無肥料栽培で人参母本選抜

 自然農法センターの人参の品種でちくまの五寸を栽培して自家採種を4年繰り返してきました。わたわたが一緒に関わってくれて、選抜のやり方の基礎そして、採種のやり方を学習しながら進んできた4年でした。毎年、よい品種になっていたのですが、今年の出来は、思わず涙が出てしまったほど、美しい出来になりました。

栽培の方法は、人参収穫後、エンバクをつくり、そのエンバクを鋤きこんで人参につなげるというもの。その際に肥料はやらず、無肥料にて育てています。4年目の様子です。

人参の圃場。選抜前の様子

抜くもの抜くもの美しい出来でした。わたわたは、感動して涙を流していました。ちなみに、僕も感動して涙ぐんでしまった。

選抜した人参を運ぶつくつく。さくや姫さんも思わず笑顔!!

800本を抜いて、そのうち160本を選び、さらにそこから芯の色を確認するために包丁できって、コアの色を確認します。真ん中まで色がオレンジ色のを選んでみると105株でした。800本を抜いたうち、裂根の割合が3%でした。栽培の仕方もうまくなっていますが、秀品率が高く、美味しいにんじんになってきています。うーん、美しい。

きれいな母本になってます

コアの色をそろえるため切って色をチャックしています。白っぽいものは除去しています。

植え付け用の穴を掘っています

植え付け穴に選抜された母本を植えていきます

植え付けの際には、まわりを踏んで霜に備えます

こちらは、キャベツの品種を育てています。選抜してハウスに植えつけました。

 

ターツァイやその他の葉物野菜もよく出来ました

いい感じのターツァイ

カツオ菜も種取りをするために母本選抜します

カツオ菜の母本をハウスに定植

木の花で今育成中の漬物大根です

耐病干し理想と宮重大根の根長の長いものを掛け合わせたものを採種と選抜をして3年目くらいになります。良い品種になっています

おやつは、玉ねぎ定植隊と合流しました。一枚パチリ

こういったよい品種に選抜できたのは、わたわたの協力なしにはありえなかったでしょう。本当にありがとう。種取りは大切だけれども、とても労力のかかることです。なかなか個人の農家で取り組むのは難しい側面もあります。その点、エコビレッジは、みんなの協力をえることができるので、種を維持、開発していくのに向いているともいえます。木の花でもかなりの種を自家採種していますが、ゆくゆく、シードバンクとしての役割も果たせしていけたらと思ってます。たのしみだなー。


お勧め図書「連作のすすめ」

木嶋先生が新しい本を出版されました「連作のすすめ」という本です。木嶋先生からは、たくさんのことを学ばせて貰っています。コンパニオンプランツなどの本も出版されているし、木の花でも連作を多くの作物でやっていますが、そのための有用な情報をたくさん頂いています。この本は、連作に関する今までの集大成のような本でしょう。

http://www.amazon.co.jp/%E9%87%8E%E8%8F%9C%E3%81%AE%E5%93%81%E8%B3%AA%E3%83%BB%E5%8F%8E%E9%87%8F%E3%82%A2%E3%83%83%E3%83%97-%E9%80%A3%E4%BD%9C%E3%81%AE%E3%81%99%E3%81%99%E3%82%81-%E6%9C%A8%E5%B6%8B-%E5%88%A9%E7%94%B7/dp/toc/4259518488

木嶋先生は、僕やわたわたが幹事をしている農の会にも参加していただいており、連作の研究成果を講義していただいたり、会報紙などで報告して頂いていました。そういった内容もまとまっているだけでなく、具体的な成功事例を集めてさらに、説得力をつけた形での出版になっています。是非、一読をお勧めします。

わたわたが木嶋先生を紹介してくれて、僕の中にも「連作は究極の農業技術」と捉え、圃場で実践をつんできました。木の花で連作を取り組んでいる事例を以下にあげておきます。確かに、年々つくりやすくなってきていますし、病気の発生も少なくなってきています

■根菜類:人参、大根、里芋、玉ねぎ、ジャガイモ、らっきょう、ニンニク

■葉菜類:キャベツ、ブロッコリ、カリフラワー、小松菜などの軟弱野菜、レタスなど

■果菜類:トマト、トウモロコシ、スイカ、メロン、かぼちゃなど

■雑穀:そば、ゴマ、きびなど

■豆類:ソラマメ、エンドウなど

 


無肥料栽培で大根母本選抜

約5年前から、わたわたと採種を続けてきた宮重大根です。5年間無肥料環境で自家採種を継続してきました。大根を収穫後はエンバクを蒔いて、大根を播種する2ヶ月前に鋤きこんむというやり方です。年々、出来が安定してきました。今年は5年間の中でも最高の出来にしあがりました。環境も安定してきたのか、大根を播種した後は、除草も全くせず、収穫を迎えました。大根による大根のための圃場環境が整っています。病気もほぼ出ない状態です。

