銀河まつり@福島に出演します!

福島県須賀川市にある銀河のほとりは、
「心と体と地球のために」がモットーの自然食レストラン。
7月7日、この銀河のほとりにて開催される「銀河まつり」に、
木の花ファミリーが出演します!

 

このイベントを企画してくれたのは、
銀河のほとりオーナーのかっちゃんこと有馬克子さん。

 

      「ばっぱちゃんの家さ帰ってきた気分で        ほっとリラックスしてってない」とかっちゃん

 

今も多くの問題を抱え、県外へ避難していく人も多い福島。
そんな中かっちゃんは 、できる限り安全な食材を選んでお店の営業を続けつつ、
みんなで力を合わせてこの問題を乗り越えていこうと、様ざまな活動を行っています。

「これからの福島を考えるときに、コミュニティというすてきな生き方があることを
みなさんにコツコツつたえているところです」とかっちゃん。

原発関連の講演会が続き、「みんな頭がパンパン状態」の中、
「ふわっとできたり、ゆるっとしたりのひと時を、みんなで共有できたらいいな」
という想いから、この銀河まつりを企画。
フリマやパフォーマンス、ミニカウンセリング、アロマ、自然療法体験など
いろんなお店が集まる中で“ゆるゆる交流”をしていきます。
そして、木の花ファミリーはメインゲストとして参加することになりました。

 

富士宮に移住しなくても、自給自足の農業暮らしを始めなくても、
木の花ファミリーが目指す「みんなが楽しくて幸せな社会」は
誰もが、今生きているその場所で、実現することができる。
みなさんと交流しながら、視点をぐ―――んと持ち上げて、
これからの時代を生きる新しい世界観(いや、宇宙観!)を、
一人でも多くの方と共有できたらいいなと思っています。

 

 

以下、イベント詳細です!

 

銀河のほとりホームページにて、銀河まつり詳細がご覧いただけます。
ホームページからはお店の様子やかっちゃんの人柄なども伝わってきますので、
ぜひご覧ください。^^

 

 

■ 日時

2012年7月7日 (土) 午後2時開演

*銀河まつりは朝10時より開催

 

■ 場所

銀河のほとり

福島県須賀川市滑川字東町327-1

TEL:0248-73-0331

 

■ 料金

無料/交流会はお食事代1000円

*カンパ歓迎

 

■ 内容

第一部 木の花楽団コンサート

第二部 楽しい!安心!みんなで助け合う木の花の暮らし
(いさどんのお話)

第三部 自己紹介&質問タイム

午後6時半より夜ごはん&交流会
木の花の有機野菜を使った、銀河のほとりの手料理をお楽しみください。

 

■ ご予約

・第一部~第三部
ご予約は不要です。会場へ直接お越しください。
会場は20~30人ほどでいっぱいになる小さなところですので、お早めにどうぞ!

・交流会
事前のご予約をお願いいたします。
銀河のほとり (0248-73-0331)または木の花ファミリー(0544-66-0250/担当:ともこ)まで
ご連絡ください。

 

当日は、木の花のオリジナル製品の販売も致します。

*マイバッグの持参と、お車の乗り合わせにどうぞご協力くださいm(__)m

 

 

ではでは、会場でお会いできるのを楽しみにしております!

 

アットホームは雰囲気の、銀河のほとり外観

 

 


跡取り息子への電話

過疎化に悩む農村出身のメンバーであるまっちゃんの物語、
『跡取り息子の描く未来』をご紹介した数日後、
年配の男性から木の花に1本の電話がかかってきました。

 

「自分を告白してくれてありがとのー。
まっちゃんに伝えてくれのー。」

 

それだけを言って、電話は切れたのだそうです。
電話を受けたみほちゃん曰く、
「すごく感激している感じだった。」

 

 

その数日後、再び年配の男性から電話がありました。

「まっちゃんにありがとうと伝えてのー。」

 

 

どちらも名前を名乗らずに切れてしまったため、
どこのどなたかはわかりません。
ただ、どちらも言葉に福井なまりがあったそうです。

 

 

 

まっちゃんの物語をご紹介して以降、
ファミリーにはたくさんの方からメールやお電話で感想が寄せられ、
その反響は現在も続いています。
感想をくださる方の中には、同じような立場に置かれている方も
少なからずいらっしゃいました。

まっちゃんも反響の大きさに驚きながら、
「このことを通して思ったのは、僕の事例は僕だけのものではなく、
ファミリーが僕の事例に出会い、交流していくことで、
何かしらのモデル的な役割が果たせるんじゃないかってこと」
と心機一転!

