日韓・地球会議 ~ 天の心編

「その心、日の本の国全体に説くがよい」

韓国人のソミンちゃん(10歳)・シャンリン(10歳)・イエヨンちゃん(8歳)は、再びいさどんと話す機会を得ました。シャンリンは生まれてから1年間木の花ファミリーで過ごし、その後もお母さんのリンリンと一緒に毎年木の花に帰ってきます。今回は、そんなシャンリンのいさどんへの質問から始まりました。

 
シャンリン:
いさどん、「このはなファミリー」の「このはな」ってどういう意味があるの?

いさどん:
「このはな」は木の花と書いてね、たくさん花が咲く木のことだよ。

シャンリン:
それはいさどんっていう大きな木に、わたしたちのような小さな花が咲くということでしょ(みんな、笑)!

いさどん:
ハッハッハ。そうではなくてね、日本で代表的な木の花は、桜の花だよ。桜の花はいっぺんにパッと美しく咲いて、パッと散るでしょ?富士山の神様は「木花咲耶姫命(このはなさくやひめのみこと)」と言うのだけど、この神様の花は桜の花、あるいは梅の花と言われているね。木花咲耶姫命はいのちの美しさ、それから美しくパッと咲いたらパッと散っていく潔い心、そしてはかなさを表している。

梅の花は何を表していると思う?梅は健康のためにとても良いものでしょ?だから、梅の花は健康や長生きを表す花なんだよ。

もうひとつ、木の花の代表的なものは何か知っているかな?

シャンリン:
桃の花?

いさどん:
そう!桃の花だよ。桃の花は中国で言われる桃源郷の花でしょ?桃源郷はね、皆で暮らす理想郷のことだよ。それから、桃の実には不老長寿という意味があるんだよ。

それでね、「このはな」のことを「木の花」と書くでしょ?さらに、「このはな」の「こ」は個人の「個」でもあり、それは一人ひとりのことだよ。たとえば、木の花ファミリーの皆が一つ一つの花だとするでしょ?一人ひとりが人生の個の花を咲かせると、木の花ファミリーという大木にたくさんの花が咲き、桜や梅や桃のような美しい大輪の花となる、という意味があるんだよ。

いさどんたちは最初、木花咲耶姫命という神様のことは知らなかった。まだ富士山麓に住んでいなかった頃、1992年に初めて富士山の元旦の日の出を見に行ったんだよ。まだ日が出ていないときに、いさどんは富士山麓の牧草地を歩いていた。それで、まりちゃんがいさどんが歩いている写真を撮ったらね、後で写真を見てみると、歩いているいさどんの頭の上にいつも光がついていたんだよ。太陽が出ていたら、いさどんの頭に反射して光があってもわかるのだけど、まだ太陽が出ていないのに写真には光が写っていた。

その写真を観たいさどんは、「これは富士山の神様が、いさどんたちが富士山に来ることを歓迎しているのだ!」と感じたんだよ。それで、富士山麓へ移住するための相談をしに富士宮市役所に行ったとき、その近くにある浅間大社へ行った。そのときにそこにいた巫女さんに、「ここの神様はどなたですか?」と尋ねたら、「富士山の神様である木花咲耶姫命です」と教えてくれたんだよ。僕はそのとき木花咲耶姫命がどういう神様なのか知らなかったから、「どのような神様ですか?」と質問したら、パンフレットを渡してくれた。そこには「木花咲耶姫命はいのちの美しさ、潔さ、はかなさを表す神様です」と書いてあったんだよ。だからそれを見たいさどんは、「これが僕たちが目指す生き方だ」と思い、それからここの名前を「木の花農園」にしたんだよ。そして、ここにたくさん外国の人たちが訪れるようになり、後に「木の花ファミリー」になったんだよ。

シャンリン:
木の花ファミリーがここまで来ることを、いさどんは予想していなかったでしょ??

ソミンちゃん:
いさどんは賢いから、ここまで来ることを予想していて、最初からやったと思うよ!

いさどん:
ハッハッハ。いさどんはね、こういう生き方をすることが大切だとはわかっていたよ。

ソミンちゃん:
大切な生き方ですよね!

いさどん:
それでね、いさどんは40歳のときに初めて富士山に登り、富士山の頂上で「その心、日の本の国全体に説くがよい」と神様から言われたんだよ。「日の本の国」とは世界のことだよ。「その心を世界中に広めなさい」という言葉を神様から受けたから、富士山に来たんだよ。

シャンリン:
わたしも富士山の頂上に登って、神様の言葉をもらいたいな!

いさどん:
ハッハッハ。今度、一緒に登ろうね♪

ソミンちゃん:
わたしも一緒に行きたいです!

いさどん:
そうだね。いさどんは今まで11回頂上まで登ったよ。それで神様からの言葉を受けたいさどんは、「いつか、この生き方が世の中にとって大切になるときが来る。そのために富士山麓で世の中の見本となる生活を始めよう」と思ったんだよ。その心に共鳴した20人の仲間たちと一緒に、木の花ファミリーが始まったんだよ。

シャンリン:
誰がいさどんと一緒に来たの?

リンリン:
えいこばあちゃん、あいちゃん、のりちゃん、れいちゃん、まりちゃん、ちなっぴー、かずこちゃん、はるちゃん、じゅんじまん、やすえどん・・・

シャンリン:
ようこちゃん!

いさどん:
ようこちゃんは違うよ(笑)。

シャンリン:
そのときに一緒に来ていないのに、なぜようこちゃんはいさどんと一番仲良しなの(みんな、笑)??

いさどん:
ハッハッハ。それはね、ようこちゃんが9年前に木の花に来たときに、「わたしは心を学びたいので、そのためにはいさどんの近くでいろいろとお手伝いすることが一番学びになると思います」と皆の前で言って、それからいさどんの近くで一緒にお仕事をするようになったんだよ。

シャンリン:
ようこちゃんの心の勉強はもう終わったんじゃない?

いさどん:
心の勉強はずっ―と続くんだよ。神様までの道だからね。

シャンリン:
死ぬ前に神様のところに届くのかな?

いさどん:
死んでもまだ勉強しないといけないよ。(シャンリンの不満そうな顔を見て、みんなが笑う。)

シャンリン:
・・・じゃあ、いさどんは??

いさどん:
いさどんも勉強しているんだよ。宇宙はとても広くて複雑だからね。

それでね、いさどんはこの生き方が大切だということはわかっていた。そして、はじめに一緒に来た人たちも同じように思っていたから、一緒に来たんだよ。だけど、どのような生活になるのかは皆、まったくわからなかったね。わからないから、神様の言うとおりに生きてきたんだよ。そうすると、自分が思ってもいなかったような人との出会いや出来事があって、木の花ファミリーは今のようになった。それは想像はつかなかったけれど、大切な生き方だと思っていたことは、そのままこの形になったね。

ソミンちゃん:
次の質問をしてもいいですか?人はどこから来たのか、知りたいです!

いさどん:
人もね、自分がどういうふうになるのかは知らなかったと思うんだよ。今のような社会ができるなんて、想像もしなかったと思うんだよ。人は生まれてから、少しずつ地球上で経験を積み、そして死んでいくでしょ?そうすると、新しい人が生まれてきて、それを受け継ぐでしょ?そうやって順番に生きていくことによって、今の世界になった。それは、地上にいる人間たちが階段を上がるように進んできたようなものだよ。そして、一段ずつ上がるたびに、この世界や自分たちのことを理解していったね。でもね、上から観ている神様は、それをすべて知っていたのだといさどんは思うよ。

さて、人はどこから来たのか?人間の先祖は猿人といって、わたしたちは猿から人間になったんだよ。猿人は今から約400万年前に地球上に存在していた。その前は猿だった。その猿がある日突然、ものや火を使うことを覚えたんだよ!

想像してごらん。はじめに地球は熱い星でね、生き物はいなかった。それがだんだん冷えてくると、水蒸気が雨になって海ができた。その頃は火山の活動が活発だったから、火山が溶岩を噴き出したり、大陸のプレートがぶつかりあって盛り上がり、陸地ができたんだよ。それは今から約40億年前のことだよ。

そして、地球が変化していく状態を観ている存在がいた。それが神様だよ。皆は生まれる前はどこにいたのかな?

シャンリン:
「みこと」だったよ!

