木の花ファミリー通信2021年夏至号「狂った現代経済〜お金がないと生きていけない」

現代を生きる人々が最も関心のあるもの ──── お金。
しかし、その最も関心を持ち、最も頼っているお金が、どれほど社会を狂わせているかを認識している人々が、どれだけいるでしょう。

現代を生きる人々は、「お金がないと生きていけない」という強烈なマインドコントロールにかかっています。文明の発祥以来、より良い暮らしを追い求めてきた人類は、何十億年という時をかけて育まれた豊かな地球生態系の大循環の中に、地球史上に類を見ない、「人工」という特殊な世界を展開するようになりました。その原点にあるのが、経済です。

人々が、より豊かで、より便利な暮らしを求め、経済活動という人間だけに特有の営みを発展させてきた結果、今やその人工の世界は生態系の循環から大きく外れ、生態系そのものを崩壊寸前に追いやるところまで来ています。ところが、生きることが純粋な生命活動ではなく、お金を稼ぐことが最優先になってしまった現代の人々は、お金を得るために更に経済を発展させることに没頭し、自らの営みが他の生命を傷付け、多種多様な生命を絶滅に追いやり深刻な被害をもたらしているという事実に、驚くほど鈍感です。

そのような破壊活動の上に築かれてきた人間社会は、今、大混乱の前夜を迎えています。それは、視点を変えてみれば、予定通りのことであるとも言えます。

私たちは、広大無辺な宇宙の中の奇跡と言える命あふれる星、地球の大生命生態系を母体とし、誕生しました。その中で、元々生態系に存在しなかったものを生み出し、そのなかったものを拡大して自らの母体である絶対的な存在を傷付ければ、いずれそこに問題が発生します。そして、その問題の発生源を淘汰する動きが起きるのは、当然のことなのです。

いよいよ世界中で大混乱の兆候が現れ始め、人々は「大変なことが起こる」と不安に駆られています。しかし、それは来るべき時が来たということであり、大局的に捉えれば、すべてがシナリオ通りに進んでいるとも言えるのです。そうだとしたら ────

 

そのシナリオを書いているのは

誰ですか?

 

 

 

私たちが生きているのは、地球があるからです。

地球があるのは、宇宙があるからです。

この当たり前の事実から、現代を生きる人々の日常は、遠く離れています。
 

私たちはなぜ、生きている?

私たちが生きるために、決して欠かすことのできないものを挙げてみましょう。土、水、光、風、空気 ──── その中に、ひとつとして人間が自らの力で創り出せるものがあるでしょうか。

私たちは、地水火風空という自然の五大要素が循環する地球の生態系の中で育まれたものを食べ、自らもその循環の一部となり、多種多様な生命と無限に連鎖しながら、命をつないでいます。その生態系の循環は、まるで約束されているかのように毎日朝が来て、夜が来て、春、夏、秋、冬と季節が巡り、決して留まることのない、地球のサイクルによってもたらされます。その地球のサイクルは、太陽を中心に、九つの惑星を始めとする数千個の星々が絶妙なバランスを保ちながら巡り続ける、太陽系のサイクルに基づいています。その太陽系のサイクルは、「セントラルサン」を中心に、太陽系を含む数千兆個もの星々が直径10万光年という巨大なスケールで巡り続ける、銀河系のサイクルに基づいています。その銀河系のサイクルは、更に大いなる何ものかを中心として無数の銀河が巡り続ける、大宇宙のサイクルに基づいています。

このように、私たちの生きる宇宙には数多のサイクルが幾重にも存在し、そのすべてが、大本の大宇宙の法に沿い、見事な秩序の下にあまねく連鎖し循環する、大調和の世界を築いています。この絶対の秩序の下に銀河があり、太陽系があり、地球があるからこそ、そこに豊かな生態系が生まれ、私たちもまた、命を与えられているのです。その多様なサイクルの連鎖に狂いが生じれば、絶妙なバランスによって保たれている繊細な生命秩序が崩れ、私たちはたちどころに存在できなくなるでしょう。今この瞬間も、人間の意志や思考など一切与り知らぬ壮大な力によって宇宙は維持されており、その秩序無くして、私たちはただひとつの命も存在させることはできないのです。

生態系を破壊する「お金がないと生きられない」

さて、視点を私たちの身近なところへ向けてみましょう。現代の多くの人々が「生きるために欠かせない」と思っているのは、お金です。

お金とは、中央銀行が発行する紙切れ、或いはコンピューター上の数字です。それは私たちの空腹を満たすことも、風雨から身を守ることもない、生命の維持とは本来何の関りもないものです。自然界の生命は、生きるための活動がすべて、自らの命を維持することに直結しています。そしてその活動は、自らの存在が他の生命を生かすことへとつながる生態系の大循環の中にあります。かつて人間も、大いなる宇宙の法のままに、その循環の中を生きていました。しかし、文明の発祥と共に社会を発展させてきた人類は、次第にその大いなる循環の中で生かされていることを忘れ、人間の都合ばかりを優先した人工の世界を拡大するようになりました。そしていつしか、生きることの最優先事項が、お金を稼ぐことへとすり替わっていったのです。

18世紀半ばの産業革命以降、その傾向は特に顕著となります。人々は、生きる糧を得るために大地を耕すよりも、工場で大量の工業製品を生産するようになり、更には、工業製品を作るよりも、コンピューター上の数字を操作して莫大な利益を得るようになりました。その結果、実際に物を生産するのではなく、お金そのものを商品として更にお金を増やしていくゲームのようなマネー経済が異常に膨らみ、実体経済からかけ離れてお金が独り歩きをするようになったのです。

地球が誕生してから現在までの46億年の歴史を1年に例えると、およそ250年前の産業革命は、12月31日の午後11時59分58秒、つまり、現在からたったの2秒前に起きたことになります。その僅か2秒の間に広まった経済最優先の価値観は、永い地球の歴史から見ればほんの一瞬のものでありながら、現代を生きる人々は、まるでそれが永遠に続く絶対の価値観であるかのように、そこから離れて物事を捉えることができなくなっています。経済が停滞して景気が落ちれば、その解決策として更に経済を成長させることを考え、医療や福祉、環境問題までもが新しいビジネスのネタとなり、平和の祭典と謳うオリンピックさえ、スポーツよりも経済効果が目的となり、利権まみれの状態です。

今、パンデミックによってこれまで通りの経済活動ができなくなったことで、多くの人々が自らの先行きに不安を感じています。それは、現代人が生きるための本当の手段を失っているからです。土から離れ、お金を求めて人工の世界を拡大してきた私たちは、自然の摂理から逸脱し、本来の生命活動とはかけ離れた暮らしを営むようになりました。その脆弱さを、新型コロナウィルスが突いたのです。

お金に縛られない大地との絆のもとに生きていく手段があり、衣食住が足りていると、世の中を冷静に観ることができます。しかし、生態系の循環から外れ、自らが生きるすべを持たない人々は、社会に少しの変動が起きただけでも動揺し、不安に駆られて更にお金をかき集めようとすることで、ますます生命としての本来の在り方から離れていくのです。その結果、「2030年問題」として前号でお伝えしたように、地球は今、危機的な状況を迎えています。

痛みの奥にあるやさしい投げかけ

私たちはこれまでも、そういった視点から繰り返し発信をしてきました。しかし、その意味を心から受け止め、自らを変化させようとする人々は、ごく少数です。それは、人間は痛みをもらうことでしか気付けない生き物だということなのかもしれません。

痛みとは、生物が生きていく上で最も重要なセンサーです。もしも体に不具合が生じた時に痛みがなければ、そのまま気付かずに突き進み、最終的には体を壊してしまうでしょう。痛みがあるからこそ、私たちはその原因を振り返り、修正し、健全に立ち還ることができるのであり、それは物理的にも霊的にも、生命を存続させる大切な働きなのです。ところが、文明の発展と共にテクノロジーを進化させてきた人類は、痛みから学習してその根源を正すよりも、テクノロジーによって痛みを表面的に解消して先へ進むようになり、問題を更に深刻化させてしまっていることに鈍感になっています。

パンデミックや異常気象など、人間がこれまで通りに暮らせなくなるような現象が世界中で起こり、人々はそれを「異常事態」と捉えています。しかし、それは異常なことが起きているのではなく、生命循環の秩序を乱す異常な人間の活動を排除し、生態系を健全に戻す、ごく正常な働きと言えるです。すべてが大いなる宇宙の法の下にある大調和の中にあって、不調和なものは排除されるのがこの世界の仕組みです。人間の営みは、その大調和の中に不要なものを作り過ぎてきました。不要どころか、あってはならないものまで作り、それによって経済を膨らませ、その状態に執着するようになりました。そうして社会全体が狂いながら、狂っていることすらわからなくなっているのです。

政治家も学者も起業家も、現在の社会で優秀とされる人々は、その優れたと評される能力を使い、今起きている問題に対処するための更に高度な技術や仕組みを考案し、人々もまた、それが問題を解決すると信じています。しかし、そのような人間の思考によって築かれてきたのが現代社会であり、その延長線上に世界が健全になることはないという事実に、私たちはもう、気付かなければならないのです。

今、そのような人間の営みの結果年々増大してきた「異常事態」による、地球規模の破壊が始まっています。目先の利益を追い求め、問題の根本的解決を先送りして矛盾を積み重ねてきた分、破壊に伴う痛みは大きなものとなるでしょう。そしてその流れに抗えば抗うほど、痛みは更に大きくなります。しかし、それを痛みと感じるのは、人々が産業革命以降のたった2秒間に築いた現在の暮らしを絶対のものとし、それを維持し続けることに囚われているからです。

