中国の「生命禅院 第二の家」の今

今から2年前の11月、木の花ファミリーと国境を超えて一つの家族となった中国の「生命禅院 第二の家」の近況をご報告します!

2年前、一つの家族となった時の生命禅院メンバーたち
2年前、一つの家族となった時の生命禅院メンバーたち

「生命禅院 第二の家」は、既存の核家族化された家族の形態が「第一の家」なら、全体の調和を大切にした大きな家族による新しい生き方を「第二の家」としようと、中国の雲南省に2009年に設立されました。およそ150名の人々が血縁を超えた大家族として穏やかに暮らしていましたが、このブログでもお伝えした通り、現在の中国政府にとって彼らの世界観は受け入れられるものではなく、2013年暮れより度重なる弾圧が行われるようになりました。

*詳細は以下の記事をご覧ください。
「中国のエコビレッジ・生命禅院と一つの家族になりました」
「生命禅院存続のための署名にご協力をお願いします」
「生命禅院てどんなとこ?」
「近況とアイリェンからのメッセージ」

署名活動や彼らの訴えが聞き入れられることはなく、メンバーたちは5年の歳月をかけて整備した美しい土地を追われることとなりました。
それでも理想郷設立の志を忘れない彼らは、新たな地で再びゼロからコミュニティを立ち上げましたが、そこにもやがて中国政府の手が伸びて、またもやその土地を離れざるを得ませんでした。こうしたことが繰り返される中で、精神的リーダーであるシェファンの働きかけもあり、メンバーたちは実家に戻ったり海外へ働きに出たりするようになりました。

こうした生命禅院の動きについて、現在の中国の状況を鑑み、彼らの身に無用な危険が及ばないように木の花ファミリーではあえて発信することを控えてきました。けれども今、彼ら自身から、ぜひ日本の人々にも自分たちのことを伝えてほしいとのメッセージを受け取り、改めて皆さまにお伝え致します。

以下は、2年前に生命禅院を代表して木の花ファミリーを訪れた愛恋(アイリェン)からのメッセージと写真です。
厳しい状況下にあっても新たな時代が訪れることを信じ、日々をたくましく生き生きと過ごしている彼らのようすが伝わってきます。どうぞご覧ください。

アイリェン
愛恋

■    ■    愛恋からのメッセージ    ■    ■

皆さんお元気のことと思います。
木の花のみんなとシェアしたくて、最近のわたしたちのコミュニティの写真を添付します。

最近、わたしたちのコミュニティは中国の3か所に散らばっています。各場所は大体12人ほどの人たちがいます。中国の状況をかんがみて、社会に対してわたしたちの価値を伝えていくことはやめました。そして各拠点は経済的な法人としての形態で運営しています。そのうち一つは公共のバーベキュー場になる予定です。その他の2か所はキャンプ場と宿泊型農場になる計画です。この段階でのコミュニティの日々の仕事は、基盤整備、野菜、果物の生産などです。

過去2年間、多くのことを乗り越えてきましたが、コミュニティのメンバーは精神的にとても元気で、明るい未来に向けて前向きです。生活に笑いが溢れています。大いなる創造者に対する強い信仰を持ち続け、人々の意識が進化すれば、新たな時代が来ることを信じています。

地球談話をシェアしてくれてありがとう。とてもワクワクしました。一つの地球、一つの家族というのは、わたしたちの共有した目指すところですね。手を取り合ってそれを実現させましょう。

愛と温かいハグを
愛恋

現在地の風景
現在地の風景
りんご通り
りんご通り
果物の収穫
果物の収穫
野菜畑その1
野菜畑1
野菜畑その2
野菜畑2
道の建設
道の建設
木の移植
木の移植
パーティータイム!その1
パーティータイム!その1
パーティータイム!その2
パーティータイム!その2
パーティータイム!その3
パーティータイム!その3
メンバーが作った小さなボート
メンバーが作った小さなボート
みんなで作業その1
みんなで作業その1
みんなで作業その2
みんなで作業その2
愛すべきメンバーたち
愛すべきメンバーたち
精神的リーダーのシェファン
精神的リーダーのシェファン

 


【生命禅院レポート】近況とアイリェンからのメッセージ

地方政府からの圧力により存続の危機に直面している中国のエコビレッジ「生命禅院 第二の家」の近況について、皆さまにお知らせします。

昨年末、解散の意志はないことを表明した生命禅院
昨年末の宣言「生命禅院 第二の家は解散しません」

電線や水道管が破壊されたり、門を壊して男たちが押し入るなどの行為を受けていたことは既にお伝えしていますが、その後も毎日のように警察や政府関係者が現れ、様々な理由を述べて解散を要求し、修理した水道管が破壊されたり、コミュニティの出入口が封鎖されるといった状況が続いています。