いさどん:
そう、魂だけでいたね。それは神様と同じ姿だよ。だからね、人間の元になる猿に魂が降りてくる前は、人間は神様たちと同じように天にいて、自分たちが降りていくための体ができるのを待っていた。宇宙空間で地球がだんだんできていくでしょ?それで海ができ、陸ができていった。

最初に地球上に降りてきた生命は、原始細胞というものだよ。それがいろいろな変化をしながら、海の中で魚になった。それが陸に上がってカエルのような両生類になった。それがヘビやトカゲのような爬虫類になって、その爬虫類から鳥類と哺乳類に分かれたんだよ。哺乳類の中から猿が出てきたでしょ?それで猿を見つけた天の神様たちは、「これはわたしたちがこれから降りていく受け皿に一番いいね!」と決めたんだよ。

それでね、「神」という字の「申」は干支でいう猿のことだよ。それで地球上でいのちが猿まで進化したら、それを上から観ていた神様は、「申」の体に神様の意志を「示」したんだよ。「神」は「神」という字の古い字だよ。だから、猿に神様が降りてきて、猿人というわたしたち人間の祖先になった。

猿人と猿はまったく違うよ。猿人は神様の知恵を与えられたから、道具を使ったり、火を使ったんだよ。

ソミンちゃん:
神様が入っていない猿は、猿のままなのかな?

いさどん:
そうだよ。神様が入っていない猿は猿のままで、チンパンジーやゴリラになったのだし、神様が入った猿は猿人となって、今の人間になった。人間になると知恵があるし、自分の願いを持つようになったでしょ?人間は能力が高いから、自分の願いを叶えることができるようになったんだよね。はじめの頃の人間は、生きることがたいへんだったから、皆で助け合って暮らしていた。でも、人間がどんどん賢くなって、いろいろなものを作り、発見することによって進歩すると、人間はわがままを言ったり嘘をつくようになって、欲深になり、他人のものを奪ったり争うようになったんだよね。

ソミンちゃん:
欲張りになったからこそ、人と人の差ができたね。

いさどん:
そうなんだよ!元々はすべて、自然という仕組みの中でいろいろないのちとつながって生きていたでしょ。だから、最初の頃は人間だけにとって都合の良い世界ではなかったのだけど、人間がどんどん自分たちだけのことを考えたから、人工の世界という自然を破壊するような世界ができたんだよ。大昔の人たちは天気を感じたり、作物や動物と話したりしながら、自然と共に生きていた。それは、神様と共に生きていたということだよ。その頃の人間には「自然に生かされている」「いのちをいただいている」という心があった。ところが、今の人間たちは自分の力で生きているね。「自分は誰にも助けられていない」と思っているんだよ。それで、神様の存在を忘れてしまったね。

でも、太陽の光も、土も、水も、空気も、風も、自然は誰にでも平等に与えてくれるでしょ?皆が生きているのは地球が自転し公転して、太陽が宇宙を旅しているからだよ。だから、この世界に時間が生まれ、いのちが生まれ、わたしたちは毎日を生きられている。

いさどんはそういったことに気付いたから、「自然に生かされていることに感謝して生きよう」と思ったんだよ。そのためには自分のわがままを優先せず、心を綺麗にして、世のため人のために生きることを一番の大事として、これまで歩んできた。

今の世の中の人々はそういったことを忘れ、自分のわがままばかりで生きるようになったから、地球上が問題事だらけで生き辛い世界になったね。だから今、木の花の生き方はとても大切になったね。

ソミンちゃん:
人間の本当は、馬鹿な悪い心なのかな?それとも、他のものがある??

いさどん:
今の世の中を観ると、人間の行いは本当に愚かで、自分にとって問題となることを良いことだと思ってやっているんだよ。でも、元々人間は神様から分かれ、一人ひとりを形作るようになったのだから、元々はそういった高い心を持っている存在なんだよ。

それでね、人間は悪いことをして嫌な思いをしたり病気になって、勉強するでしょ?そうやって尊い者になっていくんだよ。でも、そんな辛い思いをしたり病気にならなくても、先に「なぜこうなるのだろう?」と気付いて、自分の姿勢を変えていくことが大切だね。それを「心を磨く」と言うんだよ。だから、木の花ファミリーでは心磨きを一番大切にしているんだよ。そうすれば、辛い思いをしなくても、どんどん美しい心になって、世の中も良くなるんだよ。

ソミンちゃん:
それを知らなかったら、自分で自分を傷つけていくことになるね。

いさどん:
そうだね、そういう人は同じ問題事を繰り返すことになるんだよ。何か困ったことが起きると他人のせいにしたり、社会のせいにして、ほとんどの人たちは自分のことを振り返りたがらない。だから、自分のことはそのままにして、まわりを変えようとするでしょ?でも、自分が出会うことはすべて、自分がそれに出会うように生きてきた結果なんだよ。

ソミンちゃん:
そういう人は馬鹿だね!

いさどん:
それはね、一生懸命生きているのだけど、その一生懸命が良いことにならないんだよ。たとえばね、この世界には流れや法則があって、その仕組みの中で星と星が動いたり、時間が過去から未来へと流れていく。ところがそういったことを知らず、自分の考えばかりで生きていくと、どんなに一生懸命生きても、問題が起きるようになっているんだよ。

あなたは今からそういったことがわかるのだから、将来、皆にそういった仕組みを教えてあげられるね。

ソミンちゃん:
わたしは自分のどこが問題なのかをわかっているような気がします。

いさどん:
ハッハッハ。でも、普通の人はわからないね。自分にとって困ったことが起きても、自分がかわいそうだと思うだけで、自分のどこに問題があるのかを考えないからね。人間たちが皆、自分を振り返って、心を美しくしていけば、世の中は自動的に美しい世界になるでしょ?それなのに今は皆、心を振り返らないで、お金を持つことによって豊かになろうとしたり、政治家に豊かな経済を求めたり、「自分の生活が良くならないのは社会が悪いからだ!」と言って、他人のせいにするんだよ。

ソミンちゃん:
そうすると、リーダーは危険を背負うことになりますね。

いさどん:
世の中がまだ優れた社会になっていないときに大事を生きることは、社会からはなかなか理解されないからね。そういった意味では、リーダーはその危険を冒さないといけないね。でもね、人々がそれをわからなくても、そういう時代が来る予感はあるでしょ?たとえば、木の花のようなところだったら、この生き方の先に何があるのかはわからないけれど、大切であることは皆知っているから、この生き方をやれるね。

仏教では「悟り」を目指すでしょ?それは差ができないように、人と自分を区別しないということだよ。すべてのいのちを大切にしなければいけないし、自分を大切にするくらい他人も大切にしないといけない。だから自分のためだけではなく、世の中のために生きなさい、と教えている。それが優れた人の生き方だよ。

ソミンちゃん:
普通の人が優れた人になるためには宗教が必要ですか?それとも自分で頑張って勉強したら、優れた人になれますか?

いさどん:
それは、「どうしたらそうなるのか?」という話でしょ?つまり、自分の力でそれを得ていこうとする考え方だね。今まで6500年くらいは、人間が科学やテクノロジーを発達させ、人と競争し、自分だけが豊かになろうとした時代だった。でも、宇宙的にはそのピークが今から3年半前の2012年12月21日に来て、その時代は終わったんだよ。宗教でも、今までは人を正しく導くと言いながら、ご利益をうたい、「ここに入会すれば幸せになれますよ」「お金持ちになれますよ」と言って、人をたくさん集め、自分のところの教えが正しくて他の教えが間違っているといって争ってきた時代だった。そうやって組織ができて、信者と教祖様という差ができたんだよね。それはちっとも良いことではなかったよ。宗教の側は組織を守り大きくすることと、信者からお金をまきあげることばかり考えるし、信者は自分が得することを願うばかりだった。そうやって、美しい心をつくるはずの場所が、とても見苦しい人間をつくってきたんだよ。

ソミンちゃん:
木の花の子どもと大人全員が友達のように生きている理由がわかった気がするよ!

いさどん:
そうだね。子どもは未来を生きていく人たちでしょ?未来は今より進んだ社会だから、魂としては子どもの魂のほうが高いんだよ。だから、ここの大人たちは子どもを仲間として接しているんだよ。

ソミンちゃん:
小さな大人だね!

いさどん:
人間には魂の年齢と肉体の年齢というものがあってね、肉体の年齢は今回地球上に生まれてきてからの年数のことだよね。魂の年齢はそこでは見えない。その人がどういう考え方を持っていて、どのように生きるのかによって、魂の年齢はわかるんだよ。でもね、古ければいいということでもないんだよ。できたらね、高くて広い意識を持っている人になることが大切だよ。だから皆、世界の天教山だと言われている富士山の頂上へ行きたがるんだよ。それは、天に近くなることを魂は知っているからだよ。

ソミンちゃん:
わたしの学校の友達にも、いさどんの心を伝えていきますね!

