おひさまの子、日和

ファミリーでは、毎晩夕食後に、「子どもミーティング」をしています。

子どもたちがその日の出来事や思ったことを報告し、
それを聞く大人たちも意見を出し合って、一緒に考えを深めていきます。
子どもたちの年齢は1歳から高校生までと幅広く、
時には大人以上に鋭い意見が出て、ミーティングが1時間以上に及ぶことも。

先日、中学1年生の日和(にちわ)が、ピアスの穴を開けるということがありました。
そのことを子どもミーティングの場で問われた日和は、涙を流しながら
「穴をふさぎます」と言いました。そしてそれ以来ピアスはしていません。

そんな日和に、今思うことを聞いてみました。
 

 
*  *  *  *

 

― 今、ピアスの穴を開けたことについてどう思ってる?

ピアスの穴は、残しておきたいと思った。友だちもかわいいって言ってくれるし。
だけど、学校でやっちゃいけないって決まってることは、やっぱりいけないなと思った。
この話も、本当は自分から子どもミーティングに出すべきだったけど、
結局自分では出さずにいて、和子ちゃんから言われることになった。
自分から積極的に出して、心を磨くべきだったと思う。

 
― あの時はどうして泣いていたの?

子どもミーティングで何か言われると、すぐに泣いちゃう。
みんなから怒られているような気持ちになって。いつもそう思っちゃう。
例えば、司会をやって失敗したときに、はく(小学6年生)やりゅうと(5年生)から
ちゃんとやるようにと言われると、プレッシャーになって顔が真っ赤になったりもする。
みんなをまとめるのは苦手。
何か言われると、すぐに泣いちゃう。責められているように思っちゃう。
でも本当は、みんなからコメントをもらうのは、
それを聞いて自分の悪いところを直していくためなんだよ。
だから、責められてると思っちゃうのは、それだけ心が汚れてるということ。
今、言葉ではこう言ってるけど、実際に言われてるときにはそういう風に思っちゃうから、
それは自分のいけないところ。
責められてると思うんじゃなくて、コメントをもらって、
そこを自分で直していくべきだと思う。
泣いちゃうのは、自分の中に、小さな「何か」があるからなのかな。
本当は責められているなんて思ってないのに、何かわからないけど、
何かのもとが自分の中にあるからすぐ泣いちゃう。
何かちっちゃいものが。なんだろう。悪い心があるの。
それが何かは、日和もよくわからない。
ピアスの穴を開けたのは遊び半分だった。今は、悪いことだと思ってる。

 
― なんで悪いことだと思うの?

まず、ルール違反だということ。校則で禁止されてる。かわいいと思うけど、ルールは守る。

 
― それで不満はない?

最初はあったよ。でも、日本人として、日本の校則があるから。

 
― なぜルールを守らなければいけないと思う?

例えば、交通事故も同じこと。ルールを守らなきゃ死んじゃう。だから守らなきゃいけない。

 
― 将来自分の子どもがピアスの穴を開けたいと言ったら、どうする?

怒ると思う。ルール違反だから。
怒らなかったら、それがいけないということがわからなくて、ずっとやり続けちゃう。

 
― 木の花の大人たちは子どもたちにいろいろなコメントをするけれど、
  そんな大人たちをどう思う?

自分たちがやっていることを、日和たちに教えてくれてるんだと思う。
だけど日和たちも、たまにそれを受け取れないときがある。
前にさくや(17歳)がそういう時があった。
大人がいろいろ伝えても、何日も同じことを続けてた。
でも言われ続けていくうちに反省して、変わった。
大人が言うことを正しいと思えば、ルールを守らなければいけないとかそういうこともなくなる。
子どもミーティングは、日和たちの心をきれいにしていくためにあるんだと思う。
何か悪いことがあった時に「今日こんなことがありました」って報告すると、
大人たちがコメントをくれて、それを聞いて日和たちも思うことを言って、
どんどん振り返っていくことができる。
だから、やっぱり大人たちの言うことは正しいと思う。

 
― 大人っていつも正しいと思う?

たまに大人たちも勘違いして、日和にも自分の想いがあるのに受け取ってくれない時があって、
たまには不満もあるよ。
でも、いつも正しいわけじゃないけど、ここの人たちは基本的に、
その人の心をきれいにしようという想いがあって言ってくれてる。
だから、言っていることは正しい。
 

 
*  *  *  * 

 
 
日和は、その名前の通り、おひさまみたいに、
ただそこにいるだけで周りを明るくする子です。

17日の東京でのイベントには、日和も参加します。
日々変化し続ける日和の成長を、どうぞ見守ってくださいね。

 

みんなを明るくしてくれる日和


テーラーまりこ フル稼働中!

