いちごさん ありがとう

畑隊の和子ちゃんより、ブログ初投稿です!

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毎日、いちごさんのお世話をさせてもらっている和子です。

いちごさんが実をつけるのも、もうあと少し。収穫しながら、打ち上げ花火のクライマックスのように、数々の花を咲かせてもえつきて終わっていく、そんなイメージと重なって、本当にいちごさんありがとう、おつかれさま、と語りかけました。

定植してから8ヶ月間ずっとみてきて、天然循環法である作物の声をききながら育てていくということを心がけて、試行錯誤しながらここまできました。
ふりかえった時に、なんだか涙が出てきました。
こんなに心をかけていとおしく思う気持ちは、お金をもとめるのではなく、作物から学ぶことを目的としているからです。
毎日顔をみにいくのが楽しみです。赤い実がずらっとならんで輝いているのをみると、本当にうれしくなり、甘くていい香りが最高です。
 
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木の花では、3種類のいちごをつくっています。

とちおとめ・・・一番早くなりだし、実も大きくて色も濃いです。糖度12.7。

あきひめ・・・形は細長く、さわやかな甘みで、たくさんとれます。糖度15.5。

紅ほっぺ・・・形は三角で、酸味が強くとってもおいしいです。おすすめ。糖度17.6。

種類によって肥料の加減も違っていて、特に紅ほっぺはたくさんいるので、その分手をかけてあげます。

ワカメをしいてあげました
苗の脇にワカメをしく

今年は、いちごの植えてあるところに落ち葉をしき、その上にいただいたワカメをしき、さらに青草をしきました。
台風のさなかに、もしかしてハウスがたおれて崩壊するかもしれない、私の命も、いちごさんも危ないかもしれない、と思いながらワカメをしきつめていたことを思いだし、なんだかこっけいでした。

定植してからしばらくして、こがね虫の被害にあい、次から次へと苗がしおれていきます。
みてみると、根が全然張ってなく、虫がいたずらします。たくさんの数を入れかえしました。

次に、アブラムシの被害にもあいました。
葉の生きよいが弱かったので、栄養補給にと、昨年の夏、微生物菌、活性液にスイカやメロンなどの皮をつけておき、発酵させて酵素にしたものをあたえたり、糖蜜をとかして入れたり、尿酵素を入れたり、元気づけてあげました。すると、葉のうらに、アブラムシ、ダニなどいっぱいくっついて、かゆそうでした。それをとりのぞくために、最初ははけではらいながらつぶしていきましたが、おいつきません。そこで、メンバーに知恵をもらい、水で洗い流すことにしました。何回もするうちに少なくなってきて、葉が本当にきれいになったね、といわれました。

 
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ハウスの近くのいちごの専業農家さんが時々みにきてくれます。いやぁ、すごいアブラムシだなぁ、こんだけついてりゃーこりゃーだめだ、いちご、とれないよ、といわれ、危機を感じ、何とか助けなきゃぁと思いつづけた結果、次に見にいらした時、やぁー、きれいになったね、よくやったね、花芽もいっぱいついてきた、といわれました。
その後、実もふくらみ、たくさんのいちごが収穫できました。

化学肥料、化学農薬ばりばりする農家さんにとって、無農薬で化学肥料を使わないでできることは、おどろきのことだと思います。でも、できるんです。こんなにきれいないちごが!農家さんも、とてもびっくりしていました。

難しいことが可能になっていきます。しかも、味が濃くておいしいし、体に良い。一口食べただけで力がわいてくるといわれたこともあります。一度食べた人が、おいしかった、またお願いします、とリピーターになってくれて、配送や、近くのお店においてもらって、出荷しています。

木の花では、月に1度の食事会、春のお茶会、注文のお弁当、お誕生日会のケーキにつかったり、ジャムにしたり、いちごのアイスにしたり、期間限定のいちごをいろいろな形で楽しんでもらっています。
とくにお茶会では、いちごをメインとしたスイーツで、当日600ヶ用意するため、前日からためておき、まにあわせられるのかどきどきしました。でも、おかげさまで、まにあいました。みんなに喜ばれて、大活躍でした。
 

お茶会に登場したいちごのタルト
お茶会に登場したいちごのタルト

デザートはいちごづくし
デザートはいちごづくし

みんな大喜び!
みんな大喜び!