いさどん:
そうだね。あなたが皆に伝えたいと思うのならば、それがあなたの価値だから、伝えられるといいね。

今、いさどんは皆の質問に答えているでしょ?それは、皆の知りたいことにいさどんが答えているのだけど、逆にいさどんが知っているもっとたくさんの情報があるんだよ。でもそれは、新しい話ではなく、あなたの心の中に今まで持っていた話を思い出すことなんだよ。だから、「そうだね!」「そうだね!」という話になるんだよ♪

そうすると、まわりの人たちがそういったことを理解しなくても、生きることに自信がつく。韓国の人たちでも、一般の人は本当に大切なことはまだわかっていないからね。世界中の人たちでもまだわかっていない人が多いね。だから、そのことが大切だとわかった人は、皆がわからなくてもやっていかないといけない。これはとても大事なことだね。その大切がわかっていると強い意志を持てるから、それがやりきれる。そして、皆が皆のために、地球のために生きる世の中にしていこう。

ソミンちゃん:
そうなったら、世界は平和になるね!

いさどん:
そうだよ。それは平和なだけではなく、本当の意味で豊かな世界になるね。そこではお金はもっと少なくていいし、ものも不要なものがなくなって環境も悪くならないし、そういう意味でとてもシンプルで豊かな世界ができる。

ソミンちゃん:
わたしから観たら、いさどんはわたしが今まで出会ってきた人の中で、一番大きな星に観えるのだけど、この宇宙の中ではいさどんはその一部にしか観えないんだ。

いさどん:
そうだね。これは人類の物語だからね。その人類の物語は、宇宙の物語だよ。今回、あなたは初めてここへ来たけれど、これはこれからずっと一緒に活動していくための始まりだ。またお話ししよう♪

ソミンちゃん:
はい!今日はどうもありがとうございました♪

――

 
こうして、富士山の麓から韓国へ向けて、天の心が広まっていくのでした。天の物語はつ・づ・く―――。

 


日韓・地球会議 ~ 平和編

一人ひとりが自分のみこと(命・神)を育てていく時代

思いがけず韓国人のソミンちゃん(10歳)がいさどんと話す機会を得て以来、ソミンちゃんはいさどんに質問する内容をたくさん考えていました。それから1週間後の8月7日、ソミンちゃんは再びいさどんと話す機会を得ました。その場には韓国人のシャンリン(10歳)とイエヨンちゃん(8歳)、それから、ひみこ(8歳)とみこと(11歳)もいました。

*写真は8月9日にみんなで一緒に川遊びに行った時のものです。

 

ソミンちゃん:
昨日は広島に原爆が落ちてから71年が経った日だったね。原爆の原因は日本とアメリカが戦争をしたからだと聞いたけれど、日本とアメリカはなぜ戦争をしたの?

いさどん:
人は自分が得することを考えるでしょ?昔の人たちも、国が他の国を侵略して、自分たちが得することばかり考えていたんだよ。たとえば、アメリカやイギリス、フランス、ポルトガルといったヨーロッパの国は世界中を植民地にしていた。100年くらい前、日本もそういったヨーロッパの国と同じように、韓国や台湾を植民地にしていたんだよ。

シャンリン:
え~!!

いさどん:
それはね、軍隊という戦争をする力が強い国が、外国を自分の植民地にしていたんだよ。日本が外国を植民地にしようとしたときに、他の国たちは日本にそうさせないようにしたでしょ?それで戦争が始まった。どちらも、自分が正しいと言ってね。でも、たとえばお友達とケンカするときでも、ケンカをする両方が悪いよね。

原爆が日本に落ちた理由としてはいろいろな考え方があって、アメリカは「このまま戦争を続けていくと、もっとたくさんのアメリカ兵や日本人が死ぬから、新型爆弾で戦争を終わらせようとした」と言う。しかしあの頃は、世界中が新しい爆弾や兵器を開発しようと競争していて、アメリカがそれを一番最初に成功した。それで作ったからには、どのくらいの威力があるのかを試してみたかったんだよ。

いさどんは広島の原爆資料館に行ったことがあるよ。だいたい半径2kmくらいの丸い円の中は、ほとんどの建物がなくなった。原爆はたくさん人が住んでいる都市の上に落ちたんだよ。

ソミンちゃん:
原爆は重い?それとも軽い?

いさどん:
広島に落とされた原子爆弾は長さ約3m、重さ約4トンと言われているね。今はもっと小型化しているよ。

ソミンちゃん:
日本が間違ったから、原爆が落とされたと思うけれど、アメリカも間違ったことをしたと思うよ!

いさどん:
アメリカは原爆を落として戦争に勝ったんだよね。戦争をして勝ったほうは、正しいとされる。それでアメリカはその後もずっと、「自分は正しい」と主張して、戦争を続けているでしょ?ある意味、負けたほうがもう戦争をしなくていいから、良かったとも言えるよね(みんな、笑)。

いさどんは原爆資料館へ行ってみて、原爆が意外とコンパクトに狭い範囲を集中的に破壊する爆弾だと思ったのだけど、どのような理由があったとしても、あのような破壊力があるものを人がいる上に落としてはいけないと思ったよ。

爆弾を下で爆発させると、地面の表面にしか広がらないでしょ?だから、上空600mのところで爆発させると、その威力が空中の広い範囲に広がるから、上空で爆発させたんだよ。

ところで、原爆の仕組みは原発の仕組みとそれほど違わないことを皆は知っていたかな?どちらも核融合という技術を使って爆発させるんだよ。それで、原子爆弾の元の仕組みがどこにあるか、知っているかな?毎日、原子爆弾が破裂しているところがあるんだよ!それは地球上ではありません。それは宇宙にあります。

みこと:
太陽!

いさどん:
そう!太陽です。太陽は水素という物質が核融合することによってヘリウムに変わっていくという仕組みで、ずーっと光を放ち続けているんだよ。だから、原子爆弾は恐ろしいと言うけれど、その無限に大きなものが太陽なんだよ。

太陽はいのちの元でしょ?みこと(命)の元だよ。わたしたちは皆、核融合の子どもなんだよ。地球は、核融合という技術を太陽からもらい、神様がみこと(命)として降りてきた姿で生きる世界なんだよ。ところが、その最も大切な技術を人間が自分たちにとって都合良く、小さなスケールにして使うようになったものが原子爆弾なんだよ!その目的はいっぺんにたくさんの人を殺すことだ。

元々、神様は地球上にこれほど豊かないのちの世界、みこと(神)の世界を創ろうとした。そのような星は宇宙にここしかないんだよ!それなのに、人間が皆平等で平和な世界を生きるように創られたその仕組みを人間が科学して、「こういうふうに使ったらこんなにエネルギーが得られるぞ!」と言って、戦争でいのちを殺すために、その仕組みを利用したんだよ。だから、人間の心は曲がっているね。

そんな原爆はないほうがいいよね?でも、人を殺すナイフや銃ならたくさんあってもいいのかといったら、そうは言えない。人間が「自分さえ良ければいい」と思って、人を傷つける存在であることが問題なんだよ。

ソミンちゃん:
でもね、生きていて1回も他人を苦しめていない人はいないでしょ?

シャンリン:
いさどんは1回も他人を苦しめていないんじゃない??

いさどん:
ハッハッハ。苦しめる人がいるとしたら、苦しむ人がいるわけだよね?苦しめることも悪いけど、自分で苦しむような人生を歩む人もいるんだよ。だから、苦しめることもいけないけれど、わざわざそういう人生を選ぶ人も良くないね。そこを考えないといけない。

ソミンちゃん:
苦しむ人はなぜいけないの?

いさどん:
たとえば病気で苦しむとするでしょ?病気になるということは、運が悪くて病気になったのだろうか?

ソミンちゃん:
体の免疫力が落ちたから、病気になったんじゃないかな?