3月17日、東京・カフェスローで開催されるイベントに向けて、日夜練習を重ねる木の花楽団。
そんな楽団の衣装作りを今回担当しているのが、田んぼ隊のまりちゃんです。

農作業中のまりちゃん

まりちゃんは、普段は田んぼ隊の「姉御」として作業全般を切り盛りしていますが、
実は木の花の「仕立て屋さん」としての“裏の顔”も持っています。
忙しい農作業の合間をぬって、お誕生日会やお祭りなどのイベントに合わせて、
これまでにも数えきれないほどのみんなの衣装を作ってきました。

その人が喜んで着たくなる服を作りたい、と語るまりちゃんに、
衣装作りのポイントを聞いてみました。
「相手のことを想うと、自然とその人に合う服のイメージがわいてくるんだ。
 一人ひとり好みや体型も違うから、それぞれに合わせて作ってるよ。
 その人が、この衣装好きだな、って思って着られるように、
 かつ、お客さんからも、もっとも美しく見えるように。」

そんなまりちゃんの手から生まれる衣装はいつも、
イベントを盛り上げるために大きな役割を果たしています。

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そして、今回のイベントの衣装はというと ―

「土の中から出てきて、葉っぱの陰から“ぱっ”と姿を現した森の妖精たちが
心の歌を歌い始めるイメージ」

なのだそうです。

 

イベントに向けて衣装制作中のまりちゃん

どんな衣装ができあがるのか、乞うご期待!!


こうちゃん出陣!

みなさん、こんにちは!

さて、3月17日に東京・カフェスローで行う出版記念イベントが、
いよいよ1週間後に迫ってまいりました。
こちらでは毎日、お昼休みや夕食後に、練習を重ねる楽団の歌声が響いています。
今回のイベントは、東京在住の友人も含めてスタッフ総勢22名の大所帯。
そんな中、ラブちゃんの出産に備えるまこっちゃんに代わり、
急きょ畑隊のこうちゃんが参加することになりました!

長年木の花畑隊をけん引してきたこうちゃんですが、
出張イベントに顔を出すことはほとんどありませんでした。
今回のイベントでは、そんなこうちゃんが
木の花の暮らしを紹介するプレゼンテーションを担当します。

 

みちよちゃんとプレゼンの内容の打ち合わせをするこうちゃん

 

この暮らしの中で、日々大切な心をみんなに伝え続けているこうちゃん。
いったいどんなイベントになるのか、どうぞお楽しみに!!

 

 

以下、イベント詳細です。

※満員の場合は会場に入れなくなる可能性がありますので、
 必ず 事前にご予約ください。

 

■ 日時

2012年3月17日(土) 18:00開場/18:30開演/21:00終了

■ 会場
カフェスロー(JR中央線「国分寺」駅徒歩5分)
〒185-0022 東京都国分寺市東元町2丁目20-10
【電話】042-401-8505

■ 定員
100名(着席80席/立ち見20席) 1ドリンク付き
*ドリンクは、ジュースやビール、ワインなどのほか、
木の花オリジナルのドリンクもご用意しています。

■ 料金
今回は初の試みとして、参加費をすべて任意の寄付制とさせていただきました。
このイベントを通して皆さんが感じられた価値をどうぞ自由に表現してください!

■ 内容
第一部:木の花ファミリーの暮らしと最新の取り組みの紹介
有機農業/エコビレッジ/子育て/心のケア/自然菜食/微生物の活用 など

第二部:「木の花楽団」コンサート
名曲「この星の上で」の他、新曲も披露します!

*会場では、木の花のおいしい野菜を使ったお食事もご用意しています。
無農薬・有機栽培で育った生命力あふれる旬の味を、どうぞお楽しみください。
(お食事代は別途かかります)
その他、オリジナル製品の販売もいたします。

■ ご予約
お電話またはホームページより、会場のカフェスローへ直接お申し込みください。
(定員になり次第締め切ります)

【電話】 042-401-8505(月曜定休)
※下記項目をお知らせください。
参加希望日とイベント名 /お名前(申込代表者)/申込人数/連絡先電話番号

【ホームページ】http://event.cafeslow.com/?eid=1080324
※ホームページからのお申込は、対応の都合上、
ご希望イベント開催前日の19:00までとさ せて頂きます。ご了承下さい。

 

 

ではでは、会場でお会いしましょう☆

 

 

 


「生活体験ツアー」に参加しませんか?