痛みは生きていく上で最も重要なものでありながら、同時に、最も不要なものでもあります。痛みはなぜ起きるかというと、それを不要にするために起きています。なぜその痛みを受けることになったのかを振り返り、理解することで、それを受ける必要がなくなるための智恵が湧いてくるのです。痛みの通り道は神経、即ち「神の経路」と書きます。人知を超える大いなる存在が、痛みを通して私たちに何かを示しているとしたら、今世界にもたらされ始めた大きな痛みの背後にも、メッセージが観えてくるはずです。

私たちの中に、大いなる意思がある

もう一度、視野を宇宙へと広げてみましょう。

宇宙は、人知を遥かに凌駕する大いなる力によって運営され、悠久の時の中で時代を紡いできました。宇宙創世から銀河の誕生、太陽系と地球の誕生、そして地球に原始生命が生まれ、永い進化の旅の果てに誕生した人類が数多の文明史を刻んで現在へと至る、連綿たる時代の変遷を辿っていくと、そこにひとつの方向性が観えてきます。方向性があるということは、そこに意志(意思)があるということです。宇宙は、大いなる何ものかの意思(意志)によって運営されており、その宇宙の創造物であるということは、私たち一人ひとりの中にもまた、その見えない意思が反映され、宇宙と呼応しているのです。

この壮大なる進化の旅の中で、地球には数千万種とも言われる多種多様な生命が誕生しました。その一つひとつは、言わば地味な存在です。例えばメダカは田んぼの水の中に、ミミズは土の中にいるように、暑い所にいるもの、寒い所にいるもの、地上を歩くもの、空を飛ぶものなど、種としては多彩でありながら、一つひとつの個体は自らに適した特定の環境のみに生息し、生きるためにひたすら同じ活動をくり返しており、生命としての振れ幅はとても小さなものです。ところが、その無数の地味な存在が、それぞれの位置で独自の役割を果たしながら、互いに連鎖し、循環すると、とてもダイナミックな生態系の大循環を創るのです。そしてその一つひとつすべてが、宇宙を運営する大いなる意思と連動しています。

それに対し、現代の人間の生き方は非常に派手です。芸能人やスポーツ選手のように、特殊な能力を持つ人々が華々しく活躍して多額のお金を稼ぎ、多くの人々がそういった存在に憧れ、様々な分野ごとの頂点を目指して競い合っています。しかし、そのような特殊な存在は、生命としての人間の姿からはかけ離れた状態であるとも言えます。皆がオリンピックの金メダリストのように特殊な存在になっては、生態系は成り立たないということです。

生命の本質は、多様性です。とりわけ人間は、ひとつの種でありながら、一人ひとりがまったく違った独自の個性を持っています。その誰もが、それぞれの位置で、自らの個性にふさわしいオリジナルな役割を果たしながら全体に貢献し、他のすべての生命に歓迎される生き方をする。人間は本来、そういった尊さを持ち合わせているものであり、そこを目指すべきなのです。他の生命が宇宙の法のままに生態系の循環の中を生きるのに対し、自らの欲望を追求してその循環から外れ、生態系を破壊してきた人間は、言い換えれば、それだけの高い能力と、自らの意志によって全体を俯瞰できる力を持っているということです。だからこそ、人間には数多の生命の代表として、地球生態系の指揮者となる役割が託されています。それは、多様な存在のどれもが充実し、誇り高く在れるようなタクトの振り方をするということです。そしてその結果、地球が健全になっていくということです。金メダリストがどれだけタクトを振っても、地球は健全にはならないでしょう。

健全な地球上で表現されるのは、大循環を回すための大共有経済です。そして、そこに配置される一人ひとりの人間の意識は高く、それ故に地味です。なぜなら、自分だけを特別視することがないからです。人間は、もっと地味に生きる必要があります。それは、自らの欲望や思惑を表現するのではなく、宇宙の法のままに役割を果たし、大生命循環の一員として生きることです。既存の価値観や経験に縛られた思考を手放し、大いなる宇宙の流れに身を任せた時、人知を遥かに超えて大宇宙を運営する何ものかの意思が私たち自身の中から湧き出します。その時、私たちはその大いなる意思の表現者として、変化・変容・変態を繰り返し果てしなく進化し続ける、ダイナミックな宇宙物語を生きるものとなるのです。それこそが、人が目指すべき自由を謳歌(サトリ)する姿です。

宇宙が人間に託したものとは

宇宙は果てしなく広大で、時の流れは永遠であるかのようです。その宇宙の成り立ちを、より身近に、ダイナミックに表現する場として、宇宙は永い時をかけ、地球という命あふれる奇跡の星を誕生させました。そして多様な存在が連鎖し循環する宇宙の大調和のひな型として、地球に大生命生態系を創造し、その生命進化の最後に登場した人間に、自我という、絶対的な秩序の下にある自由を与えました。それは、その自由意志によって、人間が地球上で何を表現するのかを託したのです。

これは、言わば宇宙劇場地球物語です。宇宙は地球上に様々な現象を起こし、時代を刻み、その中で人間はそれぞれの時代にふさわしい役割を果たしてきました。そして今、時代が大きく転換する時を迎え、人間がこれから地球上で何を表現するのかに、全宇宙が注目しています。

そこには、シナリオがあります。そしてそのシナリオは、宇宙創世から変わることなくひとつの方向に向かってきた、大いなる意思の下に進んでいます。その意思は果たして、私たち人間が何を表現することを求めているのか。それは、自我の囚われを手放し、自らの奥深くに眠る大いなる意思を目覚めさせた時、きっと観えてくるでしょう。

人間には、それが可能なのです。

 

 

木の花ファミリーでは、メンバー一人ひとりが個性を活かし、「医」「農」「食」など様々な分野で役割を果たしながら、全体が連携して循環する、調和の暮らしを築いています。多彩な活動を通して得られた収入は「お財布ひとつの経済」として皆で共有し、全体のために使われます。

6500年の人類の歩みをひっくりかえす

私たちは、空気を共有しています。水を共有しています。太陽を共有しています。すべてが共有の下にあるこの世界の成り立ちが、木の花ファミリーの暮らしの原点です。

この共有の世界の中で、私たちの健康はつながることによって保たれています。すべてがつながり、循環しているからこそ、私たちのもとに食べ物がもたらされ、排せつされたものがまた次の生命の元となり、多様な存在がそれぞれの位置で役割を果たしながらバトンをつないで、全体の健康が保たれていくのです。そこに、ゴミが発生することはありません。
この無駄のない美しい循環の仕組みが、本来の経済の姿です。お金は、その循環をよりスムーズで便利にするために生まれた、言わば社会の血液です。私たちの体を巡る血液は、必要なものを隅々にまで運んで全身をつなぎ、健康を保ちます。現代の社会は、お金に人間の欲を乗せて運ぶようになったために、隅々まで行きわたるはずの循環に至る所で滞りが生じ、社会全体が病むこととなりました。

木の花ファミリーでは、すべてを共有し、分かち合います。そこで循環するのは、自分たちの欲ではなく、天の恵みです。天の恵みとは、雨が天から降ることも、食べ物が大地から採れることもそうですが、その大本は大宇宙の法であり、法の下にあるこの世界のサイクルです。私たちが存在する上で、絶対に欠かすことのできないもの。欠かすことができないものとは、決して欠けることのないもの。それが天の恵みです。
みんなでつながり、その大いなる天の恵みが地上に表現されると、物事は不思議なほどスムーズに進み、少しのエネルギーでとても豊かになる大循環の世界が実現します。すると、欲や不安から必要以上にかき集めることもなくなり、必要なものが必要な分だけ、必要な時に巡って来る好循環が生まれます。

そんな木の花ファミリーの暮らしの中心にあるのは、創立からずっと変わることなく続いてきた「菩薩の里」の精神です。菩薩とは、他者や世の中の喜びを自らの喜びとする存在を言います。人間は、自らの願いを叶えるためではなく、大いなる宇宙の意思を地上に表現するために生まれました。その目的は、多種多様な存在が無限に連鎖し、絶対的な調和のもとに美しく循環していく、宇宙の根本原理である愛を表現することです。

文明の発祥以来、自我の願望を叶えることに喜びを感じてきた人類が、自我を手放し、すべての存在と共に喜びあえる大調和の世界を築くため、自らの精神性を高めていくことに喜びを感じる時代が、これから始まります。それは、文明発祥から6500年間の歩みを根底から覆す生き方です。その先に、どんな世界が待っているのか ────────

それは、あなたの意思と決断に託されていることであり、未来に行って、あなた自身が確認することなのです。

 

 

 


100人でお財布ひとつの暮らし~心でつながる「経済革命」

2月10日から12日にかけて、2016年「1ヶ月間の真学校」卒業生のトーマスが主催者の一人となる国際会議 “ The 3 Harmonies of Humanity: Living Transpersonal ” がアルゼンチンにて開催されます。
会議のテーマは、精神性と農、教育、そして経済。木の花ファミリーの取り組みを紹介したいというトーマスからの依頼により、いさどんが会議に先立ち農と経済のプレゼンテーションを行いました。(プレゼンテーションは、英語とスペイン語に翻訳されます。)今日はそのうちの、経済のプレゼンテーションをご紹介します。

EUの分断やトランプ米大統領の就任など、世界中で保守的な傾向が強まり人々の心が分離していく中で、100人の人がすべてを分かち合いつながって生きる暮らしがどのような世界観に基づいているのかをどうぞご覧ください。小さくても、ここ富士宮でそんな暮らしが実現されているということは、世界中で実現可能だということです。

