光合成細菌とキャベツ

今年は、光合成細菌の安定培養ができるようになったので、育苗時、葉面散布などに積極的に混ぜています。

その成果、こころなしか苗もがっちりした苗が育っています。畑に出しても今年のキャベツやブロッコリーはなぜかでかい!!外葉がガッシリしており、かといって色が濃いわけでなく淡い色をしている

施肥を増やしたわけでもないのに、なぜだろうと思いながら見ていました。虫害も去年に比べると少ないように思う。やはり光合成細菌の影響がでていると考える方が妥当なようだ。

キャベツ。品種は若峰

キャベツ、ブロッコリー畑

この写真ではいいところをとっていますが、もちろん、虫害のでているところもあります。比較的、苗の出来の良いところの虫害は少ないようだ。

ちなみに、自然農法センターの石綿さんに聞いたころによると、(うる覚えかもしれないのであしからず・・・・・。)

苗の時に光合成細菌を使うと、苗土の中の低栄養のものを好む微生物(ミネラルなどを好む微生物)が活性化される。光合成細菌がそれらの微生物のえさになる。

ちなみに、乳酸菌や酵母主体の活性液を使うと、乳酸菌や酵母は高栄養なので、高栄養なものを好む微生物が活性化するそうです

光合成細菌をえさにして地味な微生物たちが増えると、苗土の養分を使いながら増える。そうすると作物と微生物がせめぎあいながら養分を奪い合う。苗土には、養分はあるんだけれど、微生物さんたちが利用しているからなかなか吸えない。なので、より毛細根をのばすことでなんとか養分を吸っていこうとする。そうなると、がっしりとした苗になるそうです。

よく、無肥料で栽培をする人がいますが、そういうところで成功している作物は、ない中でなんとか根を伸ばして養分を吸っていこうとするので地上部ががっしりして虫につかれにくい作物になるようです。

光合成細菌を使うとそれに似たような状況になる。あと、光合成細菌は多糖類の膜をつくっていて、グルカン?っていう成分があって、それが植物の根に触れると、攻撃をうけているような錯覚をうけて、それに対抗するためにグルカナーゼという成分をつくるらしい。そのような免疫機能を上げるような回路が発動すると、同時にいろいろな防御機能が発動される。たとえば、だぶついている養分を減らせー!!とか、クチクラ層をあつくしろー!!とか、病原菌から身を守れーみたいな指令が発動するので、結果的に健康な苗になるそうです。そんな感じで光合成細菌を使うと、風が吹けば桶屋がもうかる的な効果によって、健康な苗になる。

そんな苗を畑に定植すると、環境適応能力も高く、いい感じの成長をするのではないかと感じます

石綿さんがもってきてくれた、きゃべつの苗は、青虫が食えない。卵があってふかしても、クチクラ層が発達しているので食いにくいので餓死してしまうような状態がつくられるそうです。ただ、コオロギやバッタには食べられるようですが(笑)

ちなみに、うちの苗でもこれはと思うものは、虫もつかないし、強いて上げれば、やはりバッタやコオロギが食っているようだ。

光合成細菌、なかなか面白い!!引き続き試していこう!!


「田んぼの生きもの調査」結果

ご報告が遅くなってしまいましたが、先日行われた「田んぼの生きもの調査」(記事はこちら)の結果が送られてきました!

ファミリーの田んぼと畦周りに確認された生きものは80種類以上で、「非常に多いと言える」のだそうです。下の画像で読みづらい方は、こちらのPDFファイル(約3MB)をご覧ください。


人参除草&かまきり君

人参除草をしました。写真は、冬ごしの人参です。今年は厚まきして、3回に分けて除草してみます。①1cm ②3cm ③8~10cm の3回

今回は二つの畑で人参を育てています。ひとつめの畑Aは、年内どりの人参。比較的、熟畑(こえた畑)のため無肥料で播種。播種前にQホーという除草の道具で一回除草して蒔きました。発芽はうまくいき、人参が優先する環境になったため、Qホーで表面除草を一度して、間引き時に拾い取りするだけで除草完了。たまに生えている草も、人参が優先しているため、するーっと抜ける。抜いて根を確認すると地上部に比べてすごく貧弱。人参が確実に抑えているのが見て取れました。