 

空を見上げるまっちゃん

 

 

でもやっぱり食い気がいちばん!!

 

 

 

閑話休題。

 

 

まっちゃんのご両親との話し合い以降も、
ファミリーでは様々な人たちとの出会いが相次いでいます。

それは例えば、
ユース・ビジョン・サミットの若者たちや
大人サミットに集う大人たちだったり、
後継者不足に悩むカトリック修道会の方々だったり、
病院以外の提携先を探していた障害者支援センターだったり、
それぞれのフィールドも抱えている問題も様々ですが、
皆、何かを探し求めてやってきて、そして出会いました。

 

いさどんは言います。

「時代が変わろうとしている今、大切なのは、
気付いた人たちからつながっていくことです。
そのネットワークが、世界を変えていくことになるでしょう。」

 

 

折しも、今年は“結び”の年。

 

福井なまりの男性の、

「ありがとのー」

というひと言の奥にあるたくさんの想いを感じながら、
自分たちにできることはなんだろうかと、切磋琢磨の毎日です。

 

 


大阪イベント終了-参加者の質問にお答えします!

遅ればせながら ―

6月2日、大阪・梅田での出版記念イベントが、
無事に終了いたしました!

 

会場となったSOLVIVA梅田店

 

司会を務めるのは、地元大阪出身のまり姉!

 

同じく地元出身のこはるちゃん(右)もボーカルとして初参加

 

恒例の「ウッキーウッキー」に沸く店内

 

 

ファミリーの親しい友人もたくさんかけつけてくれて
会場のあちらこちらで「久しぶり~~!!」の声が上がり、
かつて心のケアで滞在されていた方の元気な姿にも再会。
また、口コミやホームページ、新刊等で初めて木の花を知った方にも
大勢お越し頂きました。

イベント後にいただいたアンケートには、
「ファミリーに会いたかった」「 実際に訪れてみたくなった」
「歌に癒され、元気をもらいました」という声に混ざって、
「人参がおいしいと聞いていたので、なくて残念!」
という声も。。スミマセン!
来月には収穫できますので、ぜひ食べに来てくださいね。

 

また、アンケートには、質問もたくさんいただきました。
会場でも、皆さんからの質問に木の花のメンバーたちが答える
「質問タイム」 がありましたが、あっという間に時間が過ぎてしまい、
後から「 もっと詳しく聞きたかった」というコメントをいただきました。

 

そこで!

 

会場で時間が取れなかった分、今日はこの場で
メンバーたちが皆さんの質問にお答えします!

 

参加者の質問に答えるいさどん

 

 

*    *    以下、アンケートからの質問です   *    *

 

Q : 引きこもりや躁鬱の方がファミリーに来て回復していくというお話がありましたが、
彼らがここに来るきっかけは何かを知りたいです。
特に引きこもりの方がここに来ること自体が不思議です。

★ まこっちゃん(3年の引きこもりを経て木の花に出会い、現在はメンバー)
僕は3年間引きこもりをしていたんだけど、なんとかしなきゃ、という気持ちがあって、
農業体験がいいと聞いてネットで検索したら木の花を見つけました。
ただの農業体験だと行き辛いけど、木の花はホームページで様子を知ることができて、
なんだかあったかい様子が伝わってきた。それで行ってみようと思ったんです。
きっとみんな、なんとかしなきゃって想いがあるんだと思う。
僕はちょうどその想いが大きくなっていた時に、木の花に出会ったんです。

★ ようこ (ケアサポートチーム)
心の病を持つ方がここを訪れるきっかけは、ホームページやTV番組で知ったり、
木の花を知る人から勧められたりと、いろんなパターンがあります。
病院やカウンセリングでは効果がなく、今の医療に限界を感じた人たちが
最後の頼みの綱としてここを訪れるというケースも多くあります。
ある意味、今の自分をなんとかしたいという気持ちがピークに達し、
それが変化への原動力となる「旬」な人たちがやって来るということだと思います。

 

Q : みんな明るい表情でストレスがないように感じましたが、本当にそうなのですか?

★ まり姉
表情を作っているわけではないので、そう感じられたのだとしたら、
みんな本当に明るい気持ちだったんやと思います。
ストレスの捉え方は人それぞれなので、
あるかないかと聞かれると一概に答えるのは難しいです。
もしもストレスを感じたら、考えるべきことは考えて、あとは手放す!