 

意識が変わればすべてが変わるシリーズ ~ 経済革命
天の恵みの恩恵を世に広げる天然循環する経済

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天然循環とは、農法だけを表しているのではありません。それは人間の生き方そのものを表しており、宇宙の原理です。私たちの社会は経済によって成り立っています。その経済が天然循環しているとはどういうことかを、これから見ていきましょう。

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「わたしたちの住んでいる地球は宇宙雲の中ではちりのように微細な存在ですが、そこには生態系で表現される多様な命が無限の連鎖で存在しています」

宇宙は巨大なものです。そこには無数の星々があり多様性に満ちていますが、その中で生命が存在しているのは、地球が唯一の星でしょう。現代の人々は、生命は地球に偶然発生したという考え方を持っていますが、地球に偶然発生するのなら他の星にも偶然発生してもよいはずです。しかしおそらく、今後人類がどれほど宇宙を探査したとしても、地球ほど生命に満ちあふれた星に出会うことはないでしょう。ということは、宇宙の総意によって特別にこの星に奇跡が表現されていると考えた方が、私たち人類が地球上でどのような生き方をすることが大切なのかを理解する助けとなるのではないかと考えます。

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「そんな地球を空から眺めていると、自然の中にできた異物『大都市』が見えます」

僕は昔、霊的に自分の体から抜け出し、宇宙空間に漂いながら月を背にして地球を眼下に眺めたことがあります。そこで目にした地球は、病んでいました。都市や焼き畑など、人間の行いの結果がまるで皮膚ガンのように地表を蝕んでいるのです。
スライドに写っているのは、東京の航空写真と、ニューヨークのマンハッタンです。地球を体とするなら、細胞が新陳代謝をせずに呼吸できていない部分です。ガン細胞が増殖しているかのようですね。
このような人間の活動は、歴史的にはそれほど古いものではありません。地球誕生からの46億年の歴史を1年に例えると、およそ250年前に起きたイギリス産業革命から現在までは、たったの2秒間なのです。産業革命以降、工業テクノロジーと資本主義は急速な発展を遂げました。その結果生み出された人工の世界が、今、地球上に何をもたらしているのかを、世界観を広げて客観的に観る必要があります。天然循環の天とは、宇宙のことです。つまり、宇宙視点で地球の現状や私たち人間の行いを観るということです。

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地球の病巣である大都市で行われているのが、経済活動です。

「ニュースを見ていると、何か社会的な大きな出来事が起こったときインタビューを受ける人々の口から出てくる言葉は、お金のことばかりです。」
個人であってもマスコミであっても、何か出来事が起こるとすぐに「これによる経済的損失は」という話になります。頭の中が常にお金を中心に回っているのです。

「『このことが経済にどう影響を与えるのか』『お金がないと将来が不安』・・・など、人々の関心のほとんどがお金に関することになっています。その奥にあるのは『お金がないと生きていけない』といった思い込みです。」
「お金がないと生きていけない」というのは、まさに思い込みですね。山奥へ行って札束を与えられたとしても、それで生きていけるかといったらお尻を拭くぐらいのことしかできないでしょう(笑)。もしくは火をつけて燃やせば、暖かくはなるかもしれないですね。
生きていく上でお金が必須のものになったのは、歴史的にはそれほど古いことではないのです。

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経済活動とは、「人間の社会生活において、生産者や国家が財やサービスを生産し消費者がそれらを消費するといった、金銭や物資の交換にまつわる活動のこと。」
専門家にとっては当たり前の話かもしれませんが、簡単に言うと、経済活動とは財産を生み出すものです。そしてサービスを提供し、循環していくものです。右上の図が表しているように、経済活動には、生産、流通、消費という循環があります。ただし、これは人工の世界だけの話です。自然にはこういった仕組みはありません。
リーマンショックが起きた時、世界の経済活動が停滞した結果、地球温暖化の進行が一時的に緩やかになったという報告があります。しかしすぐに経済活動は復活し、相変わらず温暖化は進んでいます。世界の国々は、地球温暖化のもたらすリスクについて懸念しながら、一方で経済発展を追い求め続けています。世界各国が集い温暖化対策について話し合っても、結局はどの国も自国の経済的利益を守ろうとして、温暖化対策はおざなりになっていくのです。それは人間が欲望をコントロールするのではなく、欲望にコントロールされているからです。

「私たちは、暮らしを支える『衣・食・住』に必要なもののほとんどを、金銭と引き換えに手に入れています。その奥に見えてくるのは・・・」
現代社会でお金を介さずに行えることは、本当に限られています。山へ行って山菜を採るくらいでしょうか。しかしそれにしても、先日も山梨から野草を摘みに来ていた人たちがいましたが、それを売ってお金にするために摘んでいるのです。それはもう自然の恵みをいただくということではなく、お金儲けの世界になっています。人間がお金に支配されているのです。
現代の衣食住は、商業活動に基づいています。そしてその奥に、工業や農業といった生産の現場があります。そのさらに奥には、地球の天然資源を食い尽くしていくという実態があります。

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衣食住の奥に、資源を食い尽くし、ゴミを発生させ、地球を汚染している人間の姿が観えてきます。
経済活動をなしにしようということではありません。しかし、地球の健全と人間の活動をどう両立させていくのか。そこにはもうひとつ必要な視点があります。それは、私たちは生態系の中にあるということです。この地球上に生きている生き物は、人間だけではありません。私たちは、他の様々な生命と共にあるのです。その視点が人間の経済活動に組み込まれた時、他の生命への配慮の心が、現在のような一方的な経済活動をコントロールする力になるのだろうと考えます。

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「世界には衣食住を貪り食うものと貧困にあえぐ者が同時に存在し、誰のものでもない地球資源の利権をめぐって戦い続ける者たちがいます」
貧困もテロも、元々は誰のものでもない資源を人間が奪い合ったことから発生しています。それによって戦争まで起こしているのです。これは経済活動の問題というよりも、人間の欲望の本質を見直さなければ解決しないということを、世界の現状が示していると言えます。そこまで意識を広げることなく、ただ景気が悪いからと言って経済を活性化させようとしたり、トランプ氏が世界の企業に要求していることに対してどう対処するのかと物理的な討議をしているようなレベルでは、今の世界の問題が解決することはないでしょう。

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「欲のままに生きる人間たちが経済活動とともに地球上にもたらした現実は破壊された環境とゴミの山」
日本は昔、ゴミを埋立地にして夢の島という所を作りました。その恐ろしいほどたくさんのゴミの中で、現代を象徴しているのが放射性廃棄物です。これは、どう処理をすればよいのかが決まっていません。フィンランドには今後10万年は持つと言われる処分場の建設が進んでいるそうですが、現代の技術では、放射性廃棄物は処理ができないのです。処理ができないものを、人間は一時的な貯蔵の処置をしながら、廃棄し続けています。
先進諸国では、物理的に目に見えやすい汚染というのは減りましたが、では陰で何が行われているのか。人類は地球にゴミを輩出しながら、それを見えないように処理しているのは事実です。そういったことを見逃してはいけません。本来経済活動とは、自然と調和しながら人々を幸せにし、社会を豊かに進化させていくものでなくてはなりません。では、「経済」の本来の意味を見てみましょう。

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「『経済』という語は中国の古典に登場する『経世済民』に発しこれを略したものといわれています。」
経世済民とは「世を治め民をたすける。民の苦しみを救うという意。英語の『Economy』の語訳として使われる今日の『経済』とは異なり 本来は、政治・統治・行政全般を指す言葉であった。」
簡単に言うと、まつりごとということです。世を健全に治め、民が健康で幸せに暮らすために経済がある。当たり前のことですね。

お金とは、社会を体に例えると、その中を循環している血液のようなものです。私たちの体を見てください。血液が体の末端までくまなく循環し、すべての細胞が活性化して常に新陳代謝している体は健康ですね。それは、地球の生態系が健全に循環する仕組みと同じです。私たちの体も、人間社会の経済も、地球生態系も、すべて同じ仕組みで成り立っています。ところが現代の人間社会は、お金、即ち血液が隅々まで循環せずに滞っている状態です。血液が循環しなければ体は病気になっていきます。本来、地球生態系が健全に循環しているのと同じように、社会全体にまんべんなくお金が循環していくのが経済のあるべき姿ですが、そこからすると現在の経済の在り様は、本来の姿から大きく外れています。

「現代の経済活動の実態からは、『経世済民』の意味を見出すことはできない。」
これはとても重要なことです。人々は「経済」の本来の意味を忘れているのです。

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「現代社会には『資本主義』と『共産主義』という、大きく二つの経済システムがあります。これらは本来は政治も含めた、理想の社会の表現であるはずですが、現代社会に様々な問題を生み出しています。科学する現代人は、あるモデルが出来ると一律同じでなければいけないと考え、それが人間の単一化を招き、多様性を欠いた社会をつくっています。」
資本主義も共産主義も、目標となる理想モデルがあり、そこを目指して人々が競争していくというピラミッド型の社会構造を作っています。