もうひとつの畑Bは、鶏糞とぼかしを全層にまき耕うん。一ヶ月以上あけてから播種しました。播種溝には、粉上の炭をまきました。この畑が写真の畑。年内から冬越しさせる人参です。播種前にQホー除草をするのは同じ。人参がそろって発芽した後、さらに細かな草、特にはきだめ菊が生えてきたのでQホーで一度除草。さらに表層に籾殻をまきまき草対策。しかし、除草しきれななかった株もとのはきだめ菊が人参と競合するように生えてきて、はきだめ菊を抜いてみてもがっちり根が張っていて抜けにくい模様。ほっておくとはきだめ菊が優先してしまうことは確実。そこで普段は、2回間引きのところを3回にして、一度目の間引き時に株もとの除草もしました。

A畑が人参がいとも簡単に優先しているのに、B畑は、手をかしてやるも人参が負けそうになる。もちろん、さらに手を貸し除草をして、今は、人参が完全に優先していますが。この違いは、おそらく、施肥。

石綿さんがきてれた時に、見てもらったのですが、はきだめ菊は、無機態の窒素があるところを好んではえてくるということ。また、表層より奥から生えてきている様子から、施肥した肥料に感応して生えているのであろうということ。

ちょっとした管理の違いでもその後の労力に違いがでる。来年はこれを受けて工夫をしていきたいと思います。

人参間引きをするファミリーのかずこちゃん。

場面は変わって、パプリカのハウスにて。誘引をしていたら、蟷螂がアマガエルを捕まえていた。僕は、蟷螂がアマガエルを食べるところを始めてみました。誘引をしながらちょくちょく見にいったのですが、内臓をしっかり食べた後、足や皮まできれいに食べてしまいました。どちらも害虫の天敵なので、どっちが欠けても惜しいのですが、これも自然の摂理。だまって観察しました。

内臓を食べ終えて皮を食べているところ

畑や田んぼでは、ダイナミックで面白い世界が展開されているなーと思った今日この頃。


お待ちかねの新米です!

ファミリーの本宅、目の前の田んぼはすっかり黄金色に色づいて、美しい光景でした・・・が、つい数日前、稲刈りをしました。今年はじめての稲刈りで、ぴかぴかの新米がファミリーの食卓に登場しました。

というわけで、まもなく新米の販売を開始します!まずは今年から導入した新品種「ヒカリ新世紀」で、食味などはコシヒカリと同等の「ヒカリ」です。もうしばらくお待ちください。

コンバインを駆る淳二マン。後ろに見えるのはファミリーの本宅です


採種試験圃場つくりました

10日に自然農法センターの石綿さんがきてくださいました。今回は、自然農法センターと木の花で行う採種試験の説明と予定の圃場などを見てもらいました。

今年は、大根、白菜、きゃべつの採種試験をします。

大根は、自然農法センター育成のF1宮重・・・・・これは種取のできるF1です。それと、去年、自然農法センターから頂き、木の花で自家採種した上記のF1、そして、大仁農場で育種した宮重の固定種の3品種の栽培比較試験

そして、F1品種および自家採種品種の2年目の採種試験をしていきます

今日は、まず、試験用の大根の播種をしました

120センチ間隔で線を引きその上を歩いて、線を引き、その上を走り、管理機で畝立てしました。

大根の種をまいているところ 三角ホーで溝をつけ、その溝底に30センチ間隔で種をまいていきます

種をまきおえたら、播種機(ごんべえ)の溝きりをはずし、覆土とてん圧をするために、走ります

木の花では、今まで、穀物や豆類、雑穀、一部の野菜類などの自家採種をしてきましたが、今後は、様々な野菜、今回はアブラナ科品種育成や採種に関する技術情報の集積を、自然農法センター石綿さんの協力をえて、進めていきたいと思っています

有機農業や自然農法を進めていく上で、かならず行き着く種の問題です。オーガニックな種の採種や生産をしているところは個人や一部の団体を除いてまだまだ少ないのが現状です。これを機に、より真剣にオーガニックな種の採取に取り組んでいきたいと思っています。