田んぼの生き物・ドロオイムシ

田んぼ隊のこまねちです。こんにちは!

今回は趣向を変えて、「ドロオイムシは害虫ではなく益虫では?」という話を紹介します。

ある田んぼに大量発生しているドロオイムシを、棒ではたき落としている時にふと思ったイメージがありました。直観的に湧いたその世界はこんな感じです。

1 なんらかの原因で(例えば今年初めて借りた田んぼであったり、農作業時間の不足だったりで)、未分解のワラなどが水田にたくさんに残っている。
2 その未分解植物のおかげで、有害なガスが土中に発生する
3 それを稲が根で吸う
4 葉っぱに、良くはない成分が生成される
5 人間が食べる神聖な植物であるイネ、その果実であるコメの霊性や波動が下がってしまう
6 それを防ぐために、ドロオイムシ君たちは大量発生してくれて、葉っぱをかじってる
7 ドロオイ君は成虫となり、やがて土になる
8 イネは「汚染」されてない植物として、イネらしく生育していく

全くの仮説です。でもなんだかそんな気がした。そうだとしたら、ドロオイ君は益虫だ。僕は棒で容赦なく淡々と叩き落してるけど(笑、本当はそのままにしておくべきなのかなぁ? と感じました。

こういう心境は、イネ、水、風、おたまじゃくしやアメンボたちのいる田んぼといういのちの海に自分の意識が溶け込んでいたから生まれたのであって、自分の都合を優先していたり、作業性を優先してただひたすら叩き落しまくっていたなら生まれなかったでしょう。そういう意味では悪くないですが、真実を垣間見たのではなく、単なる自分の創作だったとしたらしょうがない(笑。それで、知性と感性を兼ね備えてるメンバーであり、自然農法センターで勤めているわたわたに意見を求めてみました。

以下、わたわたからのメールを要約します。

ドロオイムシの好みはなんなのかというような既存の情報はなかなかないですね。ということで自由にイメージしてみます。
わたわたが考えるところでは、水田は人間にとってはとても神聖な場所です。水田は人間が関わり続けることで維持されてきた生態系であり、人の意志が自然と溶け合っている場です。イネという植物はその場でのみ作物としての特性や霊性を発揮できるものだと思います。
しかし、その場がイネにとって生き生き育てる要素を欠いていたとすると、イネが中心にならないかもしれない。要素というのは例えば、ワラの戻し方や耕耘方法が悪かったなどの人為的な要因かもしれない。日当たりの悪い山際だからかもしれない。見た目は水田であっても、イネやそこに生息する動植物からみると、水田という場になりきれていないという場所だからかもしれない。そういう場ではイネも困惑し、ドロオイムシもその分が分からずにイネを食べているという構図になるかもしれません。

その結果、イネはうまく育たずに不健康な成分を溜め込んでしまうかもしれない。そのままの状況では、水田生態系としてのバランスを欠いているという見方もできると思うのです。

逆にイネの生育が旺盛な場所であれば、土壌環境の七難を乗り越えて育つようになります。そうなるとイネ自らが健康になり、水田生態系の成立を周囲に宣言する。するともう害虫はイネを食べなくなる。食べても大きくなれなくなる。

そう考えると、イネがイネではなく単なる水生植物となってドロオイムシに食べられているようなところでは、イネがイネになるために手を入れ、湿地を水田にしなければならないし、ドロオイムシを叩き落して場を整えていく必要もあるのでしょう。それはドロオイムシが憎くて行うのではなく、その生態系を神聖な場へ変えることと思われます。

こまねちの観点とは微妙に違うけど、結果、ドロオイムシは土になり、場の構成員となり、イネの霊性を高めるための役割を果たすことになるのだと思います。そのために容赦なく淡々と叩き落とす作業は今は人間として正しい関わりであろうし、本質的にはドロオイムシが大量発生する状況をもたらさないような、イネ刈りから田植えまでの準備期間の管理や畦管理などが重要なのだと思います。

という返事がきました。

真実が何であれ、主役は人間ではなくて、田んぼである。イネこそが主役であって、自分は脇役だという感覚がすっと身につきました。農作業の効率や安心安全さを求めつつ、さらに、見えないモノを見、聞こえない声を聞き、感じない仕組みを感じられる僕らへと精進してまいります♪ 農作業の奥深さには限りがない・・・毎日が喜びですね。


One thought on “田んぼの生き物・ドロオイムシ”

  1. そうそう。
    赤峰勝人さんの「ニンジンから宇宙へ」に書いてありましたよね~。

    「野菜に来る虫も、亜硝酸(私が前回書いた硝酸態窒素のこと)を

    たっぷり含んだ野菜しか食べない。

    無農薬野菜で、虫がくっているから安心と思われているが、

    完全堆肥で作っていれば、虫はほとんどつかない。

    野菜を喰う虫たちは視力が無く、アンモニア臭で飛んでくる。
    虫は亜硝酸窒素(猛毒)を含んだ苦い野菜を人間の代わりに食べて

    さなぎから蛾になることなく、

    人間を猛毒から守るという役割だけを終えて死ぬ。

    そして、畑に返すことで土のバランスを良くしてくれている。

    完熟堆肥で育てたものは甘くなるし、虫も外側だけしか食べない。

    蚊やブヨも害虫ではない。

    酸性血液の人に、免疫を植えつけてくれる。

    刺されて化膿するのは、免疫を作ってくれている証拠。
    正しい食事で、血液が弱酸性の人は、めったに刺されないし、

    刺されても何の変化も起きない。
    蚊に刺される人は、果物、酒、甘いものを控えないといけない、

    と警告をしてくれている」

    大地のめぐりってほんと素晴らしいですね!

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