 
そのうち、収穫量のピークをすぎ露に入ってくると、今度はナメクジ大発生です。たくさんのいちごがナメクジの被害により穴が開き、自家用がたくさん増えてしまいました。

夜のナメクジ取り部隊
夜にみんなでナメクジとり

どう対策していくか、と思っていたら、メンバーのかっちゃんが、バナナの皮を置いておくとそこによってくるよ、そしてそのまま捨てればいい、夜7時〜8時頃見にいくと活発に活動しているころだよ、と教えてくれたので、夕食後、7〜8人でナメクジとりにいきました。
ヘッドライトをつけながら、はしと、木酢液を入れたようきをもって、ナメクジとり。すごい数が動いています。ごめんね、ナメクジさん、土にかえってね。
 
というわけで、もうすぐいちごも終了になりますが、一方で、今年の9月に定植する苗をそろそろ作りはじめます。親株からランナーをのばして、苗をとっていきます。もうクリスマスにむけてのいちごの苗を育てています。
こうやって命が循環して、まわっているなぁと感じている今日この頃です。

作物を通して、どうすくすく育っていってもらえるのか、手助けし、何をしてほしいのかよみとって、会話していくことが、本当に大切だとあらためて思います。
そして、太陽であり、水であり、空気であり、大地であり、自然が一体となってその中に自分もいる。すべてひとつだと感じます。

いい響きをもって、作物と接し、心を学んでいきます。
これからも、エネルギーのある野菜を作っていきますので、宜しくお願いします。

ありがとうございました。

和子

 

ピカピカのいちごたち
ピカピカのいちごさんたち

 

 
 


出張木の花塾「すべては響き〜宇宙視点の農」レポート

先週末、出張木の花塾@千葉「すべては響き 〜 宇宙視点の農」が開催されました!

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講座終了後、会場に残ったみんなで記念撮影!
真剣に聞き入る参加者の皆さん
真剣に聞き入る参加者の皆さん

毎度大好評の出張木の花塾、今回はこれまでと同じ会場が予約できなかったため、ちょっと遠い広めの会場を借りたこと、そして「農」というテーマが現代の多くの人に身近に感じられていない?ということもあり、開催直前になっても珍しく定員まで空きがある〜〜!という状況でしたが、「本当にいい場になるから、ぜひ来て!」とメンバーおよび友人一同一丸となって呼びかけた結果、気がつけば当日は本当に熱意ある方々が集っていたのでした。

さてさて、その講座の内容や如何に。
今回は、プレゼンの資料を交えながら、その詳細をレポートしたいと思います。
 

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講座は木の花楽団の歌で幕を開け、インドから帰国したばかりの木の花塾塾長・いさどんによる宇宙視点プレゼンテーションがスタートしました。

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インドの民族衣装で登場

「皆さん、今いるこの場所は、昨日も同じ所にあったと思いますか」といさどん。

「当然、同じ所にあったから、地図を見て今日ここに辿り着けたんだと思います。しかし、宇宙的に見ると、実は同じ所というのは2度とありません。なぜなら、地球は秒速30kmで移動し続けているからです。一生の間に同じ場所というのは、2度とないんです。
地球上に生命として生まれてくるということは、変化し続けるということが宿命です。ではその変化は自分の意志かというと、そうではなく、トキが時代を刻む中で与えてくれているものなんです。
その中で、自分とはいったい何なのか、その存在の意味を知るのが、本当の『生きる』ということです。
今日は皆さんに、これまで自分が常識と思ってきたこととは真逆の、生きることの本当の意味に気付いてもらえたらいいと思っています。そういう人がこれから増えていかないと、地球が人間を排除する日が来るかもしれません。ぜひ、そこに気付いて、これからの人生を誇りを持って生きていってもらえたらと思います。」
 