いさどん:
そう、そのように病気になる理由があるんだよ。病気になるように毎日を生きていることが原因で、人は病気になることが多い。たとえばね、国が戦争をするでしょ?そうすると、そこで暮らしている国民が戦争にまきこまれる。何も悪いことをしていないのに、戦争にまきこまれて死んでしまう人もいるよね。そのときに、「なぜ自分はこの国の人に生まれてきたのだろう?」と深く考える必要があるんだよ。

人はね、「自分は悪くない」と思いたいんだよね。生きているといろいろなことに出会うけど、皆、出会うことにふさわしい生き方をしているんだよ。だから、辛いことやいろいろなことに出会ったときに、相手に問題があると観ることが必要なときもあるけれど、その前に自分のどこに問題があったのかを観る必要があるね。

ソミンちゃん:
だから、原爆を落としたアメリカも反省する必要があるし、原爆を落とされた日本も反省する必要があるね。

いさどん:
そうだね。だから、日本は原爆を落とされたかわいそうな国ではないんだよ。日本もあのような愚かな戦争をしたのだから。「なぜ原爆が落ちたのか?」と考えたら、そのようなものを落とされるまでの戦争をしたのだから、日本人もたくさん反省しないといけない。

今、世界中の人々が自分のことばかり考えているでしょ?だから、人間は皆、反省する必要があるね。これからは、皆で分け合って助け合いながら暮らしていく時代だからね。

シャンリン:
わたしだったら、運が良いから原爆が落とされても死なないと思うよ!

いさどん:
ハッハッハ!シャンリンは運が良いから死なないかもしれないね(笑)。あなたはまだ10歳だけど、自分の魂のことをわかっているんだね。

でも、韓国は北朝鮮のことがあるから、いつ戦争があるかわからない状態だね。

みこと:
戦争が起きたら、木の花に来ればいいよ!

ソミンちゃん:
今、アメリカと日本はお互いに自己反省をしているのかな?

いさどん:
まったくしていないね。

ソミンちゃん:
相手のことを責めているの?

いさどん:
日本はアメリカに負けて、それでアメリカと仲良くなって、今は戦争で戦うよりも、お金もうけで競争しているね(みんな、笑)。

ひみこ:
いさどんに質問があるよ!なぜジャンヌダルクは戦争をしたのかな?

いさどん:
ジャンヌダルクは今から600年くらい前の人だよ。神のメッセージを受けたとしてフランス軍について、イギリスと戦った。ジャンヌダルクは戦争をリードした人だから、あまり良くないね。

ひみこ:
そうだね!

いさどん:
ひみこはなぜジャンヌダルクに興味があるのかな?

ひみこ:
ジャンヌダルクの本を読んだから!ひみこは少し泣き虫だからね、ジャンヌダルクやアンネフランクの本を読んでいて、戦争のところを見たら涙が出てきてね。ジャンヌダルクが火あぶりになったときも涙が出て、アンネフランクが死んだときも涙が出たよ。

いさどん:
この間、神話の話をしたでしょ?神話は、そのときの権力を持っている人たちに都合の良いように作られると言ったよね?だから、ジャンヌダルクの物語もアンネフランクの物語も、後の政府や人々にとって都合が良いように作られたものなんだよ。だからね、本に書いてあることがすべて本当だと思うと、結構違うことがあるんだよ。

シャンリン:
ギリシャ・ローマの神話もあるでしょ?それは話にならないから、偽物だと思っているよ!

いさどん:
ハッハッハ。そうなんだよ。

ひみこ:
え~!!どんなことが違うの??

シャンリン:
神様が雷を打ったり、愛のキューピッド(ローマ神話の恋愛の神)によって人が恋に落ちるとか、そういう話はすべて嘘だと思うよ(みんな、笑)!

いさどん:
物語としては面白いけどね(笑)。

ソミンちゃん:
次の質問をしてもいいですか?

いさどん:
どうぞ♪

ソミンちゃん:
わたしは歴史が好きなのだけど、歴史から昔の人のことを学ぶことは今の人にとって役に立つのかな?

いさどん:
それはね、ここでいさどんが皆に伝えている歴史の読み方がわかるといいのだけど、今までの歴史は戦争をしたりいろいろなことがあって紡がれてきたね。ものが豊かになって、便利な世の中になることも、競争の中で行われてきた。それに、今のいろいろな技術は、戦争のための軍事技術から生まれてきたんだよ。

たとえば、お医者さんは大切な職業だと思うけれど、お金を目的にお医者さんになった人たちは病気がなくなった社会ではお金持ちになれないから、お医者さんにはならないよね。多くの人たちが一生懸命勉強するのは、世の中を良くするためではなく、自分がお金持ちになるためだよ。そして、豊かな国はどんどん豊かになっていくし、貧しい国はどんどん貧しくなっていく。お金持ちになる人はどんどんお金持ちになって、貧乏な人はずっと貧乏で人生を終わっていくね。そういった社会を創っていく人とは、どういう人たちだろうね。

さっきの神話の話でも、英雄の話でも、その人たちは本当に良いことをしたのかといったら、結局人や国を支配し、戦争に勝つことが良いことだと言っていることになるんだよ。だから、今までは表面的には良いことのように見えても、世の中を悪くしてきた時代だった。

たとえば一番わかりやすい例として、宗教があるでしょ?宗教の本当の目的は、人々が正しい心を学び、平和な世の中を創ることなのだけど、今は自分たちの教えの違いによって宗教が争いの元になっている。そういった意味では、自分が良いと思ってやってきたことが世の中を悪くしてきたんだよ。それはなぜかというと、「自分は正しくて他人は間違っている」と考えるからだね。

それでね、今から約3年半前の2012年12月21日というトキを境にして、地球上の価値が変わったんだよ。だから今は、世界中の国のリーダーたちが隠れて悪いことをしてきたこと、特にアメリカが世界を支配するために影でたくさん悪いことをしてきたことがどんどん出てくるようになった。このように、自分にとって都合の良いことを内緒でたくさんしてきた人たちがいたんだよ。

それで、その2012年のトキを境にして、時代は隠されてきた本当がわかるような時代になった。だからね、今までは悪いことをしても、良い人のように見えていたのだけど、これからは本当に世の中を良くする人たちが現れるようになる。

シャンリン:
リンカーンはそういう人だったと思うよ!

いさどん:
ハッハッハ!リンカーンはどうかな~?シャンリンはそういう本を読むからだね。シャンリンがもっと大きくなったら、リンカーンが本当に良い人かどうかという話をいさどんとするとわかるかもしれないね。

なぜなら、アメリカという国は奴隷をアフリカから連れて来て栄えた国でしょ?あまりにもひどい国だから、リンカーンが奴隷制度に反対したのだけど、なぜリンカーンが奴隷制度に反対したのか、わかるかな?それは、南部のほうの畑で働く労働者が必要だったから、奴隷が連れて来られたんだよね。でも、北部の工業化された都市で働く人たちには奴隷がいらなかったから、リンカーンが反対しただけで、もしそれが逆になっていたら、リンカーンはそうは言わなかったかもしれないよ。彼が南北戦争で勝った側の人で、大統領だったから、本には立派に書いてあるんだよ(笑)。

ソミンちゃん:
リンカーンの後の大統領たちが奴隷たちにもっと良い法律をつくってあげたらいいとわたしは思うよ!

いさどん:
そうだね、でもそれはもう過ぎてしまったことだからね。リンカーンが「人民の人民による人民のための政治」と演説したことで、民主主義ができたでしょ?でもね、その民主主義が今、とても暴走し、人々は個人のお金もうけのために欲を膨らませてしまい、環境は破壊するし、お金持ちになることだけが良いという世の中ができてしまったじゃない?

だから、一人ひとりが「良い世の中とはどういうことなのかな?」「自分がやっていることは本当に良いことなのかな?」と振り返ることが大切だよ。今、多くの人間たちは、自分が間違っていても自分が悪いと認めたくないんだよ。だから、世の中が良くならないね。

10歳くらいでこのような話ができるあなたたちは、これから先、良い世の中を創ると思うよ♪だから、いさどんと一緒に良い世の中を創ろうね!

シャンリン:
どんな大統領なら、良い大統領なのかな?

いさどん:
たとえば民主主義のように選挙で選ばれる政治家や大統領は、まず自分が選ばれないといけないでしょ?そうすると、政策が正しいとか正しくないということではなく、同じような考えの人々がたくさん集まりその人が多数決で勝てば、代表になる。だから、民主主義は良い政治をするとは限らないんだよ。それから、民主主義の代表はある意味、いつも国民のご機嫌を取らないといけないでしょ?世論調査の支持率をいつも気にしていないといけない。だから、本当に良い国を創ることが民主主義の社会とは限らないし、民主主義の国の大統領や総理大臣が良い政治家とは限らないことがわかってきたね。

ソミンちゃん:
韓国には大統領がいるでしょ?日本には総理大臣がいるでしょ?イギリスには女王がいるでしょ?

