麦予定地とその他の作物

木の花では、麦と大豆を輪作してます。ただ、麦の作付けが多いもので、大豆を作付けない圃場は次の麦まであいてしまいます。

そこで、今年は、くず大豆をバラまいて緑肥を作っておきました。

枝豆くらいになった大豆をハンマーナイフモアで粉砕し、1週間くらい放置したのが、以下の写真

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残渣の緑色が消えてます。一週間くらい放置して炭素率をあげます

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残渣には、糸状菌が絡みついています。

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モアガケした後、1週間くらいした表面の様子。残渣の下には、糸状菌がたくさん発生してました。

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表層5cmを浅く耕起して、11月中旬の麦の作付にそなえます。

さて、大豆緑肥を炭素率をあげてからすきこんだ後の麦は、どうなるんだろうか?実験してみます。これが出来きたら肥料も使わないし、種代も無料なので楽チンだ。

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秋じゃが。今年は、暑かったのでなかなか芽が出てこなかった。きれいな葉っぱ。

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キャベツもいい感じに出来てきた。

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こちらは、そば。麦収穫後に、麦の藁を循環させて作ってます


炭素循環交流会報告②

まずは、圃場の写真を見てもらいましょう。

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■総勢50名以上の見学。なかなかの圧巻。キャベツ・ブロッコリーの圃場

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良いできのものと、悪い出来のものが混在している。出来のいいものは、ほとんど虫害が無い。虫害があるものは、徹底的にたべられている。現在は、虫にウイルスが感染して、虫害が一気に止まってきた。

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人参の圃場 エンバク→人参 良い生育をしています

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■ナスの圃場 ナスは、定植直後は調子がわるかったものの、根が回復してからは、ぐんぐん伸びてたくさんとれました。現在2m50センチくらいの背丈。窒素系肥料をやってないのに、こんなにとれるとは思わなかった。びっくり。畝間にはチップが敷いてあります。

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圃場では、城さんが雑草を抜いたり、作物を食べたりと五感をつかって、作物の様子をみることを伝えてくれました。

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午後は、城さんのブラジル訪問の報告会と炭素循環入門講義。みんな真剣に聞いています

ちなみに、ブラジル報告会についてはたんじゅん広場というサイトでも掲載されているので興味のある人はみてください

■たんじゅん広場

http://tanjunnou.blog65.fc2.com/blog-entry-154.html

ツꀀ■炭素循環HP http://freett.com/tenuki/kiso/shindan.html

炭素循環の入門講座は、自然の側からみることを様々な事例を交えながら理解できる機会になりました。

質疑応答も積極的にでて、時間に収まりきらないくらい興味は尽きなかったようです。

また、講義の中で野菜の硝酸濃度を測ってくれました。少し虫食いの小松菜は、400ぐらいでした。

今回は、たんじゅん農法で作った農産物でつくった500円のお弁当とおやつもたべてもらいました。

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みなさん楽しんで頂いたようでよかったと思っています。また、機会をみて交流会は、継続的に開催していければと思っています。今後ともよろしくお願いします

ツꀀ

また、参加した、わたわたのミクシーに載っていたコメントも載せておきます。ありがとう

炭素循環農法では農法といってもこうしたら良いという方法が確立しているわけではなく、また過去の経験は全て未来への問いかけであると考えます。つまり交流会や講演で話される内容は、全て「問い」。先生は自然であり、答えは未来にあると。だから城さんの話も、一通りの話のあとで、随所に「・・・とはいえ、人間の言っていることですから信じないで下さい。答えはあっち側にあります」が出てきました。質疑応答も本当はQ&Qです。人間同士のやりとりで理解しようとすることは、聞く方も「問い」であり、答える方も「問い」であるのです。この感覚、元々自然を見る目のある人や2回目参加の人は楽しめますが、初参加の人は何々農法の講習会って感覚で質問するのでちょっとだけ当惑していたかな。とはいえ、穏やかな城さんの語り口、また木の花ファミリーでの実践がある程度具体的な課題を絞りつつあるという現状を見たこと、参加者の多くがQ&Qを楽しんだことから、全体を通して、良い経験交換や課題を整理する機会になったと思われました。