木の花ファミリーでは、毎月1回、週末にファミリーを体験していただく「生活体験ツアー」を実施しています。

ほとんどの食材を自給した自然菜食によるお食事、田畑の施設の見学、ベテランのメンバーがファミリーの営みを総合的に解説するプレゼンテーション、「木の花楽団」によるウェルカムコンサート、農作業や家事の体験、毎晩行われているコミュニティ・ミーティングへの参加、そしてファミリーメンバーを交えて体験を深く振り返る時間など、盛りだくさんの内容です。

★ 生活体験ツアーへのお申込みはこちらからどうぞ!

  • 第55回 (2012年4月28日~30日/2泊3日) 〆切りました
  • 第56回 (2012年5月19日~20日/1泊2日) ただいま募集中です

これまで53回を数える体験ツアーでは、たくさんの出会いをいただいてきました。ツアーに参加したことがきっかけで、ファミリーのメンバーになった人もいます。ライフスタイルを変えていくきっかけになった方、本当に目指していきたい方向性を見出すきっかけになった方など、多くの方々にとって転換点となる体験を生み出してきました。

ここでは、その中から都内で会社経営をされている男性の感想を掲載させていただきます。

今回、ツアーに参加された目的をあらためて教えてください。また、その目的は達成されましたか?

「資本主義の次に来る社会」を探して参加させていただき、その目的は達成されました。

<産まれてから死ぬまで安心して暮らせる共同体>というのを確かに感じることができ、「きっとこれが雛形だ!」と興奮しました。

体験ツアーを通じて、もっとも印象的だったことは何ですか?

みなさんが楽しそうに暮らしていたことです。たぶん本当に<お金の心配や将来の不安>などなく、<今と自分>に集中して生きているんだろうなあと思いました。僕はずっと共同体の<システム>に興味があったのですが、それにも増して大切なのは<心>のほうで、みんなが調和する意思を持っていることが大前提なのだと、気づくことができました。

ここをもっとよく聞きたい、知りたいと思うところがあったら、教えてください。

木の花ファミリーとして今後こうなっていきたいよね、という方向性のようなものがあればぜひ聞いてみたいです。

あとこれは自分のことですが、どうすれば調和する心に近づいていけるか、ヒントをいただきたいです。次に伺う際は、いさどんとの面談を申し込みたいと思います(笑)

ツアーの内容や進行など、改善したほうがよいと思われることがありましたら、教えてください。

移動の車のなかでも知りたかったことをいろいろ教えてくれたり、食事中にもいろんな人が隣に座ってきてくれて話を聞かせてくれたり、田んぼや畑でもさりげなく語りかけてきてくれたりで、僕はあまり初対面の人と打ち解けるのが得意ではないのですが、みなさんのほうからそっと距離をつめてきていただけて本当にありがたかったです。ありがとうございました。

木の花ファミリーの未来にあなたなりの夢や希望を描くとすれば、それはどんなことですか?

ここしばらく「会社勤めの代わりになる選択肢が必要だ!」「早く作らなくちゃ!」と勝手に焦っていて、木の花を見て、「ここにもうあるじゃん」と思えて、いい意味で肩の力が抜けました。訪問後は変な焦りもなく、とても平和な気持ちが続いています。

僕個人としては、みなさんの活動を応援しながら、ときどきヒントもいただきながら、自分は自分で果たせる役割を見つけて、「よりよい社会づくりに貢献できた!」と思える人生を過ごしたいと思っています。

最後に、木の花ファミリーにあなたからのメッセージをいただければ幸いです。

短い滞在でしたが、たくさんの収穫がありました。本当にありがとうございました。

木の花のみなさんが実践していることは、新しい社会の雛形につながっていくと感じています。ぜひまたいろいろ勉強させてください。今後ともよろしくお願いします。


木の花ファミリー通信 Vol.54 2012年2月号

木の花ファミリーの月刊ニューズレター、「木の花ファミリー通信」の2012年2月号が発行されました!このエントリーの中で閲覧可能なほか、こちらからPDFファイルのダウンロードも可能です。ぜひ、お読みください!

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