いさどん:
日本にも天皇陛下がいるね。天皇陛下がいるから、日本もイギリスと同じで、首相がいるシステムになっているんだよ。

ソミンちゃん:
それで平均的に観たときに、どのシステムが一番良いのかな?

いさどん:
いさどんはね、今、地球上にある民主主義や共産主義といった制度はすべて、変わるときが来ていると思っているよ。

ソミンちゃん:
それはどのように変わるのかな?

いさどん:
一人ひとりがこの世界や地球、そして自らの行いに責任を持つ生き方をしないといけないといさどんは思うんだよ。たとえば政治家や国に対して、自分にとって都合の良いことをやってほしいと願うのではなく、自分が何をしたら世の中が良くなるのかを考え、一人ひとりが責任を持って生きる社会が来なければいけない。

あなたと話していると、あなたはそういうことがわかっていると思うよ♪

ひみこ:
いさどんに質問があるよ!総理大臣になるには何をすればいいの?

いさどん:
国民が喜ぶようなことばかりすればいいんだよ。

ひみこ:
たとえば?

いさどん:
皆にたくさんお金をあげたりね(みんな、笑)。その代わり、そんな総理大臣が現れたら、国はすぐにつぶれてしまうけどね(笑)。

シャンリン:
もしわたしが大統領になったらね、ルイ14世みたいにお金をたくさん使うのではなく、漫画の本だけ買って、あとは皆にあげるよ!あと、自分の好きな動物をたくさん育てて、動物と一緒に暮らす幸せな生き方をしたい!シャンリンは動物が好きなの!

いさどん:
ハッハッハ。それなら動物王国をつくったらいいね♪でも、人間にとって都合の良い動物王国を創るのではなく、地球は元々いのちの星だから、動物王国なんだよ。だから、人間が他の動物たちのことを考えて生きれば、動物たちが喜ぶ地球になるよ。あとは、シャンリンみたいな人を皆が大統領に選んでくれるかどうかだね(笑)。

ソミンちゃん:
もしわたしが大統領になったらね、素朴に生きて、自分と家族が自分を振り返る生き方をして、政治家の人たちが悪いことをするのをすべて防いでいけばいいと思うよ。

いさどん:
そのためにはね、国民がそういったことを大切だと思うと、あなたのような人を大統領に選ぶんだよ。民主主義というのは、国民がどのような国を創りたいのかにかかっているのだから、国民一人ひとりが正しい人にならなければ、良い世の中にはならないんだよ。

だからいさどんは、「一人ひとりが自分と向き合って、心を綺麗にしましょう」と皆に伝えているんだよ。

ソミンちゃん:
質素に生きる大統領が選ばれるためには、質素に生きることを大切だと考える人たちがいないとダメだから、そういったことを教えてくれる教育者が必要だね!

いさどん:
そうだね、そういう人はひとりでも、皆のことを考える人だよ。皆が自分のことばかり考えて、「自分にとって良い世の中を創ってほしい」と想うと、自分のことばかり考える大統領が選ばれるんだよ。本当はね、世の中のことや地球のことを考え、「皆が仲良く、嘘のない平和な世の中を創りましょう。貧富の差をなくして平等な世の中にしましょう」と言う人が現れ、それを皆が「そうだね!」と言う世の中にしないといけない。

そのためには、一人ひとりが世の中のことや地球のこと、そして自分がどのように生きたらいいのかを考えられる人になることだよ。

みことというのは、いのちのことだからね。神社へ行って神様と対話するのと同じように、地球上にあるいのちはすべて神様であり、それは神様との対話なんだよ。そうやっていろいろないのちと対話しながら、心を通わせ、自分のみこと(命・神)を育てていくことが大切なんだよ。これからは、一人ひとりがそういったことをやっていく時代だよ。

ソミンちゃん:
では韓国に帰ったら、学校の友達にそういったことを教えてあげます!

いさどん:
それは良いことだね♪そして、それがなぜ大切なのかを広い意味で伝えられるといいね。広い意味というのは、たとえば「地球的にはこういうことだよ」とか、「あなたは特別なお金持ちにはならないかもしれないけど、その代わり皆が平等で平和な世の中を創ることになるよ」と伝えることだ。そういった本当の意味での良いことを、皆に伝えてあげることが大切だね。それは、あなたたちがこれからしていくことだ。そのために、またいろいろお話しして、その作戦を一緒に考えよう♪

ソミンちゃん:
もっとたくさん、いさどんとお話しできたらいいな♪

いさどん:
また話す時間を持とうね。

シャンリン:
明日、明日!

いさどん:
それなら毎日だ(笑)。明日は子どもミーティングで今日した話を皆に発表したらいいよ♪

ソミンちゃん:
はい!

――

そして、早速ソミンちゃんは翌日の子どもミーティングでいさどんとの話を皆に発表し、「わたしが『誠実で嘘をつかず、人のためによく働く人がリーダーになったらいいと思う』といさどんに言ったら、いさどんは『そういった人をリーダーに選ぶためには、人々がその意識になって、そういった人を選ぶようにならないとダメだよ。だから、まずは人々の意識を上げることが大切だね』と言いました。だから、わたしは人々の意識を上げるために教育者になりたいです」と報告しました。

ソミンちゃん曰く、「今度は韓国からお友達をたくさん木の花ファミリーに連れて来たいな!『木の花ファミリーに行ったら最高に賢いいさどんという人がいるから、その人とお話ししに行こうよ!』と言って、皆を誘うんだ♪」

 

 


日韓・地球会議 ~ いのち編

毎日どのような心で生きているのかが大切だね

7月26日から約1ヶ月間、木の花ファミリーに滞在中の韓国人のソミンちゃんは今、10歳です。今回、木の花ファミリーを訪れるのは初めてですが、お友達のシャンリン(10歳)、イエヨンちゃん(8歳)、そしてシャンリンのお母さんのリンリンと一緒に夏休みをここで過ごすことにしました。滞在中のある日、ソミンちゃんは思いがけずいさどんとお話しする機会が与えられ、早速ソミンちゃんはいさどんに質問を投げかけました。

ソミンちゃん(左)とイエヨンちゃん
ソミンちゃん(左)とイエヨンちゃん

ソミンちゃん:
いさどんに質問があります。神話というのは本当なの?

いさどん:
神話というのはね、昔からその国を支配する人たちが、自分たちが支配するのに都合の良いお話を作ってきたんだよ。

ソミンちゃん:
たとえばそれは、「わたしが神の子ども」という話とか?

いさどん:
そうだね~。しかしそれは、一人の人だけが神の子どもというよりも、人間は皆、神様の子どもということなんだよ。

ソミンちゃん:
それはなぜですか?

いさどん:
わたしたちは皆、いのちです。いのちは、「命(みこと)」と言って、それは神様のことなのです。それで、神様が人間の体をもらったときに、「命(みこと)」として地上に降りてきたのです。

ソミンちゃん:
神様が人間の体に入ったときに、人間になるよね。だから、神様は人間より自由なの。なぜなら、神様は体を持っていないから!

いさどん:
あなたは賢いね!だから、神様が人間の体の中に入ると、自分のことと他人のことを区別したり、ケンカしたりするでしょ?でも、神様のほうが体の中に入っていない分だけ、自由だね。あなたはとても賢いね!!なぜあなたはそういうことに興味があるのかな?

シャンリン:
6歳のときから本を読んでいるからじゃない?

いさどん:
それは本に書いてあったことなの?

ソミンちゃん:
本に書いてなかったことだよ。

いさどん:
そうだよね。今の話は本に書いていない、あなたが自分で思ったことだね。でも、あなたが言っていることは本当だよ。本に書いてあることは今までの本当だから、これから先へ行くと、「本当はこうだったね!」と本当が変わる可能性があるんだよ!