★ いさお
ストレスをどう捉えるかということかな、と思います。
それを良くないものとするよりも、自分の学びの材料と捉えて、
その原因を外に見るのではなく、何故それをストレスに感じるのか、という
自分の内面を見つめていく材料にしています。

 

Q : 建築関係の仕事をしているので、現在建築中の建物の詳細が知りたい。
申請などの法的なことはどうしているのですか?

★ みかこ(建築チーム)
建築のプロの方に依頼して、通常通り手続きをしています。

 

Q : トイレのものは畑や田んぼに利用しないのですか?

★ こうちゃん(畑隊)
独自の処理をした上で液肥として利用しています。
屋外にはコンポストトイレもありますが、そちらの排泄物は
微生物によって分解されきって増えないので、そのままにしています。

 

Q : 写真ではビニールマルチが使用されていましたがいずれなくす方向でしょうか?
以前農業に関わることがあり、その時にビニールマルチの処分に“?”と思ったので。

★ こうちゃん
生分解性マルチを使おうとしたこともありましたが、値段も高いし、
完全には分解されないということを知ってやめました。
いずれいいものが出たら使いたいと思いますが、現段階では
除草や地温上昇などの複合的な観点から、作物によってはマルチは必要と考えています。
また、例えば現在の日本の食料自給率の低さや食の安全性などの問題を考えた時、
経済面や生産性で無理のない有機農業を成り立たせることも大切なことだと思っています。
その時に、より多くの人が取り組みやすい中間的な技術が必要になることもあるでしょう。
その時々でできるベストを尽くしながら、今のやり方に固定せずに、
より良い方向を目指して変化し続けていきたいと思っています。
うーん。言葉で説明するのは難しいね。
百聞は一見に如かず。ぜひ遊びに来て、畑を見てください。
電話でもお話しできますよ。

 

Q : EMは簡単に作れますか?

ホームページで作り方を紹介していますので、よかったらご覧ください。

 

Q : この組織が大きくなった時、どんなふうに運営されていくのでしょうか。

★ みちよ
私たちの中には、組織を大きくしようという意図は特になく、
ただ自然の流れを頂いていくことを大切にしています。
今は流れの中で自然に人数が増えている、ということであり、
また別の流れが来たらそれを頂く。
方向性は定めたとしても、細かな計画は立てないのです。
この先にどんな展開が待っているのか、私たちも楽しみにしています。

 

 

*     *     *     *     *     *

 

 

質問の他にも、想いの詰まった感想をたくさんいただきました。
いただいた感想はファミリーみんなでシェアし、
これからにつなげていきたいと思っています。
皆さん、本当にありがとうございました。

 

 

アンケートには、こんな問いもありました。

 

「人は何故生まれ、生きるのでしょうか?
そして、その先には何があるのでしょうか?」

 

ぜひ、一緒に探求していきましょう!

 

 

 


ユース&大人サミットレポート by わたわた

続きまして、今回のサミットの“大人”側参加者、
わたわたのレポートをご紹介します。

 

わたわたは自然農法国際研究開発センターの研究員です。
知性と感性を兼ね備えたわたわたのアドバイスは、
ファミリーの農業の大きな支えになっています。

今回、26日午後からの大人サミットに参加予定だったわたわたは、
早めに到着したため、午前中に行われていたユース・ビジョン・サミットにも参加し、
その時の感想を以下のように綴ってくれました。

 

ユースたちと語らうわたわた(左)

 

 

*    *    *    *

 

 

木の花に着くと、ユースビジョンサミット(YVS)がまだ行われていたので、
午前の部の最後1時間ほど参加しました。

 

20代の10名ほどの若者たちが繰り広げる語り合いに驚きました。
自分たちは地球のため、社会のために何ができるのか、
それを具体的な何をするかを出し合うよりも前に、
地球のため、社会のためっていうことは自分にとって何なのか、
そこにどういう心で向き合うのか、
既存社会の様々なシステムやひずみ、運動をどう位置づけるのか、
どう見るのかを話し合っていたのです。
それを自分たちの共通認識として落とし込み、
視座の共有をすることができれば、自ずと方向性が出てきます。
何をやりたいかの前に、なぜやるのかを徹底的に話し合うのです。