そして「農」の話が始まりました。
 
1 現代の農の現状と位置づけ

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地球温暖化などで農に厳しい環境が世界的に進行する中、大量生産される家畜の飼料などのために農業が巨大化し、農薬や化学肥料の大量使用による土地の弱体化、地下水の枯渇、二酸化炭素排出等によるさらなる温暖化の増進が起こっていること、そうやって生産された食料は日本を含む世界の一部の人々の飽食のために消費され、12億人の人々は未だに飢餓状態にあること、自分の利益だけを追い求める人間の心が穀物メジャー(大手商社)による食料支配を生み、遺伝子組み換え作物は年々増加し、日本の輸入作物の半量以上は既に遺伝子組み換え作物であると推定されること ――――――
そんな世界の農の現状が解説されました。

ここで皆さんにお伝えしたいことがあります。

確かに、人類は気付く必要があります。私たちが物質的な豊かさを無自覚に享受している影で、世界で何が起きているのか。それがどんな未来を築いていくのか。ちょっと立ち止まって目を向ければすぐに分かることなのに、半径5メートルの自分の周りの世界にしか興味が無い人の多いこと!目先の景気回復を期待してアベノミクスに投票している場合じゃぁないのです。
けれども本講座は、いたずらに人々の不安を煽り、警鐘を鳴らすことが目的ではありません。そんなセミナーはこれまでにも数えきれないほどありました。
大切なのは、その現象を通してより良い未来を築くための新たな視点を学び、それを語るだけではなく、実際に生きること。そこでは、それまでの自分の常識も180度ひっくり返っちゃうかもしれません。けれどもそのひっくり返った先に、人が本当の意味で自由に、豊かに生きる世界がある。そこへ向かう第一歩として、木の花塾はあるのです。
 
そして講義は、目に見える現象の奥の世界へと進みます。
 

2 この世界は響きによって表現されている

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自分は今、宇宙の中で生きている、ということを、日常の中で意識する人はほとんどいないかもしれません。けれどもまぎれもなく、私たちは宇宙の中に存在しています。宇宙の仕組みを紐解くことは、どこか遠い世界の非日常的な話ではなく、今この瞬間、私たち自身が生きる世界の構造を知ることなのです。
その広大な宇宙の中で、私たちの住む地球は一粒の塵のように、本当に小さな小さな存在です。ところがその小さな存在の中に、多種多様な生命が無限の連鎖によって存在しています。一つひとつの個性が響きあい、調和を表現しているのです。

ここで、カタカムナ的世界観からみる響きから命が生まれるこの世界の仕組みと、その中での農の位置付けが解説されました。

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この世界の成り立ちを表すフトマニボール
この世界の成り立ちを表すフトマニボール

 
ここらへんから、だんだんみんなの頭がパンク状態になってきます。
 
そして、命の本質のお話。

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現代を生きる多くの人々が知らずにいる命の本質とはいったい何なのか、と核心に迫ったところで、ブレイク!
考えるより感じるが易しということで、天然循環法育ちの生命力豊かな作物から作った木の花の天然菜食弁当を、実際に食べていただきました。

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こちらがそのお弁当。
左手前より時計回りに:白米&酵素玄米/カブと2色の人参のお漬物/おからとさつま芋に玉ねぎとパプリカを混ぜたバーグ/パパイヤの豆乳マヨネーズ和え/卵焼き/カブの酢の物/自家製天然醸造しょう油/パパイヤのタカキビはさみ揚げ/人参フライ/ほうれん草のおひたし/ヤーコンと米粉マカロニ入りカボチャサラダ。朝5時前からキッチンスタッフはじめみんなで作った、愛情いっぱいの弁当です。

会場からは口々に、「本当においしい」の声。

和気あいあいと歓談しながら。
語らいながらのランチタイム
世代を超えた交流も誕生。
世代を超えた交流も

このおいしさの奥には、ただ単に新鮮な野菜を使ってるとか味付けが上手とかいうことを超える何かが、ある。
午後の講義では、その作物が実際にどのように育てられているのかを通して、この世界の仕組みを紐解いていきました。
 