そして、この種が晴れて、来年から自農センターから販売されることになりました。みなさんも是非つくってみてください。肉質が緻密ですいりが入りずらく、低肥料でも育つように育種されてます。

そして、わたわたはじめ、自農 センターの研究員さん2名ととファミリーの総勢十数名で大根の母本選抜をしました。

母本選抜前の大根の様子。きれいな葉っぱ。病気もほぼ無い感じ。

全て抜いてから根長の長いものから短いものの順に並べていきます。

母本用の株を選抜していきます

母本用に選び出したものを軽トラにつんで採取用のハウスに運びます綺麗な母本を200本ほど選びだしました。

5年間の取り組みがようやく実り、品種になりました。!!わたわた喜びの表情!!そして、ありがとう

採種予定ハウスに移して母本を植えつけていきます

      

こちらは、となりで自家採種している漬物大根です。耐病干し理想と木の花の宮重の根長の長いものを掛け合わせて、種取りのしやすい漬物大根を育種しているところです。今年で2年目。あと3年くらいすれば安定するかなーというところです。

 

 

 

 


アブラムシについて(わたわた)

今年は、ハウスのトマトの温室コナジラミやアブラムシに対して、土着天敵だけでなく、それを補う微生物資材などをつかってみました。
トマトに関しては、かなり被害を抑えることができました。現在、イチゴの無農薬高設栽培を今年から始めてやっているのですが、アブラムシがなかなか抑えられないでいます。今日、土着のアブラバチがいるハウスからアブラバチに帰省されたアブラムシのマミーをかなりイチゴハウスに導入したのと、そこに生やしてあった大根にも天敵がいたのでそれを移植。てんとう虫、ヒラタアブの幼虫なども移入しました。その上で、さらに、コレマンアブラバチを購入してダメ押しをしようと思ってます。また、イチゴのハウスには、ところどころ、麦と大根が天敵の住処をつくるために蒔いてあります。イチゴもトマトの件もわたわたに相談をしながら進めていますが、今日、ブログでアップしてくれた内容があります。それがとてもよくまとまっているので、シェアします。いつも勉強になります。ありがとう。
 
■以下、わたわたのブログからわたわたが寄稿してくれました。
アブラムシは作物栽培で最も初歩的な害虫だけど、天敵がある程度定着しているような安定した生態系を整えていっても、最後まで随所随所で出てきて悩みどころになる虫さん。作物自体がある程度健康だと問題にならないことも多いけれど、ちょっとした管理ミスや悪天候などで作物が体調を崩すと一気に増殖して、そこそこ健康だったものにまで繁殖し出すと手がつけられなくなったり、葉が奇形になったり、ウイルスが感染するなどして作物の回復が著しく困難になってしまうことも多い。普通の農家さんでは、農薬で防げていることが多いのだけど、農薬とて万能ではなく、短期の対策として考えても作物が不調に陥っていると、農薬をかけてもかけても増殖が止まらないとか既にウイルスに感染してしまって手遅れなんてこともある。作物生理や生態系を全く考慮せずに農薬だけで密度を低く抑えようと思うと、かなり的確な薬剤撒布が必要で、しかも特定の卓効を示す薬剤に対して薬剤抵抗性が発達しないように注意していく必要がある。安価な古い農薬にはアブラムシに有効なものが多いのだけど、古い時代の農薬は天敵も殺してしまう非選択性のものが多くて、防除が生態系を不安定にする要因をつくってしまうというスパイラルに陥る。初めは効いた農薬が効かなくなる、使う量や頻度が増えていってしまうのは、アブラムシが示してくれる作物の健康の変化に気付かなくなり、アブラムシが好む作物の生理状態を放置し、さらにアブラムシ自体が農薬に強くなったり、アブラムシの増殖を抑えていた生物のつながりを壊してしまうから。とりあえず農薬を撒いておけば、作物が不健康であってもアブラムシが増えないから、作物管理が細やかでなくなる。その上で自体を悪化させる結果を持つ手段を唯一の対策として頼ってしまうっていうのは、あまり賢いやり方ではないだろう。