ソミンちゃん:
今日、いさどんとお話しすることをわたしが予測しなかったように、未来は予測できないものだからね♪

さっきいさどんが話していたように、人が区別をすることによって戦争が起きるけど、戦争をして得られることは何かあるのかな?わたしはないと思うよ。だって、他人の土地を得たとしても、失うものはもっとたくさんあるから。

いさどん:
それはとても良い考えだね。わがままで、自分のことしか考えない人は戦争をして、得をしたと思うかもしれない。だけどね、地球やすべてのいのちのことを考えたら、皆はひとつでしょ?そのひとつのいのちの中でケンカをするということは、たとえば体の右手と左手がケンカしているようなものだよ。だから、どちらが勝っても、どちらが負けても、それは自分のことだよね。だから、広い考え方を持つことが大切だよ。

ソミンちゃん:
戦争が起きたところは何もなくなってしまうね。

いさどん:
戦争は環境にとって最も悪いことで、一番自然を破壊する行いなんだよ。

ソミンちゃん:
科学技術がいくら発展したって、そうなってしまうんだね。

いさどん:
科学技術は戦争の道具を発明するために、発展したようなものだからね。これからは、戦争のために技術を開発していくことはやめるべきだ。

ソミンちゃん:
自然を破壊しないためには、どういう努力をすればいいの?

いさどん:
それは、皆がいつも自然を意識した生き方をするということだね。たとえば、普通の人が会社へ行って働いていると、自然は関係ない生き方だよね。皆、ご飯を食べるといっても、お米を生産するところにはまったく関わりのない生活をしているね。レストランへ行って食べることもある。そうやって、生活の中に自然と共にあることが少ないのが、今の多くの人たちの現状だね。

そこで、スーパーマーケットへ行って食べ物を買うときには自然を意識しないけど、自分で畑で作物をつくるときには、農薬のような毒を撒くかどうするか?そう考えると、自分が作物をつくるときには、自分の健康のことは考えるよね。そうやって、自然を意識するような生き方をすれば、自然に対して害のない生き方をしようと思うようになるものだね。野菜をつくるときに、「たくさんお金を儲けよう!」と考えると、農薬をかける人はいるけど、それを自分や他人が食べていのちにすると考えたら、毒は撒かない。

一番はね、人間は自分で生きているのではなく、この世界の中で生かされていることを知ることだよ。たとえば食べ物をつくるには太陽や土、雨などいろいろなものがいるでしょ。たとえば呼吸をするにも、空気がいるでしょ。ご飯を食べるのも、自分が食べたいから食べるのではなく、体がエネルギーを必要としていると発信するから、お腹が空くんだよ。それに、夜は眠らないといけないし、何もしなくても年はとっていくね。

だから、人間は自分で生きているのではなく、この世界の皆の中で生かされているんだよ。でも、多くの人たちは自分で生きていると思っているから、自然を大切にしない。

わたしたちが生きていると、トイレへ行ってうんちをしたり、おしっこをしたりするでしょ?食べることは皆、喜んでするけど、トイレへ行くことはないほうがいいじゃない?!

でもね、生きるとは、他のいのちをもらい、自分のエネルギーにして、そして余ったものは外へ出し、他のいのちに渡すという循環の中でつながっているんだよ。

今の人間は自分のことばかり考えるから、自然を大切にしないけど、自然と人間の仕組みを正しく理解したら、自分のために自然を大切にするようになる。

あなたたちがこれから大人になっていくと、そういったことを大切にする時代になる。木の花の人たちも、世の中の人たちより先にそういったことに気付き、それを大切にして生きているから、このような生活をしているんだよ。

ソミンちゃん:
いいですね!

いさどん:
あなたも将来、そういう生き方をしてね♪それにしても、あなたはすごいね。これは本で勉強したことではなく、あなたが心から想っていることだと僕にはわかる。あなたが大きくなったら、宇宙のことや人間の心のこと、それから人間が生まれてくる前の世界や生きている目的、そして死んでからの仕組みについてお話ししてあげるから、またおいでね。

ソミンちゃん:
わたしたちは死んだらどこへ行くの?

いさどん:
そうだね~、死んだらまず、あなたの体はこの世界へすべて還っていくね。毎日ご飯を食べるでしょ?そうすると、新しい自分が入ってくるね。そうやって新しい体をつくっていく。そして古くなったものは自然へ還っていく。だから循環といって、いつも自然と自分がぐるぐるまわり続けていく。その状態をつなげていくために、自分を束ねている魂というものがあって、今の自分を保っている。

人間には食べ物を食べ空気を吸ってできる体と、考え方や性格を表す心(魂)がある。体は見えるけど、心は見えないね。でも、たとえば好きなものを食べたり、好きな遊びをすると、心は表情という形を通して観えるんだよ。たとえば、性格が良いのも、人と仲良くしないで性格が悪いのも、心の表れで、それで毎日が楽しかったり、つまらなかったりするね。

それで、人は死ぬと、それまで毎日少しずつ変わっていた体が、今度はいっぺんに自然に還っていく。そうすると、心は形のないものだから、目に見えない心だけがそこに残るんだよ。もともと心というものは天から降りてきた。だから、自分が死んだのだとわかると、天に還っていく。でも、心は体のようにモノではないから、飛行機がなくても飛んでいけるよ(みんな、笑)♪

でもね、地上で生きている間に、「まだあれがしたい」「これがほしい」「まだ死にたくない」と言って十分に満たされて生きていないと、心だけになっても、地球のまわりで漂っていることもあるんだよ。そういう魂は天国へ行けないね。そして人によっては、天国どころか、地獄へ行く人もいる。地獄というのは、特別なところではないんだよ。生きている間に自分のことばかり考えて、不満や人と対立して生きている状態は、地獄に生きていることと同じだからね。

天国でも、神様のいるような高いレベルの天国もあれば、普通の人間が行くような天国もある。それはその人の心次第でどこへ行くかが決まる。それは、生きていた結果だよ。だから、毎日どのような心で生きているのかが大切だね。

 

 


21世紀を生きる人類の目覚め③ いさどんからのメッセージ

自然療法プログラムの卒業をお祝いするコンサートでは、プログラムの責任者であるいさどんから、新たな人生の旅立ちにあたり卒業生に向けてメッセージが贈られます。今回のいさどんからのメッセージは、卒業生のTさんだけではなく、広く人類に向けて、そして宇宙全体に発信されました。

――

Tさんが自然療法プログラムを受けるためにここを訪れたときには、彼女は自分の人生を思い通りにコントロールしたいという願望を持っていました。最初の面談の際、「僕からすると、それは時代の現れです」と彼女に伝えたことを覚えています。しかし多くの人たちは、まだそのことに気付いていません。木の花ファミリーがこのような生き方をしているのも、わたしたちがこの生き方をしたいという理由からではありません。それは時代が移り変わっていくときに、新たな生き方のモデルとして示す役割を与えられ、それを果たしているということなのです。そして、それは個人的望みを叶えるという視点では理解できないことです。

7月1日にバングラデシュでテロがありました。その後もイラク・サウジアラビア・インドネシアと今日5日までの間に世界各地で何回もテロが起きています。その多くについて、日本ではイスラム教徒もしくはイスラムの影響を受けたテロリストたちの仕業だと言われています。しかし、それは真実なのでしょうか。

あるひとつの視点を取り上げてみます。日本のマスコミでは、あのテロで犠牲になった人たちは、発展途上国に一生懸命貢献してきた社会的に優れた人たちだと報道しています。僕はそのことに対して批判しようとしているのではなく、もうひとつ別の視点を持っています。日本のNGOが新興国の人たちに支援する多くは、ビジネスが目的です。今回もジャイカの支援のもとに、企業に携わる人たちがプロジェクトを組み、ダッカの交通網を整理することが目的でした。きっと、バングラデシュの人たちも含めてこういった人たちは、日本のように交通が整備された豊かな国になることを望んでいたのでしょう。その多くはお金の豊かさであり、物理的豊かさです。

同じように、僕はこの数日間日本のテレビ番組を観ていました。日本では、ここ10数年もの間、毎年30000人ほどの人が自殺しています。そして、年老いた人たちの介護の問題が大きく取り上げられています。世の中にはこれほどたくさんの人がいるにもかかわらず、孤独で死んでいく人たちが数多くいるのです。しかし、さらに驚くべきことは、ここへ来て年間たくさんの人たちが介護殺人をしているということです。つまり、自分の家族を介護しながら、その家族を殺してしまうという現象が起きるようになったのです。日本は経済的な先進国ではありますが、ある意味、物やお金が優先し過ぎた先進国でもあり、同時に貧困率がとても高い現実もあります。そして、不健康寿命と呼ばれる病気になってから死ぬまでの間の寿命についても、日本は先進国の中でもっとも長い国なのです。