資本主義社会は、「私有財産を認め、自由な経済活動をすることが出来る社会。人間の欲を刺激し同じものをめざして競争させるため、優劣(貧富の差)ができる社会」ということです。もう一つ言えるのは、自然に配慮しないで人工の世界を優先するために、環境破壊が起きるということです。
共産主義社会は、「資本主義の矛盾を解消するために登場した仕組み」です。資本主義の方がずっと歴史が古いですね。資本主義社会が様々な矛盾を生み、それを解消しようとして登場したのが共産主義なのです。それは「私有財産を禁止し、平等な理想社会を目指したが、一律な平等を強制し、人を部品のように扱う社会になった」ということです。
多くの共産主義国はすでに崩壊しています。北朝鮮のような独裁国家や、中国のように共産主義といいながら実質は資本主義が横行している国があるだけで、実際に理想の共産世界を実現することなく終焉を迎えています。共産主義社会の中にも、元々、自然との調和という概念がありませんでした。
そして「資本主義も共産主義も、どちらも無個性な世界をつくる」のです。

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イスラム教は、利子を取ってはいけないと説いています。そこには利子を取らずにみんなで助け合う相互扶助の精神があります。イスラム教にはそういった優れた面があるのですが、今はキリスト教社会に対抗する悪のような存在だと捉えられているところがあります。

「利子で成り立つ資本主義社会では、借金をしたものは返済のために働き続けなければならない。『富めるものは富み、貧しきものはさらに貧しくなる』という弱肉強食の仕組みが、格差社会を生み出した。」
自然界は弱肉強食と言いますが、そうではありません。自然界とは命のバトンタッチであり、すべてが循環しているのです。その一部分だけを切り取って、例えばライオンがシマウマを食べることを人間の視点で見ると弱肉強食に見えるのですが、視野を広げて観れば、ライオンは数が増えすぎたシマウマを間引いて全体のバランスを保っているとも言えます。それはシマウマのためでもあるのです。
しかし、現代の人間社会には弱肉強食とも言えるような世界が存在しています。

「一般人の給料は安くなり、失業者は増え、若者の就職率は低迷し、多くの企業は倒産し自殺者の数は増え、人々の不安が広がり、社会は行き詰まりをみせている。」
これが現代の実態です。それを数字の上だけで改善しようとしているのが今の経済対策です。それをいくらやっても、そもそもなぜそうなるのかという根本原因は観えてきません。必要なのは、社会の在り方を根本から変え、見直すことです。

「政治家も国民も、経済の行き詰まりに対する解決策として、経済を成長させることしか考えられず、全ての思考がお金に縛られている。右肩上がりの思考。」
利子があるということは、経済が右肩上がりでなければ成り立ちません。それは常にプラスであることを求めている状態です。しかし、プラスマイナス0が宇宙の根本原理です。常にプラスを求め続ければ、宇宙的にも、地球の環境にも矛盾をもたらし、今世界はその限界を迎えています。アメリカ大統領のトランプ氏は、これまでアメリカが世界中に手を広げてきたやり方から方向転換し、これからは国内に集中して自国の利益を確保していくということを明言していますが、経済というのは相互の関係があって初めて成り立つものですから、自国のことだけを考えてうまくいくわけがありません。そういった意味でも、トランプ氏が大統領になったことは時代を後戻りしているかのように見えますが、実際に時代がその方向へ進むのではなく、このトランプ現象は、いよいよこれから世界が行き詰っていくことの前兆であると言えるのです。

「『お金がないと生きていけない』という刷り込みから、人々はお金に執着するようになり、将来に不安を抱えながらお金のために仕事をし、仕事に対する純粋な誇りは失われた。」
現代は、働くことがお金のためになっています。天然循環法の農業のプレゼンテーションで、命を天からいただくというお話をしました。私たちは自然の仕組みの中で命をいただいているのですが、農業の生産現場ですら、命を生産するのではなくお金のためにやっているという、歪んだ状態になっています。

「企業の生産活動の多くが、地球の資源を搾取しており、消費をあおってお金を儲けている。これ以上経済活動が活発になったら、地球は持たないという限界まで来ている。」
地球に限界が来る前に、人間社会は確実に崩壊するでしょう。今私たちが生きているのは、壮大な時代の流れの中の一篇にしかすぎません。地球は時代と共に人間を修正していくのです。今中国では、インターネットビジネスが恐ろしい勢いで成長しています。これは急速に発達してバブルを迎え、やがて崩壊する前兆だと言えるでしょう。そこに未来への希望は感じられません。

「欲のままに生きる多くの現代人は、経済活動が地球環境に多大な負荷をかけているという事実に鈍感である。」
なぜそうなのかというと、人々は人間の側から物事を捉え、その視点でしか思考しないからです。ですから今必要なことは、世界観を広げ、宇宙の側から地球を観ることです。

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これは格差社会の象徴とも言えます。

「世界中に数あるタックスヘイブン。その中の一つの法律事務所の機密文書が流出したことにより、世界の裏のお金の動きが見えてきた。文書には、企業のみならず、世界各国の名だたるリーダーが名を連ねている。」
今、世界中のマスコミ関係者がこれを暴こうとしています。ところがこれがとても難しいのです。様々な人々の名前が挙がっているのですが、実際にその人がやっているものもあれば、本人もあずかり知らぬところで名前だけが勝手に使われているものもあり、複雑で実態がどうなっているのかがなかなかわからないのです。
しかし、2012年12月21日の銀河の冬至を越えて世の中に光が差し始め、こういったことが明らかになり始めました。世界中でこれまで人々が行ってきた不正が、暴き出されようとしているのです。
世界の超富裕層がタックスヘイブンに持つ資産は21兆ドルを超えていると言いますが、あまりにも数字が大きすぎて、逆に人々はそのことに鈍感になっています。現代は、実体を伴った目に見える経済よりも、裏に隠れている悪意的な意識に基づく経済が大部分を占めているのです。

さて、これをどう解決すればよいのでしょう。あまりにもその実体が大きいからと諦めるのではなく、これは明らかに、人間一人ひとりの意識改革から始まるのです。今明るみになってきていることは全体からすればほんの一部ですが、暴かれ出したということは、そういった不正の動きが終末を迎えているということなのです。

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『モモ』や『はてしない物語』の作者であるドイツの児童文学者、ミヒャエル・エンデは、こう語ります。
「自然界のものはすべて腐っていくのに、なぜお金だけは永遠不滅で逆に価値が増えていくのか?」という問いに対して、「自然界のものは神が作ったものだが、お金は神ではなく人間が作り出したもの。人間の欲の心が、お金を貸して利子をつけて儲けようという仕組みを生み出した。借金で成り立つ経済システムの中で、人々は増えてゆく利子に追われ、経済活動をしている。」
現代人は、お金に追われるシステムの中で生きています。自然界のものは神が創ったと言うと無神論者は「怪しい話だ」と言いますが、神とは宗教が御利益的に崇める神ではなく、自然の法則であり、宇宙の物理的原理の実体です。そう捉えれば、現代の経済システムが自然を破壊し、矛盾を生み出すものだということが明快にわかります。

スライド14

利子とは不思議な仕組みです。ただお金を貸しているだけで、何もしなくてもお金が増えていくのですから。

「豊かなものをより豊かにし、貧しいものをより貧しくする仕組み~利子は格差が広がる社会をつくる。富裕層トップ8人の資産は、世界の最貧層36億人の合計と同じ」
スライドにある、2010年からの推移を見てください。だんだん格差が極端になっていっています。ひどい話です。

「利子は無限の経済成長を強いる」
経済が常に右肩上がりでなければ、利子は成り立たないということです。

「有限な地球環境をすり減らす。利子は時間と共に増え続けその分を稼がなければ、債務は増え続け、企業は破綻してしまう。しかし、企業が成長を続ければ、環境破壊が続いていく。」
つまり、こういった経済活動は、世界に矛盾を生み出す仕組みなのです。

「利子はみんなで払っている」ということは、「みんなでお金持ちを支えている」ということになります。私たちが購入する商品の価格には、企業が銀行に支払う利子の分の代金が上乗せされています。商品だけではなく、税金にも利子分が組み込まれています。日本の国債残高は現在1000兆円を超えています。そのツケが、国家予算を組む時に税金として国民に回ってくるのです。そうしてみんながお金に追われていくのです。
なお、2060年には日本の借金は8000兆円を超えると言われています。天文学的な数字ですね。

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Solar System 2.0 – djsadhu.com

「経済が時代のどんな流れの中で発生・発展してきたのかを見てみましょう。星と星の対話により時代は創られ、その時代の流れの中で、人類は発展してきました。いくつかの時のサイクルを見ながら、時代の流れの中でどのようにして経済が発展してきたのかを見ましょう。」

この視点を持つということは、今日の食べ物をどうするかとか、自分は1年間にどれだけお金を稼いだかとか、一生のうちにどれだけお金が必要になるかといった身近な世界も経済の中にはありますが、そのような小さなことではなく、遠い過去からずっと時代が紡がれてきた中で経済がどのような変遷をたどってきたのかを観るということです。その変遷を理解することで初めて、人間の性質によって経済の仕組みが歪められてきたことが観えてくるのです。

このスライドに描かれているらせんは、太陽の軌道を表しています。太陽は2億2600万年をかけて銀河を1周するのですが、それは単なる円運動ではなく、らせんを描きながら進んでいるのです。

ではここで、太陽のサイクルを見てみましょう!