3 「農」とは何か

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「百姓」とは、何なのか。

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切り口は農ですが、もはや農の枠に留まらない、人間の生き方そのものの話になっています。
ほとんどの人がメモを取ったりスライドの1枚1枚を写真に撮っており、会場は熱意に満ちていました。

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この世界観を、日々の暮らしの中で現実にどう生かしていくのか。
木の花ファミリーの取り組みの紹介が続きます。
 

4 天然循環法

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生まれたての元の響きを響かせるために、もっとも大切なのが「心磨き」。人間が心を磨き精度を高めていくことで、元の響きを甘受する「直観力」が開花していきます。それは、何もおいしい作物を育てるだけが目的ではありません。

古代カタカムナ人は、非常に優れた直観力を有していたといいます。その時代、地球は人間にとって大変厳しい環境でしたが、カタカムナ人たちはこの直観力を使い、群れの中で協働しながら、宇宙の法に沿って生き抜いてきました。
今、人々が目先の利益を求め安穏としている影で、地球環境は着々と厳しい方向へと進んでいます。既存の制度や常識ではどこへも進めなくなる日が、遠くない未来にやって来ます。その時に、私たちはどのような心であるべきなのか。古のカタカムナ人から示唆を得た天然循環法の世界には、その大きな鍵が秘められているのです。
 
さてここで、木の花のお百姓代表、こうちゃんが登場!

出張木の花塾初参加のこうちゃん
出張木の花塾初参加のこうちゃん

作物にかける想いは人一倍のこうちゃんが、日々の畑での取り組みを紹介しながら、天然循環法とは一体何であるかを語ります。

天然循環法の野菜を試食
天然循環野菜の試食。体がポカポカしてきたという人も。

「今日持ってきた野菜を見てください。ぱっと見て、ああ、美しいな、と感じるものがとれるように
 なってきました。」
今年は一度枯れたカボチャ畑が復活して豊作になるという奇跡があったことを話すこうちゃん。
「今までの農業の知識や固定概念を全部捨てて、天意に任せた。そうしたら奇跡が起きたんです。」

去年1年だけとれた桃はほんとに奇跡になっちゃいました、と笑うこうちゃん
去年1年だけとれた桃はほんとに奇跡になっちゃいました、と笑うこうちゃん
レーザーポインター故障のためホウキを使ってプレゼン
手に持ってるのは、ホウキ。レーザーポインター故障のためこれでプレゼン。

会場にも笑いがあふれます
会場にも笑いがあふれます

 

そして再びいさどんにバトンタッチ。
 
地・水・火・風・空 ――――――
自然界に響きわたる天然循環の響きについて語ったいさどんは、こんな問いを投げかけました。

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最後にスクリーンに現れたのは、72角形の1点1点を線でつないだ「コノハナ曼荼羅」。

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曼荼羅の一つひとつの点は、私達一人ひとりです。一人ひとりがすべての人とつながった時、それは全体で美しい曼荼羅を描き、円の中央に自然と中心点が現れます。中心とはつまり、「天」のこと。
これが、私たちが目指している世界です。
 

そしてプレゼンが終了。
その後は、参加者と木の花ファミリーメンバーの座談会となりました。会場からの質問に、9人のメンバーたちが答えていきます。

ぐるりと円になって
ぐるりと円になって
いちごとルバーブのパウンドケーキとクッキーのおやつ
いちごとルバーブのパウンドケーキとクッキーのおやつを食べながら

パートナーシップについての話題の中で、「みかちゃんは昔は本当に性格が悪くて、僕が出会った中でもワースト3の中の1人でした」といさどん。
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「だけどそのみかちゃんが、今はこうして講座をやったりプレゼンの資料を作ったりする時に僕の足りない部分を補ってくれる、欠かせないパートナーになっています。そんな風に、一人ひとりが変化しながら、欠かすことのできないパートナーシップを築いてきました。」