それは誰か特定のリーダーからの投げかけでもなく、
昨日初めて顔を合わせたメンバーでのやりとりの中から
自然にやり始めていたのでした。
共通のビジョンは、立体的で時間軸もあって、
語り合いの中から形にしてきたというイメージの絵は
サツマイモ(安納芋?)と宇宙(銀河)。

 

右下がサツマイモ宇宙の図

 

そのサツマイモはわたわたに朝降りてきた
社(やしろ)のイメージと重なるものでした。
彼らの結論は、中心の「 」(カギ括弧)には、
それぞれ調和とか悟りとか、
多様性とか愛とか好きな言葉を入れることができる。
これからの地球社会が目指すもの、
それは話し合っていけばみんな同じになる。
いきなり悟りという言葉を入れて完成させるのではなく、
不完全こそが完全であり、
不完全をやっていくプロセスがゴールであるというものでした。
みんなが違うこと(多様性)と
みんなが共感し分かり合っていく調和とが融合すること、
社会のひずみも弱者もみんなが役割として活かしあえるための
共通の目標が「 」(カギ括弧)。
でも彼らはその「 」をストイックに目指すのではなく、
そのちょっと手前の「いい塩梅ゾーン」で高い精神性を持ちつつ
日常を送りたいという結論(自立型調和世界というビジョン)に
至ったようでした。

「いい塩梅ゾーン」面白いなと思いました。
農業について言えば、
一番外側に社会の中で細かく分断された流通の部品のような農業や植物工場、
中心に向けて、有機農業、自然農と並ぶというのですが、
「いい塩梅ゾーン」では逆に農業のやり方は何でも良いと。
心が伴っているなら、自ずと良いものになるだろうし、
環境にも配慮されたものになるだろうということです。
この辺りの考え方はわたわたとも共通だなと思いました。
どういう心で取り組むかが、
その農業に必要な技術も人も生態系ももたらすのでしょう。
その心のもとにやって来るものをいただいて結びつけ、
積み上げていけば、それが農法になるでしょう。

 

螺旋を描きながら中心に向かって進化していきます

 

午後からは木の花ファミリーのWelcomeコンサートを経て、
YVSと大人サミットとの合同企画として、
まずYVSからの彼らのビジョンのプレゼンがあり、それを受けて、
大人とユースとが入り交じって、グループディスカッションを行い、
それを再び全体でシェアしました。
ユースが紡ぎ上げたビジョンは、
自分たちはこの世界をどうみるのか、
世の中のそれぞれの動きをどう捉えるか、
その上でこれからを生きるものとして、
さらに次世代へつなげるためにどう動いていくのかというものでした。
いわば世界観が説明されたと思いました。

 

これに対して大人サミットのメンバーからは、
「で、何をするの?」
という具体的に何を成していくのかという質問や、
自分の活動分野を早く築いていったらいいというアドバイスがあり、
ユースから説明された世界観自体はすでに世の中に出されているものがある
という意見が出されました。

 

大人サミットのメンバーの多くは、
世の中で一定の活躍をしてきた人たちなので、
何かをやり遂げてきた結果、精神性の大事さに気づき、
それを木の花との交流から深め、
その大事を活動を通じて世の中へ発信していこうと集っている人たちです。
彼らにとっては、具体的に何をするのか、
どんな分野を活動の場にするのかに関心があるのでした。
何をするかからその人の考えに共感したり共鳴してきたという生き方が
背景にあるのだと思います。

 

これに対してユースの考え方というのは、
具体的に何をやることにも関心はあるんだけど、
特別に変わったことをしなければならないという意識ではなく、
やること自体はどこにでもあることでも良いのだけど、
それをどんな心のもとで行うかに強い意識が向いている
ということだと思われました。
何をするにしても、仲間となぜそれをやるのかを共有していることが大事で、
それさえ整っているのならば、
すでにそこはコミュニティであるという意識なのです。

 

大人サミットメンバーはそれぞれ独自の道を築いてきた過程で
人間関係の衝突や競争、葛藤を経て、正直さや素直さの大切さ、
自らを振り返ることを学んできたのに対して、
ユースの若者は他人と衝突するとか競争するという感覚が弱くて、
初めて会った人ともいきなり地球意識の話や
人間が歩んでいく方向について語り合うことができるなど、
心のうちをシェアすることが自然にできる感覚がある。
相手にベクトルを向けて自分を際立たせるのではなく、
ベクトルは未来に向けて仲間は横並びで手をつなぐという
意識の違いがあると思われました。

 