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「太陽の一螺旋 25800年のサイクルが地球の歴史を創っている」
このことを理解しなければ、時代が地球上の出来事の源泉をリードしているということを理解することはできません。私たちは天体と共に時代を表現し、その意志のもとに生きているということがわかって初めて、個人の自我から離れ、時代を担っているという意識を持つことができるのです。

太陽は、2億2600万年かけて銀河を1周する間におよそ9000回のらせんを描き、らせんの1回転は25800年です。この図は、その太陽のらせん1回転のサイクルを表しています。太陽は進行方向に向かって反時計回りにらせんを描いていますので、この図も反時計回りに進んでいます。

現在私たちは、図の一番下にあたる「銀河の冬至」を越えたばかりのところにいます。地球が1年に1度冬至を迎えるように、太陽系もまた、1らせんごとに「銀河の冬至」を迎えるのですが、今から約4年前の2012年12月21日に、25800年ぶりの銀河の冬至があったのです。冬至とは、もっとも光の少ない闇のピークです。つまり、私たちは今、闇のピークを越えたばかりのところにいるということです。

今から半周前の12900年前には、「銀河の夏至」がありました。夏至とは光のピークです。この時代に、東アジアにカタカムナ文明という高度に発達した精神宇宙物理学が存在していたことが明らかになってきました。そこから銀河の冬至に向かって進むに従い、徐々に闇が増して、カタカムナ文明は衰退していきます。

そして夏至から4分の1周進んだ秋分のあたりで、現代に通じる物質文明が始まります。即ち、経済の始まりです。ここからを「有史」と言います。それはどういうことかと言うと、紙が発明され、文字で記すことが始まったということです。そこから人間は、ものごとを立体的にイメージするのではなく、紙の上で二元的に考えるようになりました。命を天からいただくという姿勢ではなく、自ら獲得していこうという損得二元勘定が生まれたのです。そしてものごとを直観で感じ取ることよりも、学習して知識を得ることが主となって、現在に至っています。

中国に「天盤の巡り」という言い伝えがあります。これは太陽のサイクルとも一致しています。物質文明の始まりである6450年前から3275年前までの太陽の8分の1周の期間を、天盤の巡りでは「青陽期」と言います。これは「王の時代」とも言われ、権力者が世を支配する時代でした。

その次の3275年前からの8分の1の期間を「紅陽期」と言います。これは「聖人の時代」と言って、宗教が世を支配する時代でした。銀河の冬至に向かって闇がいよいよ極まっていく中で、人々は聖人にすがって御利益を求め、どんどんものごとの本質がわからなくなっていく時代だったのです。そのような御利益的に人々を惹きつける宗教は、神の存在すら個人の損得の上に求めるようなものとなってしまいました。本来宗教とは、宇宙の本質を掴み取り、人間を高い意識に導くものでなくてはなりません。しかし、御利益的組織宗教は、時代に争いの種をまき散らした存在でもあったのです。そのような近代の宗教は、もう終わらなければなりません。

そして銀河の冬至の少し前(1927年)に「紅陽期」は終焉を迎え、「白陽期」が始まりました。これは「庶民の目覚めの時代」ということです。誰か特別な聖人に頼るのではなく、一人ひとり誰もが目覚めていく時代が始まったということです。銀河の冬至を越え、徐々に光が増していく中で、庶民一人ひとりが宇宙の法則や人間の本質に目覚め、自分たちは何者で、どう生きていくべきかを悟っていく。つまり、それまで聖人だけが有していた意識レベルに誰もが到達し、すべての人が仏陀として生きる時代が始まったということです。

光から闇のピークへと向かってきたこれまでの時代の人々は、経済を活性化し、物理的に豊かになることを追い求めてきました。しかしそれは、肉体を持って生きている間のほんの一瞬のことにしかすぎません。真の人間の価値とは精神性にあり、この世界の実体を悟って目覚めることにあります。それは生死を超えたものです。そしてその目覚めた状態でこの世界に貢献する役割を果たしていくことが、人間としての本来の価値ある生き方なのです。

これまでもそういったことは宗教の世界などで語られてきましたが、宗教はどれも皆組織を作り、信者からお金を吸い上げて、組織を大きくしてきただけでした。その時代が終わりを告げ、いよいよこれから一人ひとり誰もが仏陀として生きる時代が始まります。地上を生きる者が皆仏陀になるということは、天の法則が地上に表現されるということですから、人々がそのような意識に到達すれば、地上天国が実現するのです。

それでは、物質文明の始まりから現代までの、太陽の1らせんの4分の1を拡大して見てみましょう。

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太陽の1らせん25800年の4分の1を詳しく観ていくと、文明発祥と経済の発達が観えてきます。およそ6400年前に、世界最古の文明であるシュメール文明が発生しました。このシュメール人とはとても不思議な人たちで、現代に通用するような宇宙観を持っていました。

「世界最古の文明の発生 統治国家、高度な法体系、経済、科学、医学、建築、農業、文字の発明、天文学、数学、芸術の発達、宗教、暦の発明 = 現代文明の基礎が出来上がっていた ➡︎ 貨幣経済も始まっていた」
シュメール人は現代文明の基礎を築き、それを受けて様々な文明が発生していきました。シュメール人は宇宙から来たのではないかという説があるほど、突如として高度な文明を築きました。

この図は、円が連なっているように見えますが、実は東洋文明と西洋文明が交互に発展と衰退のサイクルをくり返し、800年ごとに入れ替わりながら共に進んでいる二重らせんを表しています。
およそ4000年前に、バビロニアで本格的な金融活動が始まりました。約3200年前にはバビロニア商人の流れを汲んだフェニキア商人が台頭し、それとほぼ時を同じくしてユダヤ教をはじめとする宗教の時代が始まります。そして国を持たないユダヤ人たちは、移動しながら商業や金融業を発達させていきました。現代の世界の経済はユダヤ人が握っていると言われるように、当時からユダヤの人々はそういった才に長けており、国家を持たなくともお金で世界を支配してきたのです。
その後、様々な宗教が成立し、現在に至っています。これは地球上の歴史の経緯ですが、宇宙的なターニングポイントである銀河の冬至とちょうど同じタイミングで、西洋文明と東洋文明の盛衰が入れ替わっています。そしてこの銀河の冬至を境に、私たちは光のピークへと向かっていく時代に入りました。光が増していくということは、ものがよく見えるようになっていくということです。これまでの闇の時代に積み上げられてきた矛盾が次々と明るみになり、それを改めていく時代が始まったのです。
改めていくためには、眠っていてはいけません。中国の天盤の巡りが示しているように、庶民一人ひとりが目覚めていく時代が始まったのです。

産業革命が起きたおよそ250年前は、この図で見ると現代のほんの少し前にすぎません。ところが産業革命から人類は劇的な変化を遂げました。人口が急激に増え、環境破壊が一気に進み、闇の時代の矛盾の仕上げが成されたのです。それは、矛盾を仕上げ、目覚めなさい、ということでもあるのです。

それではこの図をさらに拡大し、近年の800年を見てみましょう。

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文明は1600年ごとにらせん一つ分のサイクルを刻んでおり、800年はその半分です。この800年間は、西洋文明が開花期を迎えていました。それに対して東洋文明は準備期に入っていました。次の開花に向けて準備をする期間だったということです。

そして東西の文明が入れ替わる時には、必ずそれまでの価値観を壊すような世界的な大動乱が起きています。20世紀から21世紀へと切り替わり、東西文明の入れ替りの時を迎えている現代は、まさしく世界中で大動乱が起きています。世界的な動乱と同時に、個人の意識にも変革が起きています。そういった時代の壮大な流れを、個人個人が日々の生活の中で意識して生きることが、庶民の目覚めにつながっていくのです。

今、日本をはじめとする複数の国々で若い人たちが子どもを持とうとせず、様々な地域で少子高齢化が進んでいます。これまで経済は右肩上がりで成長してきましたが、これからは少子高齢化が進み、これまでのような形では成り立たないようになっていきます。ところが人間はこれまでの在り方に執着し、過去を復活させようとするのです。しかし、時代は常に先へ先へと進んでいるのですから、過去に留まろうとすれば必ずそこには矛盾が発生します。ですから、これまでのやり方では立ち行かなくなる時代が来たのだということを、悟らなければならないのです。

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「お金をたくさん持っている=価値ある人生ではない」
お金を持っている人が優秀であり、お金をたくさんかけて教育を受けて社会的に高い地位につくことがよいとされてきたのが、これまでの時代でした。今、韓国でも中国でも、教育を受ければお金を稼いで豊かになれるということで、人々は異常なほど教育に熱心になっています。ところが、いくら教育を受けても、役に立たないものは役に立たないのです。大切なのは、その人の本質に基づいて教育がなされることなのですが、今は欲望の上に教育が成り立っているのです。

「お金をたくさん得て社会的な成功者と呼ばれる人々が、必ずしも人間としての価値が高いというわけではない。努力して成功を勝ち取ったところで、それが他国の人々の苦しみや環境への多大なる負荷の上に成り立っているとしたならば、それを良い人生といえるだろうか。いずれ地上での役割を終え、全てをリセットして魂として旅立つ時、人としての価値が問われるのである。」
生きている間にどれほどお金を稼いでよい思いをしたとしても、いずれ生を終えて旅立つ時に、必ずその価値を問われます。こういった考え方を持つことが大切です。これはどちらかと言うと東洋的な考え方であり、これからの時代を生きる人類には必ず問われていくことです。

「物理的な豊かさや成功のみを追い求めなくても、人間はもっと豊かに暮らすことができる。それは生きることに不安のない状態であり、みんなで分かち合う生き方である。」

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「自然はバランスよくエネルギーを与える ~なぜ人類は、みんなで分かち合う暮らしが出来ないのか」
有史以前は、分かち合う暮らしをしていました。12900年前の銀河の夏至である光のピークの時代には、人々は群れで生き、互いの能力を活かしあいながら、助け合って暮らしていました。それが、自己の利益を優先するがために、今の人々にはできなくなっているのです。