木の花ファミリーでの課題は、アブラナ科の軟弱系葉物類、キャベツ・ブロッコリー・カリフラワーですね。そこそこ生育量はとれるものの虫害が多い。緑肥からの切り換えをどのように行うかの行程を整理するなかで、もっと虫害発生の要因が単純に整理できるようになると思います。畑の柔らかさの変化や団粒の維持時間の変化の観察、ずらし定植をした場合の観察などを手がかりにしていけば良いのではないかと思われました。自然が先生ですから、教わる側が積極的に答えを引き出せるようにしていくことが必要なのでしょう。根菜類、ハクサイ、ホウレンソウは良くできるようになってきています。作物による受け止めの違いというのも貴重な情報ではないかと思いました


自然農法センター国際部視察

今日は、自然農法センターの国際部の見学会。

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各国の代表(ブラジル・フランス・ハワイ・アンゴラ・タイ・韓国)が木の花の自然農法の視察と農的なくらしから発展した総合的なエコビレッジの取り組みを見学されました。

午前中は、圃場見学

。鶏舎・山羊舎・養蜂を見て貰って、自農センターとの実証圃場①稲作は、無施肥・施肥による生育の差を調査する圃場 ②畑作:育種中の宮重大根・筑摩の五寸の採種圃場と白菜の圃場を見てもらいました。

各国の農業担当者だけあって、質問も積極的に出て充実した見学になりました。

午後は、木の花のプレゼンテーション1時間、その後、数名の木の花メンバーとの意見交流会をしました。

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みなさん、自然農法センターの職員であると同時に救世教の信者さんだけあって、木の花が大切にしている精神性の話しを聞いて、すんなり受け取っていただけでなく、非常に感銘を受けていた印象をもちました。

質問の内容も確信をついていて、楽しかった。

例えば、エコビレッジを調和的に運営するにあたって、メンバーの調整をどうおこなってるのか?

意見の違いがあったとき、どういう方法で、意思決定を行うのか?木の花の実際の収益の分配について。などなど。

最後の質問で、木の花のようなエコビレッジに暮らしていて一番、良かったなと思う事はなんですかと問いがありました。

これは、僕自身、みんなの意見を聞いて、すごく感動した。僕も木の花で暮らしていて本当に幸せだけど、他のみんなも本当に幸せなんだなーって感じる瞬間だった。

以下、一部を紹介(多少実際の表現とはことなっていますのであしからず・・・)

■まこっちゃん:3年間引きこもっていて、何回か自殺を試みたが、失敗した。そんな絶望の中で、なんとか外にでれるようになったときに木の花に出会い。ここで滞在する中で回復して、メンバーになった。みんなの暖かい心に支えられて今、本当に生き生きとここで過ごせている。本当に幸せだ。

■たっちゃん:僕は、6年前に自然農法センターで研修を受けた。そこで身に着けた農業のスキルもいかんなく発揮できている。また、救世教の教えの中に地上天国の建設というのがあるが、ぼくも信者ではないにせよ。この世を天国にしていきたいという希望を持っていた。今、木の花で過ごしていて地上天国を創りたいという想いと言葉と行動が一致して矛盾の無い生活がおくれている。そのことにとても喜びを感じている。

■じゅんちゃん:28年前からいさどんとの出会いがあり、心の学びが始まった。自分が社長だった造園会社を他の人に任せて、ここにきたが、今は、その選択が本当に間違っていなかったとおもっている。ここで心許しあえる仲間と心を成長させることができることがなによりもうれしい。

