いってらっしゃい、えみちゃん

秋は卒業の季節ではありませんが、今日、ファミリーではとてもうれしい卒業式がありました。心のケアのために4週間前からファミリーに滞在していたえみちゃんが、すっかり全快して、みんなに見送られてケアを卒業していきました。

恒例の卒業コンサートで、えみちゃんは「みんなで出会えて本当によかったです」という言葉を私たちに贈ってくれました。4週間前のえみちゃんは、堅く不安そうな表情を浮かべ、とてもつらそうな様子でした。でも、一か月に満たない短期間で、えみちゃんは笑顔と前向きな気持ちを取り戻し、今日の卒業を無事に迎えることができました。ファミリーのみんなも、えみちゃんの新たな出発という大きなプレゼントをもらって、とても幸せな気持ちでした。

ファミリーへの滞在で、たくさんの人が心の病から立ち直っていきます。短期間で服薬を断つことができる人が大半ですし、一般の医療ではなかなか難しいほど短期間で症状が改善していきます。
ただ、病は心から生じてくるものですから、そこから脱するには、やはり本人の意志が欠かせません。自然で安心な食べ物や規則正しい生活、ファミリーみんなの愛情と励まし、ストレートで親身なアドバイスがファミリーの「自然療法」を支える柱です。けれども、欠かすことのできない最後の鍵は、本人の自分を変えていこうとする強い気持ちです。時として、自らの心と対面する辛さから、病をつくった心の状態をそのまま続けていく選択をする人もいます。それでも、私たちはこれからもケアのために来た人たちに、自らの心を勇気をもって振り返るように励まし、ふたたび前を向いて歩みだすよう応援し続けていきます。

たくさんの感動的なシーンがあったのですが、カメラの電池が切れてしまい、みなさんにはすこしの写真しかお届けできません。けれども、えみちゃんやご両親、ファミリーのみんな心には、今日の思い出はずっと残っていくでしょう。

えみちゃん、おめでとう。そして、本当にありがとう。ときどき遊びに来て、みんなに元気な顔をみせてね。

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えみちゃんの屈託ない笑顔

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卒業コンサートに出席されたご両親


ファミリーで企業研修

レポートが遅れてしまいましたが、去る8月19日から20日にかけて、木の花ファミリーを会場にしたユニークな企業研修が行われました。

主催はファミリーではなく、学生団体を母体として昨年起業した「グラウンディング・ラボ」でした。代表の島津くん、副代表の都丸くんはともにファミリーのよしどんが昨年夏にファミリーに参加する前にエコビレッジの設立に向けて奔走していた頃からの友人で、何度もファミリーを訪問して親交を深めていました。

研修はファミリーでの農作業やディスカッションを通じて自らの内面を深く掘り下げていき、最終的には行動の変革を促すユニークなもので、ファミリーのライフスタイルや価値観を企業社会でも役立つ気づきにつなげることのできる内容でした。今後の本格的な展開に向けたテスト版というべき今回は、居酒屋をはじめとする飲食店のチェーンを全国展開する「株式会社マルシェ」さんから、現場の最前線でリーダーシップをとるエリアマネージャーなどの職種の方々が参加されました。

今回の研修を皮切りに、グラウンディング・ラボは今後、ファミリーを現場にした研修の開催をさまざまな企業さんに展開していく予定です。ファミリーはこれまで通常の企業とはあまり縁がありませんでしたが、新たな社会づくりをめざして活動を続けるファミリーにとって、企業の現場を変えていくお手伝いをしていくことはとてもありがたいプロジェクトです。「マイ箸運動」や有機農業への取り組みなど独自の環境活動を展開するマルシェさんをはじめとして、これからさまざまな企業と縁をいただいていけることを楽しみにしています。

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今日は手打ちそばの日

ファミリーではときどき自家栽培のそば粉をいさどんが打ち、みんなで手作りそばを味わいます。今日はファミリーのそば打ちの様子をお楽しみください。「どうしても食べたい!」と思った方は、ファミリーで年越しをすれば食べられるかも?!

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生地から空気を抜く「菊もみ」

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麺棒をつかって丁寧にのしていきます。

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4つにたたんだところです。これをさらに2つに折って8つ折りにします。

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麺切り包丁でていねいに切っていきます。

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いさどん余裕の表情。「どう、おいしそうでしょ?」

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人数が多いので、外のかまどでゆでています。

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そこまで嬉しそうに食べられると、そばも本望です(笑)

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番外編。そばを打ちながら話すいさどんに真剣な表情で聞き入る「グラウンディング・ラボ」の面々。彼らは今、ファミリー所有の「宮ノ下広場」で キャンプをしています。

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こちらは「未来の」そば達です。そば畑にラインを描くように発芽して、とてもきれいです。

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4回目の生活体験ツアー 2日目

昨日に引き続いて、4回目の開催となったファミリーの生活体験ツアー2日目の様子をお届けします。

2日目の午前中は生活体験として農作業や台所仕事の手伝いをしていただきました。農作業チームは大豆畑で草取り、台所チームはお菓子作りの手伝いを体験しました。

プログラムの最後を締めくくるグループシェアリングでは、参加者全員とファミリーから数人のメンバーが参加し、大広間に車座になってそれぞれが2日間の思いを語りました。 その中で、ファミリーが大切にしている精神性について何人かの方から率直な質問がありました。その場にいたメンバーはファミリーに加わってから比較的日の浅い人が多かったのですが、自分たちの今の思い、ファミリーの生活に加わってからの日々で経てきたさまざまな葛藤、そして心の成長の過程をシェアし、暮らしの中で「心を磨く」ファミリーの実践について理解していただくことができたと思います。

今回のツアーは、有機農業や共同体といった部分だけでなく、その営みを支える精神性に関心を持ち、実践を志す方々が多数参加されていました。そうした方々に、見学や作業体験、プレゼンテーション、コンサートやグループシェアリングといった様々な形で私たちが大切にしているものをしっかりとお伝えできたことを、ファミリー全員、心から嬉しく思い、感謝しています。ご参加下さった皆様、本当にありがとうございました。

体験ツアーは、今後も毎月1回のペースで続いていきます。9月度のツアーはすでに予約で満員、10月度も残りわずかです。次はどんな方々との出会いをいただけるのか、ファミリー全員で楽しみにしています。

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農作業体験中。石垣の草を取っています。

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10時のおやつ。炎天下で冷えたスイカにかぶりつく幸せ。

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こちらは台所での生活体験。のりちゃん(左から2番目)にお菓子作りを習っています。

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ファミリーの調理担当、あいちゃん(中央)がレシピを伝授しています。

dsc_0047.JPGお昼ごはん。ツアー最後のお食事です。

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ファミリーの「聖地」、宮ノ下で記念撮影。富士山が見えないのが残念!

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みんなで車座になって、ツアーの体験を分かち合っています。

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参加者のみんなといさどん、ツアースタッフで記念撮影!