僕はこの木の花ファミリーの生活自体が、そういった現代の様々な問題を解決できる方法だと捉えています。そして、介護殺人の番組を観ていたときに、木の花のシニアメンバーたちはそのような場面に出会わなくてもすむと思ったのです。まず、木の花のお年寄りたちはその人にふさわしい役割が与えられ、その人らしく生き生きと生活しています。そのときに僕はここの生活の重要性を確信したのです。表面的には見えにくいかもしれませんが、この生活にこそ、その隅々にまで新たな時代を迎えるための解決策がちりばめられていると再確認したのです。

Tさんが木の花ファミリーを訪れ、最初に面談を受けたとき、「あなたの症状は時代を表しています」と僕は伝えました。わたしたちが人生で出会ういろいろな出来事はすべて、時代を表現しています。そして、良いことも悪いこともすべて、時代を創っていくのです。その中で、良いと思われることについてはそのまま行けばよいでしょう。しかし、不愉快に感じる悪い出来事については、特にそのことの意味をよく理解し、人生に活かしていかなければ、ネガティブな時代がどんどん創られていくことになります。しかし、そのネガティブの反対側に光があると気付いたならば、人はいつでもその光に戻ってこられるのです。

僕はTさんの病的症状に付き合いながら、彼女の中に光を観ました。彼女の優秀さは今までは20世紀型であり、西洋的な優秀さの活かし方だったと思うのですが、そういったものは彼女の肉体や精神に多くの矛盾やストレスを与えました。それでは、新たな社会のモデルにはなれません。ですから、彼女にはそれを克服してもらい、彼女と同じような状況にあるもっとたくさんの人たちの光になってもらいたかったのです。本来、すべての人は尊く、優秀なのですから、誰しもがそれを新たな時代に活かしてもらいたいと僕は常に思っています。

時代はもはや、優れた一部の人たちが皆をリードする時代ではないのです。僕はそのことに気付いたので、木の花ファミリーをこれまで維持してきました。そして、それに共鳴した人たちが、今ここで共に歩んでいるのです。この21世紀に示される人類の価値は、まだまだ世の中には十分に知られていません。ですから、Tさんにはこれを機会に、共にこの価値を地球上に広げる人になってもらいたいと思います。僕は今、物理的にはここにいる100名ほどの人たちに語っていますが、霊的には地球上、もしくは宇宙全体を意識して語っています。それは、ようやくこの価値が広がる時代が訪れたからです。

ですから、木の花ファミリーの取り組みは誰のためでもありません。宇宙がそれを要請する時代が訪れたのであり、そしてわたしたちがそれを当然のように表現するべきトキが訪れたのです。いつの時代でも、時代が大きく転換するときには新たなメッセンジャーが現れるものです。それは破壊のためのメッセンジャーであったり、新たな秩序を示すためのメッセンジャーであったり様々ですが、そういったことがいろいろな現象を通して今の時代に観て取ることができます。

Tさんの難治性うつは、新たな時代を切り開くために現れました。しかし、そのことの奥深さが観えず、その症状を単なる病気としてしか捉えていなければ、世の中にひとり、うつ病の患者がいるだけになります。

そして今、人間社会全体がうつ病を発症しているように観えます。うつ病の原因は日本にもアメリカにもヨーロッパにも中東にも至るところに存在し、今、世界中がうつ病で病んでいるような状態なのです。物理的にも環境破壊という症状を抱えていますし、そしてわたしたちの肉体のように、地球という体の生命力がそのことに対する矛盾として、うつ病という症状を噴き出させているのです。実は、太陽系の自律神経は太陽が担っています。ところが今、太陽の黒点が異様な活動をしているがために、地球のマグマの活動がおかしくなっているのです。

このように、時代は天体と共にあります。そして、天体や時代と共にわたしたち人類が生きていく時代が、この2000年から始まる1000年紀に表現されるのです。

21世紀は人類が真実に目覚める時代です。今まで人類は自らの欲望を叶えることが豊かさであり、その延長に幸せがあると思い生きてきました。その価値観のもとに、政治・経済・宗教・教育・医療など、そういった社会的構成要素すべてが発展してきたのです。だから今21世紀に入り、今までのどのような手法を使ったとしても、人類は解決策が見出せない状況に直面しているのです。

その突破口は――、宇宙の構造がどのようになっているのか、そして宇宙と自分自身との関係がどのようになっているのかに人類が気付くことにあるのです。実は、人間には宇宙の構造や宇宙としての自分自身のあり方がすべて、情報として自らの内に眠っています。しかし、自我にまみれていては、そこから目覚めることはできません。それは、個人が自我の「独裁者」に囚われている状態です。

そこで、わたしたちが自らのエゴという小さな「独裁者」に囚われ、他者と調和することなくこの世界に矛盾をもたらしながら生きていくのか。もしくは、そのような愚かしさを学び、自らを自我の中に閉じ込めている枠を取り払い、宇宙の法という大いなる「独裁者」のもとに自らを解き放していくのか。

その真実に目覚めることが、21世紀に生きる人類一人ひとりに課せられたハードルです。自らの囚われから自らを解放すれば、わたしたちは宇宙そのものです。20世紀までの物理的一辺倒の二元的発想の時代から、いよいよ三次元的思考にわたしたちが移行したとき、これまで永らく眠っていた脳の90%が活かされていくのです。それは、今までのような損得や善悪の二元的発想からでは、解釈できない世界です。わたしたちが三次元的脳を使うようになると、きわめて奇抜なアイデアが生まれてくるようになります。地球上にいながらにして、宇宙の実体が瞬時に理解できるようになるのです。そして、物事の流れが格段に良くなり、真理が湧き出してきます。それが21世紀を生きる人類が創る社会です。

 

真実とは、知識をもって得るものではない。真実とは、本来観えるべきものが観えた者に湧き出し、その生き様に現されるものである。そして、その受け皿として、すべての人間に可能性がある。人類の目覚めと共に、地球は今、宇宙に新たな一歩を踏み出すときが来ている。

 

 

Source of photo: blog.livedoor.jp/matukura64/

 


21世紀を生きる人類の目覚め② Tさんの目覚めの物語

Tさんの自然療法プログラム卒業コンサートで、Tさんからファミリーメンバーに向けて手紙が読まれた後、ケアサポーターのようこから、Tさんの4週間のケア滞在を振り返った「Tさんのケア物語」がシェアされました。

――

宇宙のサイクルからすると、2012年12月21日銀河の冬至を迎え、それから半年が経った2013年6月、Tさんの人生を大きく方向転換する出来事が起こりました。「突然、目には見えない防護の盾がわたしからなくなり、内なる痛みがあふれ出し、自殺したいと思うようになりました。同時に、賢い知恵を与えてくれる聖なる存在と、わたしを攻撃しようとするモンスターのような存在の両方が現れるようになったのです。」それまで弁護士として、また社会企業家として活躍していた彼女にとっては、その出来事が霊的な目覚めの契機になったのですが、台湾の精神科では「最も深刻なうつ病」と診断され、それ以降3年間、睡眠障害やエネルギーが低く生きる気力が出ないという症状に苦しんできました。また、交感神経障害・ホルモン障害・肝臓の機能不全・アレルギー・高いガンのリスク等、多くの物理的な症状を抱えていたTさんは、インターネットで木の花ファミリーの存在を知り、6月7日初めてファミリーを訪れたのでした。最初の面談の際、いさどんからは「精神的なエネルギーの矛盾が今のあなたの状態をつくっているのですが、実は、あなたの症状は時代が要請しているように捉えられます」と伝えられました。続けていさどんから冥王星の248年の周期が2008年に終焉を迎えたことを聞いた彼女は、「だからわたしは2008年に弁護士の仕事を辞めたのですね!」と興奮しながら話していました。さらに、カルマ読み・カタカムナ・地球暦に基づく分析をいさどんから伝えられたTさんは、「今日はわたしにとって人生を変えるような一日でした!わたしの優秀さが20世紀型であると伝えられたことは目から鱗の気付きです!」と感銘を受け、ケア滞在をスタートすることになったのです。

ここに来るまでは明け方まで眠ることができなかったTさんが、ここに滞在するようになってから夜に眠り朝には起きるというリズムが自然と身についていき、それは彼女にとって嬉しい驚きでした。また、最初の1週間ですでに体の中がどんどん浄化され綺麗になっていくのを感じた彼女は、「ここの食事の効果が現れていますし、身体的には皆によって栄養を与えられているように感じています。でも、精神的にはまだ、とても緊張していて不安定です」と話していました。