農薬の害はそれ自体の毒性のことよりも、作物と向き合う姿勢、作物生理や作物生育を成り立たせている生き物の世界を気遣えない農業を生み出すってところにあるのではないかと思うし、悪循環に陥る手段に頼り切ってしまうのは好転する可能性を自ら断ってしまうってことであり、それを考えもせずに使い続けてしまう農業界でいいのか人類ってことだと思う。最近は特定の害虫にだけ効く選択性農薬っていうのが主流になってきているので、かつてよりはむやみに虫を殺さないので少しはましになっているのだけれど、その少しはましってどういうことなのか、結局生態系を意識しなければ化学物質だけで農業は出来ないってことが多くの農業者に正しく伝わらなかったら、やっぱり自分の圃場の自然をちゃんと観察して農業を営むっていう姿勢は育たないのではないかな。農薬をつかわなければいいって単純な話ではなく、自然の営みの1つである農業として、当たり前の考え方をしましょうってことなんだけどね。

さてアブラムシについて。 微生物農薬は悪循環に陥りにくく、使い方によっては耕地生態系のバランスを作物が健全になる方向に回復させる手段になりうる方法の1つで、ペキロマイセス・テヌイペス菌(ゴッツA)とボーベリア・バシアーナ菌(ボタニガードES)はアブラムシに感染して虫の体をカビさせる微生物(糸状菌)。感染して死んだ虫から胞子が放出されるので、うまくいくと次々とアブラムシに感染が広がって、アブラムシ密度が低く維持できるようになる。全滅まではしなが、大量増殖しなくなる。多くの天敵生物には殺虫効果がないので、アブラムシが大発生しそうな状態になったときはとても有効と言える。

作物の健全育成、作物の生理状態を健康に保ち、耕地生態系にも天敵やただの虫がいっぱいいて、アブラムシが代増殖しにくい環境をつくることを前提にして、もしアブラムシが大量発生する兆しがあるときに利用するとしたら、より安定してアブラムシを含む害虫密度が低く維持できるだろう。予防的に使っても良いのだろうけど、天然の寄生蜂やテントウム、ヒラタアブ、クサカゲロウなどがある程度いて、アブラムシがいても増殖していかないことが明らかなら、これらの薬剤は切り札としてとっておいても良いだろう。切り札があるっていうのは、周囲から害虫が飛び込んでくる畑の位置環境や昨今の不安定な気象条件のもとでは有効な手段だと思う。

しかし(しかも?)、この切り札には弱点もあって、低温や乾燥する条件では、菌を撒布してもアブラムシに感染できない。天然の天敵や作物自体の健康さで安定を目指しつつ、非常時に奥の手として使いたいところだけど、条件によっては使えないときがある。これからの季節なんかはかなり微生物には不利ってことになる。
そうなると、微生物系が使えない場合は、天敵生物資材が良いのだろう。コレマンアブラバチ(アフィパール)とショウガクタマバエ(アフィデント)っていうアブラムシに寄生する生物が市販されている。低温期はコレマンアブラバチ、高温期はショウガクタマバエの方が働きが良いらしい。これを放飼して圃場で増殖させる。天然にもこれらの生物はいるけれど、アブラムシが増えないと増えないので、天然の増殖を待っているとアブラムシによる実害が出てしまう。なので、市販のこれらの生物を放して、一気に密度を上げてしまうように一斉にアブラムシに寄生させる。バンカープランツなどを使って餌となるアブラムシを養って、土着天敵を増やす策をとれば、購入天敵はそのうち土着の天敵と区別着かなくなるかもしれないが、要は安定して天敵が定着して、アブラムシの大量増殖がなくなればいいので、そうやって定着・増殖させる方法を併用すると良いだろう。

切り札微生物にも弱点があったり、天敵も天敵自体の生態や棲息環境に配慮しなければならなかったり、今までの化学農薬に比べたら面倒くさい。でもそれがミソだろう。効果が出るように作物や周辺環境を観察し、それを前提にして働く仕組みっていうのは自然界そのもの。そうやって条件をつくりあい支え合って生きている。作物も人間もその一員だもの。そのことを共感して作物に向き合えるようになると、細やかな気づきが生まれ、作物に合わせた管理が出来るようになると思う。意識が作物を育ててるって段階への入り口になるのかなって思う。


そば収穫祭

 今日は、そば収穫でした。昨日に続いて、人海戦術戦略です。この規模で手がりはなかなかですよ(笑)来年からは、コンバインを検討してます

収穫前のそば畑

みんなで一斉収穫

 

午前中のおやつ。陽気がいいので、しばしお昼寝。

 

収穫シスターズ(みちよん&ちなっぴー)

土がつかないようにシートに回収します

回収隊のまこっちゃんと、ゆうくん。パワーのある二人が担当

かとけん(左)とつくつく(右)。「イケメンだから僕もとってくれ」とつくつく

2反の収穫を終えました。今年は、合計で5反分の作付

午後の手作りおやつ。今日は手作りドーナツ

寒くなってきたので、ハウスの中でおやつ。今日もお祭騒ぎでした