「今まで分離と闘争の時代だった。本来自然は無駄なく、全ての生命に、そのものが必要としているエネルギーを与えてくれる。自然は生態系全体のバランスを取り、そのバランスの中でそれぞれの生命は役割分担を果たしながら、ふさわしいエネルギーを自然からもらい、連なって生きている。」

自然界は、ひとつらなりの命です。全体がひとつの命であり、一つひとつの存在が全体に抱かれています。自分の力で生きているのではなく、生かされているのがこの世界の仕組みです。ですから、新たな時代の経済は、「共有する経済」ということです。

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ここは、もっとも大切なポイントです。

「お金は社会をめぐる血液であり、純粋なエネルギー 与えられる量が多すぎず少なすぎず、それぞれに相応しく血液が巡り、常に流れていることが、健全な体(=社会)を作る。自然界がひとつの体であるように、社会もひとつの体として機能していけば、バランスの良い供給を可能にする経済システム=共有する経済が可能になる。現在の地球は人間社会も自然環境もアンバランスで病的な状態にある。」
その原因は、人類の意識にあるということです。

「人類の意識が高くなり、愛と善意に基づいたエネルギーを乗せてお金や物を循環させていけば、最終的には地球がひとつの経済システムとなり、調和する。」
私たちは、地球という同じ家に住み、同じ乗り物に乗って宇宙を旅している仲間なのです。それを生活を通して表現しているのが、木の花ファミリーの生き方です。

「コミュニティーのメンバーが調和的な精神を有することにより、全体が調和し、健全な循環を表現することになる。そこでは一人ひとりのエゴ的感情がなくなり、個人の利益を得ようとするのではなく、メンバーはコミュニティーが円滑に営まれるための役割を果たしていく。」
「コミュニティのメンバー」というのは、どこか特定の共同体に住んでいる人だけを指すのではありません。そもそも地球そのものがコミュニティなのですから、人類は皆、地球コミュニティのメンバーなのです。人類が調和的な精神を有することで、地球全体が健全に循環していくのです。それは経済成長一辺倒になってしまった今の時代からすると、画期的な大転換です。

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「本来の生きる目的は社会に貢献すること ~人が生きる目的は世界観を広げ、人間性を高めることによって、エゴに走らない優れた人間として人生を生き、コミュニティーや社会に貢献して、高い意識レベルに到達し、人生の終焉を迎えること。」
そういった高い意識レベルに到達すると、人々は「必要以上に獲得しようとしなくなる」のです。今の世界では、富が一部の場所に異常に偏っています。そのような状態を、私たちの体に例えると病気と言います。

「逆に獲得しようとして競争に負けたものは、敗北感や劣等感を持ち、社会の保護の元に暮らさなければならない。国によっては、貧困層どころか、スラム化したり、援助を頼りにした国家や生活が出来てしまう。」
援助によって生活が成り立っている場所では、人々は援助に依存して生活力を失い、人間本来の生命力が弱まっていくということが実際に起きています。

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「それでは木の花ファミリーの経済を見てみましょう」!

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「お財布はひとつ」と言うと、ゲストの人などから「そんなことは考えられない」と言われることがあります。「財産はすべて丸見え」と言うと、「やっぱり隠しておきたい」という反応を示す人もいます。しかし木の花ファミリーでは、こういったことが現実に成っているのです。

これは「みんなの富の山」です。日本語で富士山は「富の山」と書きますから、これは富士山です。みんなで富を集めて、みんなで使います。そんなにたくさんの富がなくても、みんなで使えば効率よく有効に使うことができます。もしもこの富の山を一人ひとりに分けてバラバラに使ったら、一人の持ち分は少なくなりますし、同じことをバラバラにやるわけですから無駄もたくさん発生するでしょう。しかし、それをみんなでやることによって、少ないお金でとても豊かな生活が実現するのです。

これは、これからの世界経済の見本となる経済システムです。それを「ビュッフェ経済」と名付けました。

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「コミュニティーはひとつの体・生活の中の役割分担・ユートピアを表現するファミリーの暮らし」
木の花ファミリーの暮らしの中には、「医」「芸術」「環境」「教育」「社会」「経済」「食」「農」という様々な分野があり、そのすべての中心にあるのが、天然循環をベースにした「菩薩の里」の精神性です。それは高い精神性を有した人々のネットワークによって営まれる世界です。

「精神性を柱として、各部門が有機的につながり運営される」
一人の働きは全体のためにあり、全体は一人ひとりの働きをつなげて循環しています。それは地球生態系と同じ仕組みです。そこに、お金のために働いている人はいません。

「傍(はた)楽(らく)精神」というのは、自らの損得を考えて労働するのではなく、「傍」、つまり他者を「楽」にするということであり、社会の循環を円滑にするための働きです。

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「社会と繋がり広がる事業」ということで、「恵みいただきます」という食事イベントを月に1度開催したり、「癒し処たんぽぽ」で整体やマッサージのサービスを提供したり、地域の便利屋をやったり、新しいプロジェクトとして「ロータスランド」というカフェ&ショップ(木の花ファミリーアンテナショップ)をオープンします。

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その他、心身の病を持つ人の回復をお手伝いする「自然療法プログラム」、個人の枠を超えて様々な人々が集い語り合う「大人サミット」、そして1ヶ月間木の花ファミリーに滞在し心と宇宙の仕組みを学ぶ「1ヶ月間の真学校」などの活動も行っています。

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「天然循環法に基づいた調和の精神 コミュニティーは一つの生き物であり、全ての活動の母体です。その中では全ての個性が尊重されます。そして様々な個性がつながりあい、それぞれがふさわしい役割を果たしていけば コミュニティー全体が調和の流れの元に運営されていくのです。」
この構造は地球生態系と同じですね。さらに言えば、銀河、宇宙の構造と同じだということです。

「それぞれの生命が個性を発揮しながら地球生態系が調和を表現するように、人類それぞれが全体を担っているという自らの役割に目覚め、他者の喜びのために働けば、この世界は調和に満ちた世界になるのです。」

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「現代の『労働』と『ハタラク』の違い 現代の労働 金銭を得るためにするもの。現代人は便利さや欲の追求のために、多くのお金を必要とする。多くの産業は天然資源や、人々の過酷な労働、動物たちの犠牲の上に成り立っている。生活も、労働も苦痛の上に成り立っている。
働くという文字は『人が動く』と書きます。『人が動く』ということは自分の為に動くのではなく『他者の為に動き傍を楽にする』という、深い意味があります。」
「人が動く」とは生きるということです。生きるとは、生態系の循環を円滑にするためにあるということです。

「命あるものは全て、そのものの独特の働きがあり、その働きは生命ネットワークの中で個性的に生かされます。働く事は、命が生き生きとすることであり、喜びなのです。」
ですから、現在の労働のように苦痛の上に成り立つものではないということです。

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「『資本主義経済の時代』は時代が生み出した『たった2秒の物語』」
この2秒間のマインドコントロールを解くことが、今必要です。

「250年前に始まった産業革命以降、西洋社会で始まった工業化の波と人口の増加、ヨーロッパから入植して建国されたアメリカ合衆国から始まった資本主義経済が世界を動かしてきた。今時代は大きく舵を切ろうとし、人類は経済発展一辺倒の呪縛から目覚める時が来ている。しかし、現実には人類は未だに『資本主義経済』という強烈なマインドコントロールにかかっている。
地球の誕生から始まり、生命の誕生、人類の誕生、文明の発生と、歴史をつなげて物語としてみた時に、地球46億年の歴史を1年に例えると、その中でこの250年はたった2秒の出来事である。人類はその『2秒間の物語』のマインドコントロールにかかっている。
そのマインドコントロールは、今時代と共に終わる時が来ている。時代の切り替わり時を迎えているにもかかわらず、人々はこれからやってくる新たな発想に対して、今までの価値観でしか物事の本質を観ることが出来ず、次の時代が提示しているあり方が観えないのである。」
これまでの時代に優秀とされてきた人々は、特にそれが観えません。それは、人間が思考を回すことによって豊かさを得ようとしてきた人たちです。では、優秀でなかった人々が観えるのかと言ったら、やはり観えません(笑)。
観えるのは、何かが閃いた人です。「何かが変だ」と閃く人たちが、これから観えるようになっていきます。そういった人々は特に、新しい時代を生きる若い世代の人々の中に多く見られるようになってきています。

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「新しい時代の価値は『命の絆・真心』~ 社会が行き詰まりを迎えた今、多くの人が世界の動向に不安を抱えている。有識者は過去の歴史を顧みて、今世界が歴史的な大転換期を迎えていることを読み取っているが、その先にある次なる社会の在り方を語ることが出来るものはいない。
歴史をはるか遠く遡ってそれぞれの時代をつなげて見た時に、時代には流れがあり、そして意志があることが観えてくる。現在の世界的混乱を受けて、経済主体の物質主義文明に代わり、新たな精神文明が始まろうとしている。
そこで人類が大切にする価値は『いのちの絆』『真心』である。それらは、これから作るものではなく、宇宙の発生と共に、元々あったものである。」
それは宇宙の発生と共に元々あったものであり、今、人類はそれをよみがえらせる時に来ているのです。

今、時代は大きな切り替わりの時を迎えています。そのことを示す現象が、世界中のあらゆることに現れています。そこをひも解かなければ、現代の混乱の先は観えてきません。
そこで必要なのが、「時代主義」という捉え方です。これは資本主義や共産主義に代わる、21世紀の人類の新たな生き方です。資本主義も共産主義も、物質的な発展を求めるものでした。しかしこれからは精神的発展の時代であり、そのベースとして時代主義が必要とされてくることでしょう。

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「世界観を広げ、意識が変われば、経済や時代の捉え方も変わります。それは、全ての好循環の始まり。あなた一人の行動から始まります。」
12900年前の光のピークの時代は、まだ人類が闇を知る前の光の時代でした。そこから、光とは何であるのかという本当の意味を知るために、人類は闇を体験する必要がありました。私たちは今、闇の時代を経て、再び光に向かおうとしています。今、闇の真っただ中を歩む私たちは、そこに希望があることを、時代主義を通して知ることになるでしょう。

「あなたはこれからどのような行動をしますか。」

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「ご清聴ありがとうございました。」

 


 

分離と競争の社会から「分かち合い」の社会へ

2017年2月19日~3月18日
「1ヶ月間の真学校」開催!

