Hちゃんの奇跡の物語 ~ビフォー&アフター編~

3月末からケア滞在しているHちゃんの日記の紹介第3弾です。
  
≪5月18日≫

今日は「恵みいただきます」の日。木の花はいつも以上に活気にあふれている。キッチンに入れば、その活気と楽しさでいくらでも動けそうな気がする。しかし、その時は動けても、あとで数日疲れから抜け出せないかもしれない。ヘルパーさんもたくさん来てるし、体力を上げていくのが自分の仕事と思い、いつもの日課をただ淡々とやろう。

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なかなか体力が上がらない。いったいいつになったら自分でお給料をかせげるようになるの?と思うことがよくある。そう思うには2つの理由がある。

○ここに来て、まだ1ヶ月と1週間だというのに、私の体感は3・4ヶ月いる感覚だからだ。
○ここの元気なメンバーとヘルパーの体力と自分を比べてしまうから。

・・・なので、ここはいっちょ、ここに来る前の私と今の私を比べてみよう。

前:1時間椅子に座って起きていたら、1時間ベッドに横になる。
今:だいたい起きてられる。

前:文字をたくさん書くのもたいへん。
今:毎日日記を書いている。しかも木の花の動画を見て、日本語に文字起こししてから、中国語に翻訳している。集中力がついた。

前:お皿1枚、コップ1コ洗うのもたいへん。
今:もういったい何十枚洗ってるかわかんない。

前:眠る前に1時間ストレッチが唯一の運動。
今:朝、夕、ストレッチに筋トレを加え、計2時間やってる。宮ノ下への散歩も。

前:ちょっと疲れると血の気が引き、ふらふらした。それを治すため、そのつど何かを食べていた。
今:もうそんなことは起こらない。2度とね!☺

前:朝9:00か10:00に起床。
今:7:00に起床。

前:6畳のワンルームがだいたいの行動範囲。
今:この大きな家を行ったり来たり。

前:意識がもうろうとして、その上会話する時間も少ないので、意識が崩壊していきそうな恐怖があった。
今:意識が少しずつはっきりしてきた。まとまりが少しずつ出てきた。ふすま一枚開ければ、話し相手がいる。

・・・1ヶ月ちょっとでこの変化は大きい!!!

あっ、まだありました。

前:漢方を飲み、光線治療を受け、カウンセリングを受け、最低週一、整体かマッサージに行ってやっと生きていた。
今:それら全部なし。

It’s Konohana Magic!

~いさどんからのコメント~
それらは目出たいことです。あなたの体験を同じように苦しんでいる人に知らせ、その人達を助けていきましょう。ありがとうございます。
  


Hちゃんの奇跡の物語 ~畑編〜

3月末からケア滞在しているHちゃんの日記の紹介第2弾です。
 
≪5月4日≫

今日、ヘルパーで来ていた方からステキな話を聞いた。彼女曰く、

「ここの人たちは、畑での作業が丁寧で、そして無駄がない。きゅうりのツタをはわせるためのテープをめぐらす時もきっちりメジャーで計る。めぐらすやり方も右回りか左回りが決められている。
1つ1つの作業に意味があり、効率的で無駄がないのは、茶道を思い出させる。茶道では所作の1つ1つの意味を理解し、身につけることが精神性の“道”につながっている。木の花の畑隊のみなさんの作業は茶道のように考えられた効率性があるのでとても美しい。

そして、今までは“自然を大切に”なんて考えてはいたけど、イメージにすぎなかったと思う。畑に出て、自然と共に作業して初めて、自然に生かされていることを実感できる。言葉上だけではなく、実体験で理解できるのは畑に出てこそ!というのは、自然の神々と人間をつなぐもの。自然の神々と人間の共同作業は畑でしかできないから。畑に出れば色んな問題が解決していくんじゃないかな。
阿吽も、自然が阿と言って、それを人間が察知して吽と言うところから始まったんじゃないかな。阿吽の呼吸も1人では決してできない農業をするからこそ、必要なのであって、共同体や人と人同士の阿吽の呼吸が先にあるんじゃなくて、畑での作業があるからこそ、そういうことが必要であり、実体験もできていくんじゃないかな。」