この合同企画後、大人サミットはいつも通りそれぞれの活動報告があり、
ユースは集まってさらに会合をしていました。
活動報告では、合同企画で示されたユースのビジョンを受けて、
それぞれの今後の取り組みにどう活かしていくかも話に加えました。
またユースたちは、
大人サミットメンバーからの具体的な活動についての問いに対して、
短時間にそれぞれの活動の方向性をまとめて発表してくれました。
双方ともに大いに影響を受け、
大人サミットは改めて大人サミットの意義や目的を思い出すことができたし、
ユースはビジョンの現実化に向けた取り組みを始めようというところまで
意識が進み、具体化・現実化がぐっと近づいたように思われました。
今回の大人サミットの日程は、金星・地球・太陽・水星・木星が

 

 

射手座-牡牛座方向でほぼ直線的にならんでいました。
直感や感性が仲間とさっと共感されるタイミングだったし、
火星も天秤座にいる土星と結びつつあって、
その動くべき方向が社会の枠組みやこれまでの積み上げを背景に
調整されようとしているタイミングだったのだと思いました。
細かなアスペクトを拾って見ても、
今回のサミットの流れそのものに見えました。
ここからそれぞれに新しい時間が刻まれていき、
再びどこかでまた独特の雰囲気の会合が持たれるのでしょう。
人の動きも太陽系も一緒だなと思いました。

 

 

*    *    *    *

 

 

※全文はわたわたブログに掲載されています。ぜひご覧ください。

 

 


ユース・ビジョン・サミットレポート by ぽうる

さてさて、お待たせ致しました!

 

先日のユース・ビジョン・サミットの立役者であるポールより、
サミットのレポートを頂きましたので、ここにご紹介したいと思います。
ポールはすでに、このサミットで出会ったけんたくんや大人たちと共に、
行動を起こし始めています。

 

おちゃめなポール

 

地球の未来を真剣に想う素晴らしい若者たちを、ぜひ応援してください!

 

以下は、ポールからのレポートです。

 

*    *    *    *

 

このたび木の花ファミリーの第4回「大人サミット」に向けて、
5月25日から1泊2日で”Youth Vision Summit”なる会を持たせていただきました。
当日は僕たちNextGEN JAPANのメンバーをはじめ、
僕も所属する中央大学緒方研究室の研究員や、青年起業家や農業のヘルパー等、
様々なバックグラウンドを持った人々が集まりました。
そんな方々と一緒に、「次の地球の在り方」についてじっくりと、熱い議論に花を咲かせました。

全体としては、和気あいあいとした雰囲気の中で、色々なアイデアを出来る限り深くまで掘り下げ、
自分たち若者世代の思考と行動の指針となり得るようなモデルを構築することができたと、
自負しています。
もちろんこれは机上の空論に止まらず、実際のプロジェクトとして、既に動き始めています。
(少しでも気になる方は、NextGEN JAPANのFACEBOOKグループ→http://www.facebook.com/groups/175772325877060/に参加申請をして、
ちょくちょくチェックしてみてください。今後、随時更新していきます!)

この濃密な2日間は以下の3部構成で、ディスカッションを進めていきました。

 

セッション1:「それぞれの原動力(問題意識)の共有」

セッション2:「これからのアプローチ方法と具体的な行動」

セッション3:「大人サミットへの提言のまとめ」

 

まずセッション1では、個々人のモチベーションの源泉となっているモノ・コトを考え、
共有することによって、社会との繋がりや集団としての価値創りのための
強固な土台を築きました。
それは個人の不満・不安
(Ex.みんなと同じでなければ…/お金を稼いで、使わなければ…等)を、
社会の価値観の解放
(Ex.自分の活動に独自の意味づけができる/コミュニティを感じることができる等)へ
向かわせるいう共通点がありました。
またこの価値観のシフトを通して、着実な意識変革のムーブメントを作り出すことが
できるのではないか、とも考えました。

そして一見、ユートピア的な着想のようにも思われる「誰もが優しくなれるコミュニティ」を
創発するために、「シェアの概念を拡める」という手法を選択することにしました。
その手法は今すぐにでも実践できるものであると同時に、
比較的容易に一体感を創り出せる手段であるとも考えたからです。

それまでEDE(Ecovillage Design Education)の中で
何故”glue=繋がり方”の部分があれ程までに重要視されるのか、
はっきりと理解していませんでした。
しかし僕達は議論の中で、最終的には「コミュニティは意識を共有していれば、
自然と発生する」という結論に至りました。
それは場の一体感が如実に物語っていたようにも思います。
同時にフランスのプラムビレッジのティク=ナット=ハン師の言葉
「次のブッタはコミュニティの形をして現れる」を、僭越ながらも実際に体感したようにも思いました。