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囚われを外したら

そこは宇宙だった

 
何か問題が起きた時「自分は悪くないのになぜこんな事が起きるのだろう」と思ったことはありませんか。
人は問題を見つけると、とかく自分の外に原因を探し、周りを変えようとします。ところが周りはどうにも変わることなく、問題だけが積み重なり、今や家庭の中から地球規模に至るまで、どこもかしこも問題だらけの、行き先の見えない世の中となりました。
しかしそれは視点を変えれば、大転換のチャンスでもあるのです。

1ヶ月間の真学校は、人生の問題のあるなしに関わらず、生きることの突破口を開く場です。そこに特定の正解はありません。一人ひとりが客観的に自己を捉える冷静な目を養い、視野を広げ、その人らしい人生を自ら切り開いていく力を身に付けます。

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【日程】
2017年2月19日(日)~3月18日(土)
【会場】
木の花ファミリー
【定員】
15名 定員に達し次第受け付けを締め切ります。
【参加費】
18~22万円 収入に応じたスライド制です。受講料や食費など1ヶ月間の滞在費全てを含みます。
【内容】
「農」「食」「医」「経済」「環境」「教育」「社会」「芸術」と多彩な切り口の講座を通して、受講生一人ひとりの心の性質や人生の使命、そして時代の流れを読み解きながら、この世界の真実を観抜く心の目が開かれるよう、いざないます。
講座例:人格を学ぶ講座(カルマ読みと地球暦)/コミュニティ創設講座/天然循環法の畑作・稲作/ファシリテーション/世界観を広げる/菩薩の里の経済/自然療法プログラム/食養生/有用微生物群の培養/天然醸造糀仕込み&味噌作り/コンポストトイレの作り方/創造性と芸術/カタカムナ/性と宇宙/宇宙視点の死生観/自然災害と防災/持続可能な心の持ち方

講座詳細やこれまでの受講生の体験記はこちら!

→ 1ヶ月間の真学校ブログ

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網地島からコンニチハ! ー リックさんの夢

2013年2月17日〜3月19日、木の花ファミリーでは
エコビレッジ・デザイン・エデュケーション(EDE)を開催します。

このEDEに、宮城県石巻市の網地島より受講のお申し込みがありました。
網地島在住のアメリカ人、リック・ミッケルソンさんです。

 

リック・ミッケルソンさん
リック・ミッケルソンさん

 

2004年、英語教師として日本にやって来たリックさん。

その後日本人女性と結婚し、
夫婦で網地島を訪れた際にその美しさに魅了されたといいます。
そして1年越しでようやく網地島に移ろうという日の4日前、
東北大震災が起こりました。

 

網地島

 

震災後、がれきを撤去するトラック運転手として復興に携わる中で、リックさんは
まだ十分利用できる木材などが大量に焼却処分されていく光景を目にします。
再生のための機会を失っている ―
そんな思いを抱きつつ、作業の合間に島の人々との語り合い、
皆を家族のように感じるようになったというリックさんは、
誰もが安心して暮らせる場としての網地島の真の復興の力になりたい、
と願うようになりました。
そしてそのための智慧と実践力を身に付けたい、と、EDEの受講を決意しました。

 

EDEは、世界のエコビレッジ関係者の教育組織であるガイア・エデュケーションによって
開発された、持続可能な暮らしを「環境」「経済」「社会」「世界観」の4つの側面から
総合的に学ぶプログラムです。
現在ガイア・エデュケーションの理事を務めるファミリーメンバーのみちよちゃんは
かつて、英語で書かれたEDEカリキュラムの「自然再生と災害復興」の章を読んだ際に
「これはいつか必ず日本でも必要になる。導入を急がなければいけない」
と感じたといいます。
その後仲間とともに170ページに及ぶカリキュラムを翻訳し、
EDEの日本開催を実現しました。

 

前年度受講生からも
「持続可能な社会を目指すなら必ず受けるべきプログラム」
と高い評価を受けた木の花ファミリーで開催されるEDEは、
必ずや大きな力になれるものと信じて、
ファミリーとしてもリックさんの受講とその後の活動を応援しています。

リックさんは現在、受講に必要な資金への寄付を募り、
サポートしてくれた方々への受講レポートの提出や、
網地島へのご招待を企画しています。

以下は、リックさん本人からのメッセージです。
みなさん、リックさんとその活動をぜひ応援してください!

 

 

*  *  *  リックさんからのメッセージ  *  *  *

 

網地島(あじしま)からコンニチハ!宮城県石巻市の網地島に住んでいるリックです。
人口300人の小さな島に、日本人妻と共にエコビレッジを築こうとしています。
しかしその前に、知恵と実践力を身につけるため、日本のエコビレッジの先駆けである
木の花ファミリーにて開催される「エコビレッジ・デザイン・エデュ ケーション」の
受講をしたいのです。そのための寄付を募りたいと思います。

寄付を通して網地島に注目してもらい
網地島の再生をより多くの方々に見守って頂きたい、
そして、いずれエコビレッジ移住希望者が出て来てくれるかもしれない
との願いも込めています。
寄付の目標は、1月末までに18万円を募ることです。 

 

◆スポンサーへの引換券

1000円〜  EDE受講レポート(英語)
3000円〜  EDE受講レポート(英語)とEDE写真
5000円〜  EDE受講レポート(英語+日本語)とEDE写真
10000円毎 EDE受講レポート(英語+日本語)とEDE写真と
        網地島ご招待券(ペアで一泊+お子様やペットも同伴可)

例:2万円であれば二泊、3万円であれば三泊…
網地島ツアーと シェフ リックの料理付き!
(現地までの交通費は、各自ご負担お願い致します)

 
 
 ◆振込方法
ゆうちょ銀行からの振込
ゆうちょ銀行 記号 18140 番号 3684981
 
ゆうちょ銀行以外からの振込
ゆうちょ銀行 店名 八一八(ハチイチハチ)
普通預金 3684981
 
ミッケルソンセカンド リチャード ジェームス


*口座振込の際には、お名前と振込日を、
 メールにて下記アドレスまでお知らせ下さいますようお願い致します。
rick@dreamseedfarms.com

 
 
 ◆ホームページ
リックのこと、網地島のこと、詳細は以下よりご覧下さい。
www.dreamseedfarms.com/ede.html
“網地島に夢の種を育てよう!”
パーマカルチャーの要素を十分に取り入れたエコビレッジを創りたい!

循環して、人と人、自然がつながり合う暮らしの提供。
『自然農』で、人にも環境にも優しい野菜作り。

それは日本の食料自給率向上にもつながっていくこと!

震災前は、毎日のように本島から来てくれていた八百屋のトラック。
足腰の弱い高齢者の家の近くをちゃんと回ってくれていました。

でも、被災して来られなくなってしまいました。
今は、坂の上の公民館で、週に一度だけの青空市場。
小さな商店はあっても、コンビニも信号もない島、人口300人程の網地島。
坂道の多い島では、一人暮らしではなかなか自由が利きません。
漁師として働き盛りの多くは、船を失い、職のないままです。

不便でも、生まれた場所、網地島で暮らしたいという、多くの人の願い。
エコビレッジに若い人が集まって、本来の健康的な野菜を作って、
それを配達するシステムを創っていったら、それはそれは大歓迎!
島の高齢化と共に荒れ地となっている、沢山の畑。
有効活用できる土地が数多くあるのです。
働き手が集まって、食料を自給していくことは、小さな島の大きな力。

Thank you so much!