自身の体験を語るみかちゃん
自身の体験を語るみかちゃん

かつてワースト3と言われながら、今や欠かせない存在になるほど変化したみかちゃん。みかちゃんに限らず、メンバーの一人ひとりは誰をとっても我が強く、不調和な人たちばかりでした。そんな出来の悪い人たちがわぁわぁきゃぁきゃぁ言いながらも、あの美しい曼荼羅の世界を描こうと歩み続け、変化していく。そう!この「変化」こそが木の花ファミリーの醍醐味であり、それは秒速30kmで宇宙空間を移動し続ける変化変容の星・地球の縮図そのものなのです。
 

最後にみんなで木の花楽団の歌『何億年もの時を超えて』を歌い、講座終了。終わってみればあっという間の1日でした。そして多くの人が、その場で次回出張木の花塾への参加を予約していました。
朝から夕方まで大ボリュームで目眩がしそうな1日だった、と語る参加者の一人、むーらんちゃんは、講座を終えての感想を自身のブログにこう書いています。

「もうこれは説明とかの次元じゃないな、と。響くか響かないか。」
  

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次回出張木の花塾は12月23日(天皇誕生日)、「すべては響き」シリーズ最終章、「宇宙視点の性」をお届けします。
聖なるクリスマスの前に、長い間語られずに来た本物の性の話をしませんか。それはきっと、あなたを自由に、そして地球を豊かにします。
 
皆さまのご参加を、心からお待ちしています!
 
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にんじんの畑から

今朝、にんじんの間引き作業に行ってきた。

にんじんが12㎝間隔になるように抜いていって、通路にも生えていたので抜こうとしたら、土が固くて抜けない。葉っぱをつかんで引っ張っるとそのまま葉っぱがブチッと切れそうだったので、隣りにいたこうちゃんに「抜けない」と言った。それでこうちゃんがやったら、するりと抜けた。
「コツがあるんだよ」とこうちゃん。「根っこの先まで自分の手になったみたいな感じで引っ張ると、抜ける。」
言われた通りにやってみたら、固い通路に生えているにんじんでも本当にするりするりと抜けた。
それから後は、抜けなくて困ることは一度もなかった。

にんじんとこうちゃん
にんじんとこうちゃん

先日ひとみちゃんがにんじん間引きに行った時に、畑のエネルギーがすごく気持ちいいのを感じて、畑隊の人たちがいかに愛を注いで育てているかが伝わってきて、こんな畑で作業をさせてもらってありがたいなと思った、と言っていた。

間引きを待つにんじんたち
間引きを待つにんじんたち

ひとみちゃんは、間引きされるにんじんを見ながら、「全体のために抜かれるなんて本望だろうな。自分も全体のために、例えば死んでも、ありがたいな」と思ったのだそうだ。それまで、心のどこかに死に対する恐怖の影のようなものがあるのを感じていたけれど、その時はさわやかに自然に「本望だな」と思えて、自分でも驚いたのだそうだ。
「やさしい心で育てられたやさしいにんじんの波動が、そんなふうにわたしをさせたのだと思って、さらにありがたく思った」と。

木の花ファミリーは今年から、「天然循環法」で作物を育て始めた。私は畑隊ではないけれど、時々畑へ手伝いに来ると、畑が変わったことを感じる。ほんとうに心地よくて、ずっといたくなる。
物理的な手法は、これまでの自然農法とそれほど変わらないのかもしれない。でも確実に、人の心が変わった。いや正確に言うと、変わっている最中、ということかな。

先日、紀伊半島に出掛けて外食が続いた後に、木の花から届いたお米と野菜を食べたらすごくおいしかった。何かすごくインパクトがあるわけじゃないけど、一つひとつの味がやさしくて、体にじわーんとしみわたる感じ。野菜サラダが残ったので翌日に食べたら、切り刻まれて1日経った野菜だというのに、やっぱりおいしかった。

