「アジアの女性による異宗教間の対話」に出席しました

先日フェイスブックでもご紹介しました通り、
グローバル・エコビレッジ・ネットワークのオセアニア・アジア代表を務めるみちよちゃんが
タイで開催されたアジアの女性リーダーたちが集う会議に出席してきました。
そのレポートを、以下にご紹介します。

 

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3日間の会議を一つの川に例えて絵に表す様子

 

各国の女性リーダーたちと
各国の女性リーダーたちと

 

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みちよです。1月28日から30日にかけてタイで行われた「アジアの女性による異宗教間の対話」という国際会議に招かれて出席してきましたので、皆さまにご報告します。

会議の主催はINEB(仏教者国際連帯会議)で、会場はバンコク郊外の「ウォンサニット・アシュラム」でした。出席者の年齢層は20代から70代までと幅広く、仏教、イスラム教、キリスト教、ヒンドゥー教、スーフィー、そして無宗派と、さまざまな信仰を持つ37名の女性たちが一堂に会しました。南アジア、東南アジアからの参加者が多く、東アジアからはわたしだけでした。

会場では、11年前に知り合ったミャンマーのクゥアン・ルーンさんと予期せぬ再会を果たしました。彼女は私がスコットランドのエコビレッジ「フィンドホーン財団」で「エコビレッジ・トレーニング」を受講した際のクラスメートだったのですが、その彼女が会場の上空をヘリコプターや飛行機が通過する大きな音に涙を流していたため、私が理由を尋ねると、内戦中にヘリコプターに爆撃された記憶が甦るのだと話してくれました。
民族衣装に身を包んだ女性たちの集まりは外見こそ華やかでしたが、彼女たちが実際に取り組んでいる社会問題は性産業への人身売買、家庭内外の暴力、レイプなど、大変重い課題が多く、同じ地球上でそうしたことが未だ日常的に行われていることに対し、わたしたちが出来ることはないかと想いを馳せることがしばしばありました。

会議の中では、わたしの人生の中ではこれまで接点のなかったパキスタンの女性たちとも交友を育むことができました。洪水の影響で避難生活をしている人達が、被災から自力で立ち直り、生活を取り戻していく動きを支援する取り組みは、社会的背景の違いはありますが、東日本大震災の復興においても参考になると感じました。わたしからは、日本の「地元学」の発想をもとに、現地の産物であるジュード(麻)の商品化などに地域の人以外の新たな視点を取り入れるといったアイディアを提供しました。彼女たちは、さっそくその考えを取り入れて実行に移す、と話してくれました。

持っている信仰ごとにグループに分かれて話し合う機会も数回ありました。わたしは特定の宗派に属さない「スピリチュアル」というグループに入りましたが、全体でのディスカッションでは、わたしたち人類が一人ひとり目覚め、霊性を高めていくことが最も大切であるという結論に至りました。宗教や信仰ごとに表現は違いますが、伝えられているメッセージの真髄は同じであることも確認し合い、今後もこうした信仰の違いを超えた女性たちの集まりを定期的にしていくことになりました。

2日目の夜には、各宗教の儀礼に沿った平和を祈る儀式を10分ずつ行いました。わたしたちのグループは2人だけだったので、同じくメンバーが2人だったヒンドゥー教の女性たちと共に儀式を考えることになりました。私が以前から知っていて彼女たちに提案したのは、いろいろな宗教の平和の祈りを別々のメロディーで唱和し美しいハーモニーに織り上げていく祈りの歌でした。実際に皆で歌ってみたところ、たいへん好評で、あとでぜひ音源や祈りの言葉を送ってほしい、と頼まれたほどでした。
皆、最初はやや緊張気味だったのですが、2泊3日を共に過ごし、最後は旧知の親友のように別れを惜しむほど深い心の交流ができました。この地球上で同じ志を持った人たちが国境を越えて共働しあう、そんな時代が既に到来していることを実感した3日間でした。

 

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      2日目の夜、各宗教の儀礼に習い平和を祈る儀式の後に       ろうそくを囲む女性リーダーたち

 

 

 


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