年末から年始にかけては中国のメジャーなメディアと香港からの取材班が訪れましたが、警察や軍関係者から公的な取材許可を取るよう求められたり、宿泊するホテルにも監視がついて自由に行動ができず、生命禅院を離れることを余儀なくされました。
生命禅院メンバーの移動も厳しくチェックされ、第一支部へ通じる道は封鎖されることになりました。婚姻制度などの既存の枠にとらわれずに全ての人が対等な暮らしを営む彼らに向けて、門の前で朝から晩まで休みなく、中国の結婚法や少年教育法などをスピーカーを使って大音量で流し続ける、という嫌がらせも続いています。

1月8日には揚水ポンプへの送電線が切断され、彼らの水の供給に深刻な影響を与えています。これまで生命禅院に電力を供給していた鉄道会社が送電を停止し、地方政府は電力や水の供給において生命禅院を孤立させる方針です。
精神的リーダーであるシェファンさんが執筆した出版物は、一度も販売をしていない内部交流用のものでありながら違法出版物とされ、第4支部上空をヘリコプターが旋回し、コミュニティのすぐそばには警察が常駐するための小屋が建てられました。

*詳細な状況については、現在彼らに唯一残されている英語のホームページにて報告されています。
 →生命禅院ホームページ

この困難な状況の中でも、生命禅院では法的に公正な対応を当局に要求したり、若手メンバーたちが外に働きに出て経済的にコミュニティを支援するなどの努力を続けています。
 
そして昨日、昨年夏に生命禅院からの訪問第1号として木の花に滞在していたアイリェンより、みちよちゃん宛にメッセージが届きました。

生命禅院を訪れたみちよちゃん(右)とアイリェン(手前)、ツォンロン、トンシンの三姉妹
みちよちゃん(右)とアイリェン(手前)、ツォンロン、トンシンの三姉妹

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道代へ

木の花ファミリーからの大いなるエネルギーを送ってくれてありがとう。物理的には共にいないけれど、魂では互いに繋がっているね。
ツォンロンが返信したように、こちらの状況は改善していないけれど、みんな前向きに暮らしています。

道代の「起こること全てに理由がある」という言葉は正しいと思います。「大きくなった木は風によって壊される」という中国のことわざをシェファンが先日言ったように、道(タオ)の仕組みに沿って、私たちにもそれが起こりました。

私たちの暮らし方は、中国の中ではとてもユニークです。私たちは誰のせいにもしないし、地元政府を憎んだりもしない。代わりに、私たちの愛を、私たちを傷つける人達も含めて、広げていくべきだと思っています。
だから、道代からのメールに「警察官も地元政府の人も含めて、みんなにとって良い年となりますように!」と書いてあって感動しました。

メッセージは生命禅院のみんなにも伝えます。木の花のみんなにもくれぐれも宜しくお伝えください。
みんなのことを時々恋しく思います。フェイスブックで木の花の写真を見ると、木の花での美しい思い出が思い出されます。木の花での体験はわたしにとって2013年で最高の体験です☺

みなさんにとって2014年とこれからのEDEが素晴らしいものになりますように。

愛とハグと共に
愛恋

木の花滞在中のアイリェン
昨年の夏、木の花にてキビ刈りをするアイリェン

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*生命禅院を支援するインターネットでの署名にご協力をお願いします。
 習近平国家主席への請願 〜 中国最大のエコビレッジを助けて!

署名は、画面右上の欄にあなたのメールアドレスを入力し、「SIGN」ボタンをクリックするだけで簡単にできます。
 


【生命禅院レポート】生命禅院てどんなとこ?

最新ニュースでもお伝えしている通り、木の花ファミリーと国境を越えて一つの家族となった中国のエコビレッジ「生命禅院 第二の家」が、地方政府からの圧力により存続の危機に直面しています。

現在、インターネット上で彼らを支援するための署名活動が展開されていますが、まずは皆さんに、生命禅院がどんなところか知ってもらおう!ということで、この11月に生命禅院を訪れたみちよちゃんのレポートをご紹介したいと思います。

生命禅院にて子どもたちの歓迎を受けるみちよちゃん
生命禅院にて子どもたちの歓迎を受けるみちよちゃん
歓迎会の舞台には“Welcome Michiyo”の文字が!
歓迎会のようす。舞台には“Welcome Michiyo”の文字が!