■エリー:10年近くわずらってきたうつ病がここに来て、3ヶ月でほぼ治った。(ちなみに、エリーは、うつ病を患う前は、国立大学で教鞭をとっていた)、今は、大学教授の経験を生かして木の花のうつ病克服体験をまとめるための執筆活動が出来ているし、長年やってきた音楽など、自分のやりたいことが、この生活の中で生かされできていることに喜びを感じる

などなど

メンバーを見回しても、僕らはみんな素朴な人達だなーって思う。特に、地位も名誉もないし、いわゆる民草。でも、みんなで支えあって生きることで、食に始まり、生活全般すべてにおいて非常な豊かさを実現できている。また、血縁を超えた72名の家族は、調和的で愛にあふれ、いつもあったかい中で生き生き自分の個性がいかされている。

自然に沿った農業は、もちろん大事。それ以上に、人と人が調和していることって、本当に個々人に大きな喜びをもたらす。その喜びが回りに波及して世の中を変えるひとつのパワーになったらいいなって今日、おもいました。

ありがたい一日でした。

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最後に、自然農法センターの皆様とは、これからも協力してやっていくことを確認できたいい場所になりました。センターの皆様、今回のような素敵な機会を頂き本当にありがとうございました。そして、今後ともよろしくお願いします


炭素循環交流会報告①

10月10日に炭素循環交流会を木の花ファミリーで開催しました。ファミリー以外で41名の参加者になりました。ファミリーを入れると55名と大盛況の会になりました。

午前中は、圃場見学。2つの圃場を見学しました。

まずは、キャベツとブロッコリー・レタスなどの葉物の圃場。キャベツに関しては、きれいにできているものと、ヨトウ虫の虫害がでて、ボロボロな事例をみてもらいました。この畑は、たんじゅん農法に転換してから、ちょうど一年経ち、2年目の圃場です。昨年もかなりの虫害がでました。

やり方は、野菜作付け前に緑肥のソルゴーを作って、それをモアで粉砕してから、鋤き込み、廃菌床を追加して、定植・播種をしました。

虫害のひどい作物のそばにある雑草を抜いてみると表層の根はきれいな白だが、深いところになると茶色になっている。僕は、ソルゴーを10~15cmにすきこんだので、鋤き込み害による根痛みなのかななーと考えていました。

いろいろな意見が出ましたが、城さんからは、たんじゅんに切り替える前に使っていた鶏糞・ぼかしなどの施肥の影響が少し深い位置にあってそれによる影響ではないかと言っていました。

具体的な原因はわかりませんが、虫が発生すると言う事は、虫を発生させてるやり方をしてるよと、自然が教えてくれていること。

来年はスイートコーンとキャベツ・ブロッコリーの輪作を試します。ソルゴーを使わず、スイートコーンをつくり、畝間には、廃菌床か剪定枝チップをまいておいて、収穫後、モアで残渣を砕いて表層5センチに鋤き込み、定植をしていきます。スイートコーン残渣とチップを炭素源にします。

二つ目の圃場は、人参・大根・ゴボウ・ほうれん草・白菜の圃場。根菜類は、エンバク鋤き込み後に、1ヶ月くらいおき、作付けしました。人参は、比較的良くできています。大根も葉に虫害が出ていますが、何とか逃げ切れるでしょう。ほうれん草はこれから、結果がでてくる。ゴボウは、発芽を失敗させたので、生育がいまいち結果まちですね。

白菜は、昨年は、かなりヨトウが発生しましたが、今年は虫害も少ない模様。去年より確実によくなっていることを感じました。

同じ緑肥を活用した炭素循環でも作物により反応が違う。白菜は、見た感じで生の緑肥でもかなりこなす。キャベ・ブロは、どうも根が生の緑肥に当たってるように見える。人参は、2年やったけど、緑肥だけで出来ますね。大根も同じく。もし他の炭素資材を追加するとしても廃菌床を反1トンくらいまいておけば、問題なくできると思います。

とりあえず、続く(写真は、後日載せます)