それを聞いたみのるんは、
「僕の中では備えがあってもいいかなと思ったので・・・」と伝え、

さらに
いさどんはこう続けた。
 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
 

それは、
「僕の中では」という自分の見解ですよね。

先日の面談でも、
「自分なり」ということを伝えましたが、
自分なりでやっていくのなら、
自分なりでやればいいのであって、
それなら僕は何も言いません。

しかし、
僕は客観的な立場からあなたを観ていて、
あなたがあなた自身の癖を乗り越えないと
根本的な解決にはならない、
と観ています。

どんな治療を受けても、
あなたが病気に対する抵抗力をつけなければ、
結局治療が常にありき、になってしまうのです。

今、
あなたは一番大事なところに来ているのです。

先日の面談でも、
そのことを伝えたのですよ。
 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
 

そこでみのるんは、
「今までぜんそくの発作が起きたときには薬を使っていたのですが・・・
2年以上前にも大発作が起きたことがあったので・・・」と話し、

いさどんはこう伝えた。
 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
 

2年以上前の話を
あなたはまた復活させたいのですか?

あなたのその思考では、
また復活させることにもなりますよ。

それを自分で予測しているのですから。

そういったことも含めて、
自分自身をすべて分析できないとダメですね。

そうしないと、
あなたは一ランク上の人にはなれません。

精神的には、
このケアの取り組みを始めてから、
あなたのランクは上がっていないのです。

僕は、
あなたの精神的ランクを上げることによって、
今抱えている病気も克服できると観ています。

他の治療は、
精神的ランクを上げるわけではないのです。

具合が悪くなったところを
ただ治すだけなのですから。

僕が伝えていることは難しいと受け取られがちですが、
その仕組みを知れば、
至極当然のこととして理解でき、
根本的な解決につながります。

そこを取り組めば、
病気の状態から抜け出すことができるのですが、
それをやらなければ、
今の状態から離れることはできないのです。
 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
 

それを受けて、
「要は、先取り不安をやめるということですか?」とみのるん。

いさどんは
さらに丁寧に話を続けていく。
 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
 

先取り不安をする必要があるのですか?

発作の可能性があることは否定しませんが、
それはなってから、
考えればいいことです。

もし大発作が起きたら、
ここで救急車を呼んで対処する方法も取れますよ。

それが、
余分なことを考えないで行った結果なのですから。

今、救急車の話をしましたが、
それはあなたが想定するから話したのであって、
それはあるかどうかわからない話なのですよ。

僕は、
あなたが今よりも自己コントロールできるよう
サポートしているのですが、
あなたは、
今までの自分を保とうとしているのです。

そして、
「自分なり」に一生懸命考えているのです。

それが、
今のあなたの状態を創っているのですよ。

まず、
自分が今そういったこころを持つことが、
すでに未来にその種を蒔いているのです。

あなたは引き寄せの法則を理解しているはずなのに、
自分のこととなると、
その道理を採用しないのです。

それは矛盾ですよ!

ここで気をつけないといけないのは、
あなたは結果を所有し、
思惑のもとに人の考えを取り入れると
これはマイナスになりますよ。

それは、
取り入れないよりはいいと思いますが、
仮に自分で判断できないから
僕に相談しに来たとしますよね。

そのときに、
「そうだった!忘れていた!
自分はもともとそういった考えを持っていたのに、
自分の考えに対して矛盾する行動を取っていた!」と
自分の考えとして行動していくことが大切なのです。

忘れていたということは、
もともと自分の中にあったということですから、
それは自分の考えで行動したことになるのです。

そこで、
「いさどんの言うことのほうが道理にかなっているし、
あの人の言うことだから断れなかった」と思惑のもとに採用すると、
この効果は半減するのです。

そこでは、
あなたの力をつけることが目的なのですから。

今のあなたのアトピーの状態が改善されてきているのは、
ここの環境や食、アドバイスの効果が現れているからです。

その改善が、
あなたの実力でもたらされる人になってはじめて、
あなたは根本的に改善されたことになるのですよ。

だから、
今の状態のままで元の環境に戻ったら、
また再発する可能性もあるのです。

今回のぜんそくはあなたへのテストです。

たとえば、
2年前のような大発作が突然に起きたということであれば
テストとは言えないでしょうが、
今回のような軽いぜんそくの症状が起きたということは、
まさにテストと受け取れますね。

しかしあなたは、
軽い症状を2年以上前の出来事にまで膨らませ、
「大発作が起きたらどうしよう!」と心配しているのです。

心配しなくても、
大発作が起きたところで、
最悪、死ぬだけですよ♪

人は誰でも、
いつでも、
死ぬ可能性はあるのです。

ある意味、
そのような開き直ったたくましさがないとダメですね。

結局、
対処療法に対して批判的な考えを持っているわりには、
あなたの考え方はすべて対処療法なのです。
 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
 

いさどんの話を受けて、
「やってみます!」とみのるん。

最後に、
いさどんはこう伝えた。
 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
 

やるのであれば、
その方向に懸けてやってみる。

それで、
答えを観るということです。

そこでネガティブな捉え方をすると、
本当に発作が起きますよ。

しかし、
僕はそれでも構わないと思うのです。

そのときには、
救急車を呼んで対処すればいいのですから。

これは
今までの自分を超えるチャンスなのです。

だから、
良いテストをもらったと思って、
まだ自分に実力がついていないことを認識し、
これから取り組んでいけるといいですね。

これは、
元々あなたの中にある考え方ですからね。

あなたの中に、
「そういった捉え方が大切だ」ということで、
今まで理学療法士として仕事に就いていたときも
医療業界に矛盾を感じていたのですし、
それからこういったことに共鳴して、
ここの自然療法プログラムを受けることになったのです。

しかし、
これまではそれが本物ではなかったのです。

だから、
今回それを本物にするチャンスが訪れたのですよ♪

ある意味、
今がその切り替えのヤマを迎えていますね。
 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
 

「ありがとうございます!!
今日からやってみます」とみのるん。

話が終わり、
立ち上がろうとしたMさんの足は、
ずっと正座をしていたせいか、しびれてしまっていた。

「緊張しているからだよ♪」と
にこにこ笑いながら声をかけるいさどん。

「新しい取り組みをした結果、
自分はどうなるのだろう?とか、
結果はどうなるのだろう?と観ていくことは
本来楽しみなことです。

それなのに、
これはきっとこうなるぞ!と最悪の結果を想定していたら、
それは不安がもとになっているのです。

そこで、
不安をベースに生きていくのか、
楽しみをベースに生きていくのかというのは
大きな違いです。

楽しみをベースに生きていくときには、
がん細胞でもアトピーの細胞でも
どんどん消えていくのですよ♪」
 

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いさどんと話した後、
みのるんは日記にこう綴っていた。

「いさどんの話を聴いて、
自分なりを手放さないといけないと思った。

現実に何の見返りもないのに、
私を治そうと思ってくれている人がいて、
自分なりの考えを超えている人の考えがある。

私は薬を取りに行くのを止め、
自分なりでない経験、体験をしようと決めた。

結果に囚われない。

最悪死ぬだけだよ、という言葉。

死を恐れていないヒビキだった。

死ぬのを怖がって、
重症化するのを怖がっている、
そういう思考をしていると気づく。

病気のメッセージとこのプロセスを体験してみようと思う。」

みのるんが発するヒビキが
今、ここから変わろうとしている。