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「ニーハオ!」と、どこに行っても笑顔で勤勉に働く人々のいるコミュニティ。
「生命禅院(ライフチャンユェン)第二の家」は、雲南省に拠点を置く中国最大のエコビレッジです。既存の核家族化された家族の形態が「第一の家」なら、全体の調和を大切にした大きな家族による新しい生き方を「第二の家」と、彼らは呼んでいます。
2009年5月に設立されたこのコミュニティは、子ども14人を含む150人のメンバーが、雲南省内の3つの支部(第1、第3、第4支部)に分かれて暮らしています。
生命禅院は、精神性を最も重んじるコミュニティで、このコミュニティの精神的なガイドであり、創設者でもあるシェファン(雪峰)さんが持つ「千年界」のビジョンを元にデザインされました。

生命禅院 第1支部
生命禅院 第1支部
生命禅院 第4支部
生命禅院 第4支部
みんなでレクリエーション
月に1度はレクリエーションの日があります
レクリエーションを楽しむシェファンさん(右)
レクリエーションを楽しむシェファンさん(右)
お年寄りもパソコンで論説を読みます
お年寄りもパソコンで論説を読みます

ここでは、絶対的な調和を目指した社会のモデルづくりを念頭に置いています。そのためには一人ひとりのメンバーの精神性を高める事が大事であると言うことで、メンバーは毎日シェファンさんの書く精神性を高めるための論説をインターネット上で読み、それに照らして自分の日ごろの心のあり方を見つめ直し学びます。これに加え週に3回、シェファンさんの話を聞く勉強会が2時間あります。

生命禅院では、この4年半、住居に力を入れてきました。これからは食の自給に力を入れるそうです。現在も、米・小麦などを除く殆どの食料を自給しています。敷地内には、ジャガイモ、葉野菜の他、色々な種類の果樹や花々が植えられており、今年も豊作だった梨は、乾燥して日常のおやつになっています。
標高2000メートルに位置する第4支部では、水は源泉からパイプを引き、エネルギーは、既存のエネルギーを使っています。

農作業のようす
農作業のようす

主な収入は、シェファンさんの執筆に共鳴した在内外のメンバー800人からの寄付です。これ以外にも、農作物が多くとれた場合、対外的に販売することで収入を得ており、これで充分な暮らしが営めると言うことです。お金に囚われない生活をするということで、特にコミュニティビジネスを始めようという動きは今のところありません。
シンプルな暮らしですが、常に笑いが絶えず、心穏やかに仲良く暮らしています。

131111-112323
131107-154625
131110-113532
131110-111358
800101-000733
(以上、みちよちゃんのレポートより)
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破壊された太陽熱温水器
破壊された太陽熱温水器

理想郷の実現を目指し、地主から友好的に土地を借り受け、何ら法を犯すことなく生活していた彼らですが、今年に入ってから電気の切断や水道管の破壊など、度重なる嫌がらせを受けるようになりました。地元の警察に訴えても助けはなく、第3支部は既に閉鎖に追い込まれており、11月30日には第4支部に40人の男が突然押し入るという事態が発生しました。その後も石を投げ込まれたり、ソーラーパネルや水道管が破壊されるなどの行為が続いています。
今月に入り、彼らの暮らしが違法であるとして地方政府から立ち退きと罰金の請求がありました。

門を蹴って脅す男たち
門を蹴って脅す男たち

12月12日、シェファンさんはメンバーの身の安全を第一に考え、生命禅院の解散を表明し、メンバーに負担のないよう立退きまでに十分な時間を与えてもらえるように地方政府と話し合いました。

ところが、地方政府はその話し合いを反故にし、生命禅院に対して好意的な地主に圧力をかけ、僅か6日以内での立ち退きを要求しました。
これを受けて、12月16日、シェファンさんは解散表明を撤回し、法の下に戦うことを決意します。
「創立以来、生命禅院はずっと政府に協力をしてきました。しかし、非人道的な政府に協力をする必要があるでしょうか?非人道的な政府に協力をすることは、私たちもまた非人道的になることを意味するのです。」

一連の出来事を報じた彼らの3つの中国語のウェブサイトは既に強制的に閉鎖されていますが、英語のサイトはまだ残されています。「これからどんなことが起こるかわからないけれど、唯一残されているこのサイトで情報を発信していくので、ぜひ経過を見守ってほしい」とシェファンさん。
サイトは随時更新されており、生命禅院に関する最新情報を見ることが出来ます。
 ↓
生命禅院ホームページ(英語)
立ち退き要求に関する経緯の説明(英語)

みちよちゃんが理事を務めるグローバル・エコビレッジ・ネットワークでは、人道的対処を求める公式書簡を中国大使館へ送っています。
生命禅院では、メディア関係者や人権問題などの専門家、そして崇高な理想を目指す全ての人の訪問を歓迎しています。関心をお持ちの方はどうぞご連絡ください。

「この暮らしをぜひ実際に来て、見て、調査し、体験してください!」
「この暮らしをぜひ実際に来て、見て、調査し、体験してください!」

 

生命禅院を支援する署名はこちら!
 ↓
習近平国家主席への請願 〜 中国最大のエコビレッジを助けて!

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