EDE経済ミーティングが行われました!

※2012年12月19日EDE説明会開催予定!

2013年2月17日から3月19日まで開催される第2期EDE(エコビレッジ・デザイン・エデュケーション)。本番に向けて今、着々と準備を進めています。12月10日には、経済の講師を担当する方々をお呼びしてEDE経済ミーティングが開催されました。
来て下さった講師は、NPO法人農商工連携サポートセンター代表理事の大塚洋一郎さん。お金や暦、エネルギーや草木染めなどのワークショップを開催している冨田貴史さんのお二人です。そして、NPO法人懐かしい未来代表理事の鎌田陽司さんはスカイプにて参加して下さいました。
このミーティングは、(1)講師の方々にEDEについての理解を深めていただく。(2)僕を含めたEDEの講師がそれぞれの活動について話すことで、相乗効果を生み出し、講義内容を磨き上げること。以上2点を目的として開催されました。そして、木の花ファミリーはEDEのホストとして、メンバー全員でこの過程を共有しサポートしました。
まずは講師の実践報告の時間を持ちました。

大塚さんは農業の6次産業化を通して地方の活性化を支援しています。農産物は加工品にすると5倍の付加価値を持ちます。それをマーケットにて直売します。お客さんと直接触れ合う体験は農家さんの遣り甲斐に繋がり加工品収入は農業経営の安定に繋がります。そして、都市に暮らす人々の農村体験の受け入れも行っています。最近では被災地支援を中心に行っており、塩害の被害を受けた土地で「塩トマト」を植え収穫する実践も行っています。この時、首都圏からたくさんの人達が来たようです。農業を通して地方を元気づける大塚さん。そのノウハウはエコビレッジを立ち上げる際の力となることでしょう。

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6次産業や被災地支援について熱く語る大塚さん

冨田さんは自分たちで生活を創っていく体験を重視しています。海水から塩を炊き上げるワークショップや草木染めのワークショップはそのような取り組みを表しています。その冨田さんは、EDEでは心のシェアをしたいと語りました。TPPや増税、震災復興、原発問題など。経済が絡む問題は私たちの暮らしに繋がっています。賛成反対に捕らわれず、それぞれの問題に一人一人が何を感じているか?どう向き合っているか?そんなことを率直に語り合うことは自らの心を掘り下げる作業となります。そんな心を共有することは受講生に深い結びつきをもたらすでしょう。

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年間300回以上のワークショップを開催するたかくん(冨田さん)。

鎌田さんは長年のネパールでの実践、そして現在進めている三重県伊賀市での取り組みから地域経済の大切さを実感しています。経済のグローバリゼーションが進んでいますが、ローカルな取り組みは人々に繋がりをもたらします。受講生は実例からその大切さを学んでいけるでしょう。

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スカイプで参加して下さった鎌田さん

この世界の出来事はすべて人々の精神性の顕れで、経済も同様です。木の花で財務を担当している僕はそのような視点をこのミーティングに提供しました。才能のある人がその才能に見合った利益を得ること。個人的な幸せを追求すること。個人の財産を蓄えること。このようなことを当然と思う心が資本主義経済を支えています。その結果、個人的な満足は得られるかもしれませんが、競争や嫉妬、不安も生まれています。一方、木の花ファミリーはすべてを共有する心を大切にしています。所有する感覚を手放していきます。その結果、お金の心配のいらない安心安全な暮らしを実現しています。EDEではこの木の花の経済を人類の歴史の中に位置づけることで、未来の経済に対する展望を描いていきます。

講師の話の後は、全員で語り合いました。話合いはとても充実したものになり、内容は多岐にわたりました。以下、4つの内容のついて簡単に触れておきますね。

【お金について】
昔は物々交換だったが、お金の登場により、効率よく循環するようになった。お金は英語でカレンシー。「流れ」、カレントが語源になっている。この世界は一つの身体でお金は血液のようなもの。流れの滞りが病気。より多くを求める心、貯めこむ心が滞りを生み、不健康な状態をもたらしている。お金は最初、ただのメディア(媒体)だったが、貯蓄や投資の対象となり、信用や信頼の感覚を失ってしまっているのが現在の問題と言える。

【経済について】
日本語の経済とはもともと経世済民。「世を治めて民を救う」という意味。
英語のエコノミーの語源はオイコス(=家)のノモス(法則)。家や集落の実際の運営を表す言葉。その土台にはエコロジーがある。エコロジーの語源は、オイコス(=家)のロゴス(真理)。家の真理(エコロジー)を土台にすることで、家の運営(エコノミー)は健全な形になる。だけれども近代社会はエコロジーを無視してエコノミーが一人歩きしてきたそれがお金を稼ぐことに終始する経済を生んだと言える。そして、この家とはまさに地球のこと。

【農業について】
農業とは農のビジネスではなく、農の技。自分たちで作るという根源的な営み。百姓は百の姓。百というのは数字の百ではなく無限ということ。自然生態系とか、太陽の運行のこと。宇宙の様々な法則が我々に影響している。奥が深いというけど、作物を育てることを通して我々は天と対話する。雨も天の恵みだけど、晴れても天の恵み、この世界の天体の恵みというもの。人間が考えられない世界に誘ってくれる、それが農。なぜ人間がこういう営みをしながら、他の生命とは違う、百姓として生きるのかというのはとても奥の深い話。そこらへんは経済も含めて世界観のテーマ。全部つながっている。それを分析してみるのはいいことだけど,それを全部つなげて、全部一つだね、ともっていけるEDEの講座。

【仕事について】
社会ではお金を稼ぐことが目的で、仕事が生活に直結していない傾向がある。でも、ここでは自分たちの仕事が生きていくことに直結している。自分が自給出来る所から、自給していくことは大事。大切なことはみんなで協力して自給して共有していくこと。現代の人々は皆で共有することを忘れている。この自給自足の暮らしは、お金を使った生活以上に彩りがある。その素晴らしさも伝えていきたい。

その他、「創造と芸術性」「学びとは?」「社会問題と日常生活」などの話題についても語られました。とても刺激的な学びに機会となった経済ミーティング。その学びはそのまま本番のEDEに活かされます。加えて、本番のEDEには今回仕事の都合で顔を出せなかったコミュニティ・ユース・バンクmomo代表理事の木村真樹さんの講座も加わります。木村さんには「地域内でお金を循環させる方法、資金を調達する方法」について講義してもらいます。

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残念ながら当日欠席された木村さん

本当に多彩な講師の方々が集まって下さいました。木の花ファミリーを土台にしてみんなで講座が創り上げていきます。
経済というテーマで世界や生きることの本質に迫り、実践力を育む。
そんな講座になる予感が今からしてわくわくしています。
受講を検討している方。申込はお早目に!


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