こうちゃんは畑を“清楚”と表現した
こうちゃんはこの畑を“清楚”と表現した

天然循環法を一言で表すとしたら「いのち」だと、こうちゃんは言う。人が余分な想いをかけることなく、自然界の奥にある生命のみなもとの「響き」へと還すことで、美しく生命力あふれる作物が育っていく。「自然=自我の然るべき状態」から「天然=天の然るべき状態」へと還る。
当初私たちはこれを「天然循環農法」と呼んでいたのだけれど、これは「農」の世界だけのことではなく、人間の生き方、この世界の在り方そのものを表しているね、ということで、「農」をとって「天然循環法」と呼ぶようになった。数か月後には、また変わっているかもしれない(笑)。
 
まったく肥料をあげていなくても、ほんとうにすくすくと伸びやかな、美しいにんじんが育っている。毎日いろいろと忙しいけれど、やっぱり畑に行きたくなっちゃうのです。

間引きされたにんじん。すごくいいにおい。
間引きされたにんじん。すごくいいにおい。

  


奇跡が起きた ― 裸足で畑に入ろう

『アナスタシア』(ウラジーミル・メグレ著)にヒントをもらい、乳がんを持つさっちゃんが裸足で畑に入って以来、裸足で畑に入るメンバーが増殖中の木の花!
子宮筋腫を持つ収穫隊のくわっちも、ししとうを裸足で定植しました。以来くわっちは、普段の収穫も裸足で行っています。

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裸足でキュウリの収穫をするくわっち

くわっちに感想を聞いてみると、
IMGP0105-001「とにかく初日がすごかった。畑から出ても、夜寝る時も足がじんじんするくらい温まってた。
大地のエネルギーをもらってるー!って感じ。」

そんなくわっちを見ていた同じく収穫隊のまゆちゃんも、裸足で畑に入り始めました。
「もともと冷え性だったのに、今は夜まで足がぽかぽかしてるの。指先がピンク色になるんだよ。すごく気持ちいいし、長靴で入っていた時よりも、畑に対してやさしい気持ちになれる。」
 
先日の玉ねぎ一斉収穫の時には、応援にかけつけた他のメンバーも次々と裸足になりました。
最初は「痛そう・・・」と思ったものの、いざ畑に入るとフカフカでびっくり!

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とにかく気持よくて、足がぽかぽかになったとみんな。
  
そして昨日、りゅうしろうも初めて裸足で畑に入りました。

IT業務兼畑担当のりゅうしろう
IT業務兼畑担当のりゅうしろう

りゅうしろうに感想を聞くと、開口一番、
「奇跡が起きた」。

もともと人のマネをするのが嫌いで、「裸足でやったからって何なんだ」と小バカにしていた面もあったというりゅうしろう。
この日は何となく疲れを感じていて、昼寝から目が覚めても畑に行く気になれなかったのだとか。それでもくわっちと一緒にオクラの間引きに出かけ、裸足で作業をするくわっちを見て、「やってみるか」と靴を脱ぎました。

「畑に入った瞬間から、いい感触があった。子供の頃に裸足で砂遊びしてたような感覚かな。それで、すっと気持ちがラクになった。
自分の中でエネルギーが滞ってるのを感じてたんだけど、大地とつながったことで、それが正常に流れたような感じ。自分からエネルギーが流れていってるのか、大地からエネルギーが流れてきてるのか、きっと両方だね。その縦のエネルギーの循環と同時に、横、つまり人との交換も感じたんだ。」

普段、思っていることをあまり口にせず、表情にも出ないので「何考えてるかわかりにくい!」が定評のりゅうしろうですが、この日は、一緒に畑仕事をしていたくわっちと「心の交流を感じた」と言います。

「いつものようなインフォメーション(情報)の交換だけじゃなくて、エモーション(感情)の交換をした感じ。それは湧いてこなければ出しようがないけど、裸足で大地に触れたことで、そのきっかけをもらったのかな。エネルギーが循環したことで、普段閉じているところが開放されて、それを伝えてみたら、向こうからも返って来た。これで何かが一変するわけじゃないけど、こういうことを続けていくことで、どんどん循環して、流れが良くなっていくんだと思う。」

 
近ごろ「空気が変わった」と噂の木の花ファミリーの畑へ、みなさん、ぜひお越しください♪