それから1週間が経ち、1週間面談の冒頭でいさどんは次のように彼女に伝えました。「通常このケアプログラムを受けている人の面談は、病的な状態を克服するための内容に専念します。しかしあなたの場合、将来のあなたがどのように社会に貢献していくのかを考えると、今のあなたの物理的な症状は大きな問題ではありません。ある意味、ターニングポイントを迎えることは別世界に入ることなのですから、そこを越えたら以前のことを考える必要は本来ないのです。これは初めてのケアのケースですが、あなたの魂が目覚めれば、物理的症状はすべて自動的に克服できるでしょう。そして自分の健康に自信がついたとき、あなたは新しい意識で生き始めるのです。」そして、残りの面談の時間は、神様やこの世界の仕組み、人間のエゴについてのTさんからの質問にいさどんが答える時間となり、あっという間に2時間が過ぎていきました。そして、面談の最後に彼女の地球暦を観たいさどんからは、「改めて今、あなたの地球暦を観てみると、想いがあってもなかなか行動に移せない傾向や、女性的エネルギーを育む必要性が現れています。そこについては、次の1週間も引き続き日記を書くことによって、自らの性質を知り、改善を図っていきましょう。的確なる振り返りのもとに的確なる変化があります」と伝えられ、中身の濃い面談が終了しました。

2週目になると、Tさんの過去のトラウマから来る精神的傾向が顕著に現れてくるようになり、「ここの環境は素晴らしいがみんなが優しくしてくれると、自分にはそれを受ける価値がないと思い、死にたい気持ちになる。木の花に来てから今日までは比較的自分の中では安定していたが、ここに来るまでは毎日泣いていて、今日の午前中も泣いた。自分の枠が壊れるのが怖い」という感情が出てくるようになりました。そのような中、6月17日に開かれたお誕生日会では、「自分が人前で完璧でいなければいけないという枠を壊すために出演を決めました」と話してくれ、自らの枠を超えようと努力する彼女の姿勢も伺えました。また、彼女の優秀さや競争心から、「わたしの日記に対するいさどんからのコメントに怒りを感じてしまう。皆はいさどんの大きな愛を感じているのに、わたしにはフィルターがかかっているため、その愛を感じられない」という感情も現れてきましたが、「でも、いさどんがいつもコメントでわたしに伝えているのは、自らの枠を超えて物事を観ること、というところまではわかり始めてきた」という気付きも得るようになりました。

そして2週間面談の際、いさどんからは、「この2週間が経って、あなたは自らの傾向がだいぶわかってきましたね。ただ、感情移入して物事を観る癖があなたにはついていて、それがまだ取りきれていません。最初の面談のとき、あなたのガン体質についてもこのプログラムが順調に進んでいけば、自然に解決されるでしょうと伝えましたね。ガン体質を引き起こす要因のひとつとして、感情的になることがガン体質をつくるのです。そういったことも含めて、今日の時間を僕は楽しみにしていました。ようやくこの話を伝える段階が来たと思ったからです」と伝えられました。その後、前回の面談同様、Tさんが人間の自我や自由意志等についていさどんに質問していく中で、いさどんからは次元の高い話が引き出され、最後にいさどんからは次のように伝えられました。「いつものことながら、あなたは僕がしたい話を引き出しています。ですから、あなたがこれからの時代にその意識を活かせば、社会や他者のために大きな役割を果たしていくのです。ところが、そのような人が今、ここでケアを受けているのです。本当は、自分のことばかりに興味を持っている場合ではないのですよ。2016年6月21日という夏至の今日、あなたにこのことを伝えるのはとても意味があると思っています。今日は、人類にとってとても重要な日なのです。あなたはこの2週間の間、ここで自分を知るという経験を経て、今日を区切りとして新たなバージョンの自分としてこれから臨んでもらいたいと思います。ですから、本当の役割に目覚めるために、次の1週間も引き続き自分と向き合うために日記を書いてください。」このようにして、またしても中身の充実した1時間半の面談が終了したのでした。

ところがその後、なかなか日記をいさどんに提出できなかったTさんには、「いろいろと想うところはあるが、ネガティブなことを書くといさどんから『あなたはエゴに囚われている』というようなコメントが返ってくると予想できる。なるべく大事な話をいさどんから引き出そうと思うと、何を書いたらいいのかわからない。」「なぜいさどんが100%正しくて、自分が常に間違っているのかが理解できない」という感情が働き、自らと向き合う作業がなかなか進まないまま、3週間面談の日がやってきました。

3週間面談は、これまでの面談と違い、たった20分で終了しました。いさどんからは、「この3週間を振り返ってみると、あなたはとてもユニークなケア滞在者です。僕にとっては良い経験になりました。ただ、最終的には僕があなたをサポートする意図はあなたに通じているとは思いますが、本当はもっと簡潔にそれが伝わるべきことなのです。それは、あなたの高い能力や癖によって余分な時間をかけているということでもあります。このケアの取り組みの最初の頃、あなたは過去に囚われていて、今は現状に囚われていて、なかなか未来志向に行かないのです。ですから今、3週間面談にあたって、できれば4週目はそういった思考回路を元に日々を過ごしたら、次回の面談で卒業になるでしょう」と伝えられました。次にいさどんはTさんにこの3週間を振り返ってみてどうだったか尋ねると、自分は西洋的思考を持つ中国人であり、香港や中国の歴史上、独裁者を恐れているという話を彼女が伝えたとき、いさどんは彼女の話をさえぎり、次のように伝えました。

「僕はこの世界はとても独裁的な世界だと思うのです。それは、人間社会のことではなく、この世界は宇宙の法という絶対なるものによって成り立っているということです。わたしたちはあくまでもそこから創り出されていて、すべてのことがその法によって動かされているのです。そこがあなたに伝わらないと、時間が余分にかかってしまうので今伝えています。ですからあなたが言うように、中国・香港の歴史やあなたの西洋的精神、それからあなた個人の家族との関係は、小さく区切ってそこを意識して観るから、そういったことが起きているだけのことなのです。そこに意識が集中する原因を取り除けば、そういったことは起きなくなるものなのです。あなたがこの世界を限定しないで観るようになれば、あなたがここへ来てケアを受けることになったいろいろな症状から解放され、あなたがこの世界に対して最も貢献できる人生を生きられるのだろうと僕は観ています。ですから、4週目はあなたの個人的な事柄や区切った視点を抜きにして、本来あなたが優秀な人であるからこそ、その優秀さをあなたの人生にポジティブに表す方向へ思考を持っていってもらいたいと思います。」

そして、Tさんがようやく自らと真摯に向き合えるようになり、客観的視点と共に自らの感情や思考を振り返ることができるようになったのは、4週間面談の直前のことでした。今回の滞在を4週間と事前に決めていたTさんにとって最終面談となる4週間面談の際、いさどんからは次のように伝えられました。「このケア滞在の途中では、卒業は難しいのではと思うときもありました。その難しい理由として、あなたが多くの過去のトラウマを持っていること、そしてあなたが社会的に優秀であることが二重にあなたを改善に向かわせるための障害となっていました。しかし、この取り組みの過程であなたと接していて僕が気付いたことは、あなたはとても正直にネガティブさを表現していたということです。どのような場合でも正直であることが改善の大前提になります。その延長にあなたが優秀であることが功を奏し、一度は否定的になっても、すぐにその奥にある意志を受け取ることができるようになりました。それは新たな知識を取り入れるというような単なる学習ではありません。それは、元々あなたの中に僕から伝えられ引き出されることの重要性があるということです。ですから、どれほど強く過去の囚われに影響されていたとしても、あなたはそれを理論的に自らの中から思い出すようにして超えることができた、と今僕は振り返っています。そして当初の目的のように、僕はあくまでもサポートしただけであり、あなた自身が自らの中にある真実に気付き、さらに今までいろいろなところで学んできたことを活かした結果、今のあなたの状態につなげたと思うのです。そこで明日、あなたの卒業コンサートを開き、あなたの卒業を祝いたいと思います。」

このようにして、見事4週間にして卒業に至ったTさん。一般的な医療機関からすれば、彼女は本当に難しいケースだったのですが、だからこそ、これから自らの事例を世の中のために発信していこうとする彼女は今、本当の自分をこれから表現していくという希望にあふれています。「ケア滞在の最初の一週間は、わたしは古い状態のままであり、『わたしがしたいことはすべて、わたしにはできない!』と感じていました。しかし今、わたしはより大きな自己とつながっていると感じることができ、それがわたしの希望の光です。」

光の時代の幕開けと共に、Tさんの新たな人生も今、スタートしたばかりです。

 

「21世紀を生きる人類の目覚め③ いさどんからのメッセージ」