 

次にセッション2ではセッション1の根本にある理念を、いかにして実現するかを考えました。
その中で僕達は「不完全な完全を受け容れる」というキーワードを設定しました。
これはつまり、完成形(1日目で言う一体感やOneness)をストイックに目指し続けるのではなく、
目指すプロセスの中に断続的な学びの場を得ることです。
言い換えると、ある種の「成功」だけが解ではなく、様々な解釈の余地を残した
「良い塩梅」の所にある答えも「アリ」なのではないか、という意味でもあります。

しかしこれは、言葉にするよりもずっと複雑で困難な課題だとも感じました。
その中でも僕達は「足るを知ること」や「地に根ざすこと」によって
こういったシステムを創り出すことに、一歩ずつ近づいていければ、と考えています。

また、経営とは仏教用語辞典によると、「真理を一生かけて求める」という意味だということを
起業家の住岡健太君が教えてくれました。
まさに私達これからの世代が、次の地球のためにしていかなければならないのは、
こういったコミュニティ=マネジメントの実践とその姿勢の表明ではないでしょうか。

 

最後のセッション3では大人サミットに向けて、どのようなビジョンを自分達が描いたかを、
しっかりと伝えるためにプレゼンテーションに纏めました。
(実際にはほとんどが、グループワークによって設計されたモデル図で表されていたため、
ここではセッション1~2では出ていないキーワードをを中心にまとめてみます。)

 

●「細分化の時代」から「統合の時代」へ
あらゆる科学や社会、そして志向の様式が近年までは、
バラバラに条件化したうえで分類する「細分化」の方向に流れていたことに対して、
これからの世界はそれらを融合・一般化することによって、
ある意味で普遍的なものとする「統合」の時代が訪れるという仮説。
具体的には、「所有の幸せ」から「共有の幸せ」へのパラダイムシフトを意味する。

 

●陰⇔陽
陰(思いの世界)と陽(現実の世界)のこと。
これらの位置関係を明確にし、問題が感情に端を発するものなのか、
現状による停滞・弊害が原因となっているのかを分析する。
それぞれの場合に応じて、慎重にアプローチの仕方を選択する。

 

●シェア
以上の仮説・理念を達成するための初歩的な方法。
個人の所有の欲求だけに基づくの動きを抑え、共有することによって、
数的成長が無くとも今まで以上の価値創造をし得る。

 

●モデル作り
シェアの実例を一つの現実のプロジェクトとして創ることによって、
それ以降の「ひな形」として活用する。
もちろん全ての時間・空間で同じように採用するのではなく、
その状況に応じた動きを採用する。

 

以上のような言葉を用いて自分達の行動や思考の指針として発表したのですが、
まだまだ限られた時間では伝え切れていないものが多く、
報告会に向けて良い課題を残す形になりました。
また宇宙や原子のアナロジーを用いたモデル説明は、
適切に表現しなければちんぷんかんぷんで、
科学の濫用にも繋がりかねないようにも感じたので、
しっかりと勉強していきたいです。
しかしながら、帰ってきて早速いくつかの報告の場をいただいているので、
様々な場所で発表を通して日々精進しながら、
洗練されたプレゼンテーションに仕上げようと目論んでいます。

6月の3~4週目に東京を中心に行っていくので、ご興味がある方は是非ともお越しください。
実際のプロジェクトに関しては、まだプレスリリースできるものが少ないのですが、
健太君の調和型社会に向けた生活圏創造プロジェクトが動き出しています。

また、農家のコミュニティ支援や木の花ふぁみりーのお手伝いプロジェクトも動き出しています。
何かしら繋がれる方、助けてくれる方、一緒に加わりたい方は、
気軽に僕(http://www.facebook.com/ochamail)まで連絡をください!

 

長々と失礼いたしました。

最後になりましたが、今回のサミットに関っていただいた全ての皆様に、
もう一度だけお礼を言わせてください。
まことにありがとうございました。

 

NextGEN Japan:共同理事
緒方研究室:補欠
このはなふぁみりー:お手伝いさん

ぽうる
こと
池見 優

 

 

大人たちに自己紹介をするポール

 

外側ほど所有・細分化、中心へ向かうほど共有・統合