 

 

 

= = = = = = リックさんプロフィール = = = = = = =

 
高校時代より高齢者の手伝いや学校でのボランティアコーディネーター等、
数々のボランティアを経験。
大学卒業後、タイの孤児院ボランティア等を経て、 2005年よりスマトラ沖大地震の
被害を受けたインドのアンドラプラデシュ州の不可触民の村の再建に5年間尽力。
ボランティアリーダーとして集めた義援金 550万、育てたリーダー1 0名、
集めたボランティア150名。
レンガ造りの家を132軒建設し、食糧支援や学校再建、
子どもたちと思い切り遊んだり、文房具や英語の授業の提供等を行う。
日本へは高校の英語教師として来日し、その後日本人女性と結婚。
インド滞在時の経験を生かし、インド文化の授業をシリーズ化する。
スパイスからカレーを作る英語の調理実習を学校や公民館で開催し、
インドの村に興味を持った人から寄付を募ったり、
一緒にインドへ行って建築のボランティア活動 を行う。
震災後は、瓦礫撤去のトラック運転手や古民家解体作業等の復興支援活動を行う。
その他、コンポストトイレやストローベイル建築、自然農を学んだ経験があるので、
エコビレッジの立ち上げに生かしたい。
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跡取り息子への電話

過疎化に悩む農村出身のメンバーであるまっちゃんの物語、
『跡取り息子の描く未来』をご紹介した数日後、
年配の男性から木の花に1本の電話がかかってきました。

 

「自分を告白してくれてありがとのー。
まっちゃんに伝えてくれのー。」

 

それだけを言って、電話は切れたのだそうです。
電話を受けたみほちゃん曰く、
「すごく感激している感じだった。」

 

 

その数日後、再び年配の男性から電話がありました。

「まっちゃんにありがとうと伝えてのー。」

 

 

どちらも名前を名乗らずに切れてしまったため、
どこのどなたかはわかりません。
ただ、どちらも言葉に福井なまりがあったそうです。

 

 

 

まっちゃんの物語をご紹介して以降、
ファミリーにはたくさんの方からメールやお電話で感想が寄せられ、
その反響は現在も続いています。
感想をくださる方の中には、同じような立場に置かれている方も
少なからずいらっしゃいました。

まっちゃんも反響の大きさに驚きながら、
「このことを通して思ったのは、僕の事例は僕だけのものではなく、
ファミリーが僕の事例に出会い、交流していくことで、
何かしらのモデル的な役割が果たせるんじゃないかってこと」
と心機一転!

 

空を見上げるまっちゃん

 

 

でもやっぱり食い気がいちばん!!

 

 

 

閑話休題。

 

 

まっちゃんのご両親との話し合い以降も、
ファミリーでは様々な人たちとの出会いが相次いでいます。

それは例えば、
ユース・ビジョン・サミットの若者たちや
大人サミットに集う大人たちだったり、
後継者不足に悩むカトリック修道会の方々だったり、
病院以外の提携先を探していた障害者支援センターだったり、
それぞれのフィールドも抱えている問題も様々ですが、
皆、何かを探し求めてやってきて、そして出会いました。

 

いさどんは言います。

「時代が変わろうとしている今、大切なのは、
気付いた人たちからつながっていくことです。
そのネットワークが、世界を変えていくことになるでしょう。」

 

 

折しも、今年は“結び”の年。

 

福井なまりの男性の、

「ありがとのー」

というひと言の奥にあるたくさんの想いを感じながら、
自分たちにできることはなんだろうかと、切磋琢磨の毎日です。

 

 


ユース&大人サミットレポート by わたわた

続きまして、今回のサミットの“大人”側参加者、
わたわたのレポートをご紹介します。

 

わたわたは自然農法国際研究開発センターの研究員です。
知性と感性を兼ね備えたわたわたのアドバイスは、
ファミリーの農業の大きな支えになっています。

今回、26日午後からの大人サミットに参加予定だったわたわたは、
早めに到着したため、午前中に行われていたユース・ビジョン・サミットにも参加し、
その時の感想を以下のように綴ってくれました。

 

ユースたちと語らうわたわた(左)

 

 

*    *    *    *

 

 

木の花に着くと、ユースビジョンサミット(YVS)がまだ行われていたので、
午前の部の最後1時間ほど参加しました。

 

20代の10名ほどの若者たちが繰り広げる語り合いに驚きました。
自分たちは地球のため、社会のために何ができるのか、
それを具体的な何をするかを出し合うよりも前に、
地球のため、社会のためっていうことは自分にとって何なのか、
そこにどういう心で向き合うのか、
既存社会の様々なシステムやひずみ、運動をどう位置づけるのか、
どう見るのかを話し合っていたのです。
それを自分たちの共通認識として落とし込み、
視座の共有をすることができれば、自ずと方向性が出てきます。
何をやりたいかの前に、なぜやるのかを徹底的に話し合うのです。

それは誰か特定のリーダーからの投げかけでもなく、
昨日初めて顔を合わせたメンバーでのやりとりの中から
自然にやり始めていたのでした。
共通のビジョンは、立体的で時間軸もあって、
語り合いの中から形にしてきたというイメージの絵は
サツマイモ(安納芋?)と宇宙(銀河)。

 

右下がサツマイモ宇宙の図

 

そのサツマイモはわたわたに朝降りてきた
社(やしろ)のイメージと重なるものでした。
彼らの結論は、中心の「 」(カギ括弧)には、
それぞれ調和とか悟りとか、
多様性とか愛とか好きな言葉を入れることができる。
これからの地球社会が目指すもの、
それは話し合っていけばみんな同じになる。
いきなり悟りという言葉を入れて完成させるのではなく、
不完全こそが完全であり、
不完全をやっていくプロセスがゴールであるというものでした。
みんなが違うこと(多様性)と
みんなが共感し分かり合っていく調和とが融合すること、
社会のひずみも弱者もみんなが役割として活かしあえるための
共通の目標が「 」(カギ括弧)。
でも彼らはその「 」をストイックに目指すのではなく、
そのちょっと手前の「いい塩梅ゾーン」で高い精神性を持ちつつ
日常を送りたいという結論(自立型調和世界というビジョン)に
至ったようでした。

「いい塩梅ゾーン」面白いなと思いました。
農業について言えば、
一番外側に社会の中で細かく分断された流通の部品のような農業や植物工場、
中心に向けて、有機農業、自然農と並ぶというのですが、
「いい塩梅ゾーン」では逆に農業のやり方は何でも良いと。
心が伴っているなら、自ずと良いものになるだろうし、
環境にも配慮されたものになるだろうということです。
この辺りの考え方はわたわたとも共通だなと思いました。
どういう心で取り組むかが、
その農業に必要な技術も人も生態系ももたらすのでしょう。
その心のもとにやって来るものをいただいて結びつけ、
積み上げていけば、それが農法になるでしょう。

 

螺旋を描きながら中心に向かって進化していきます

 

午後からは木の花ファミリーのWelcomeコンサートを経て、
YVSと大人サミットとの合同企画として、
まずYVSからの彼らのビジョンのプレゼンがあり、それを受けて、
大人とユースとが入り交じって、グループディスカッションを行い、
それを再び全体でシェアしました。
ユースが紡ぎ上げたビジョンは、
自分たちはこの世界をどうみるのか、
世の中のそれぞれの動きをどう捉えるか、
その上でこれからを生きるものとして、
さらに次世代へつなげるためにどう動いていくのかというものでした。
いわば世界観が説明されたと思いました。

 

これに対して大人サミットのメンバーからは、
「で、何をするの?」
という具体的に何を成していくのかという質問や、
自分の活動分野を早く築いていったらいいというアドバイスがあり、
ユースから説明された世界観自体はすでに世の中に出されているものがある
という意見が出されました。

 

大人サミットのメンバーの多くは、
世の中で一定の活躍をしてきた人たちなので、
何かをやり遂げてきた結果、精神性の大事さに気づき、
それを木の花との交流から深め、
その大事を活動を通じて世の中へ発信していこうと集っている人たちです。
彼らにとっては、具体的に何をするのか、
どんな分野を活動の場にするのかに関心があるのでした。
何をするかからその人の考えに共感したり共鳴してきたという生き方が
背景にあるのだと思います。

 

これに対してユースの考え方というのは、
具体的に何をやることにも関心はあるんだけど、
特別に変わったことをしなければならないという意識ではなく、
やること自体はどこにでもあることでも良いのだけど、
それをどんな心のもとで行うかに強い意識が向いている
ということだと思われました。
何をするにしても、仲間となぜそれをやるのかを共有していることが大事で、
それさえ整っているのならば、
すでにそこはコミュニティであるという意識なのです。

 

大人サミットメンバーはそれぞれ独自の道を築いてきた過程で
人間関係の衝突や競争、葛藤を経て、正直さや素直さの大切さ、
自らを振り返ることを学んできたのに対して、
ユースの若者は他人と衝突するとか競争するという感覚が弱くて、
初めて会った人ともいきなり地球意識の話や
人間が歩んでいく方向について語り合うことができるなど、
心のうちをシェアすることが自然にできる感覚がある。
相手にベクトルを向けて自分を際立たせるのではなく、
ベクトルは未来に向けて仲間は横並びで手をつなぐという
意識の違いがあると思われました。

 

この合同企画後、大人サミットはいつも通りそれぞれの活動報告があり、
ユースは集まってさらに会合をしていました。
活動報告では、合同企画で示されたユースのビジョンを受けて、
それぞれの今後の取り組みにどう活かしていくかも話に加えました。
またユースたちは、
大人サミットメンバーからの具体的な活動についての問いに対して、
短時間にそれぞれの活動の方向性をまとめて発表してくれました。
双方ともに大いに影響を受け、
大人サミットは改めて大人サミットの意義や目的を思い出すことができたし、
ユースはビジョンの現実化に向けた取り組みを始めようというところまで
意識が進み、具体化・現実化がぐっと近づいたように思われました。
今回の大人サミットの日程は、金星・地球・太陽・水星・木星が

 

 

射手座-牡牛座方向でほぼ直線的にならんでいました。
直感や感性が仲間とさっと共感されるタイミングだったし、
火星も天秤座にいる土星と結びつつあって、
その動くべき方向が社会の枠組みやこれまでの積み上げを背景に
調整されようとしているタイミングだったのだと思いました。
細かなアスペクトを拾って見ても、
今回のサミットの流れそのものに見えました。
ここからそれぞれに新しい時間が刻まれていき、
再びどこかでまた独特の雰囲気の会合が持たれるのでしょう。
人の動きも太陽系も一緒だなと思いました。

 

 

*    *    *    *

 

 

※全文はわたわたブログに掲載されています。ぜひご覧ください。