34歳のお若くかわいい女性から、何とも知恵のあるお言葉をいただいた。

私も畑に出させていただこうかな。りゅうしろうさんが苗の作業だったら座ってできるものがあるよと言ってくださった。あ、でも、そろそろ苗の季節は終わりかな。

~いさどんからのコメント~
とても良い学びの毎日になっています。そろそろ次のステップに進む時ですね。
  
  


Hちゃんの奇跡の物語 ~まぼろし編~

39歳のHちゃんは3月末、初めて木の花ファミリーを訪れました。16歳から精神科に通い、元々あまり体力がなく、「このままでは人生を開けない」と感じたHちゃんは、ご両親や友人から「あなたは疲れたらすぐ休むから体力がつかないのよ。みんな疲れても働いているのよ」と言われてきたので、10数年前、体に鞭を打って働いていました。大学を卒業してからそれほど働いた経験がなかったHちゃんは、いさどんとの面談の中で「元気になって働けるようになりたいと思って参りました。家族的な雰囲気・団らんの中にいると元気になるみたいなので、こちらにお世話になりたいと思いました」と話し、早速ケア滞在をスタートさせたのです。

当初はお部屋とみんなが食事や会議のために集うホールを行き来するだけでもたいへんだったHちゃんでしたが、徐々にここでの生活にも慣れ、また毎日日記をつける中で自らの想いを自由に解放し、それに対していさどんが的確なコメントをつけていくことで、Hちゃんの心がどんどん健全になっていきました。もともと学習能力が高いHちゃんは、1週間毎に持たれるいさどんとの面談で伝えられることをしっかりと理解し、その内容を大人会議にてみんなの前で堂々と発表する姿からは、病的な印象が少しずつ消えていきました。

そんなHちゃんが「まぼろし」について書いた日記の個所を今回はご紹介します。
  

≪4月23日≫

「まぼろし」 どうして私は「まぼろし」に力を与えてしまったんだろう。このまぼろしは私の症状の正体。「不安」だ。今、6:10am。30分ほど前に目が覚め、ずっとその症状の正体と戦っている。これにひきずりこまれれば、また症状が出る感覚がするからだ。でも、これはまぼろしだ。そうだ、IKKOさん風に言ってみよう。まぼろし~~♡ マボロシ~~ 幻
ようこそ、おいでくださいました。症状の正体さん、マボロシさん、不安さん。やっと正体を現してくださいましたね。待ってましたよ。せっかくお会いできたのに、残念ですが、あなたはまぼろしです。消えてもらいましょう。さようなら。

~いさどんからのコメント~
だんだん変化・変態が進んで来ました。
  

≪5月3日≫

今朝、症状の正体=力が抜けていく感覚=不安が姿を現した。戦ってみたものの、この前のように勝てそうもなくて困っていた。そんな時、ちょうどサポーターのラヴちゃんが部屋に戻ってきた。

私「ラヴちゃ~ん、ちょうどよかったー!今、症状の正体、力が抜けていく感覚・不安が現れて、戦っているの。どうしよう?」

ラ「えっ、どういうこと?」

私「そうだよね。それだけ言ってもわからないよね。」

・・・どう説明していいかわからず黙り込む私。そして、心の中で、どう説明していいかわからないってことは、やはり“まぼろし”なんだな、と思った。そうすると少し、そのまぼろし・力が抜けていく感覚・不安が小さくなった。でも少し気を抜いたら、のまれそうで、気が抜けない状態で、また黙り続けていた。

ラ「でも、とりあえず、戦うんじゃなくて、それにひきずられたくないって自分でわかっていたら、ひきずられないことを選択すればいいし、もしできなかったら、まだそういうのが心の中にあるんだということを認識して、症状がまた出てきてもいいし、とりあえず戦うとかそういうのじゃなくてもいいんじゃないのかな。よくわからないけど。」

~いさどんからのコメント~
その状態はあなたの心の奥でその症状を求めているのです。だから、その症状を不必要な人になることです。

私「そうだね。」

ラ「おっ、姿を現したね、いらっしゃい!みたいな感じでもいいかもしれないし。」

私「そうだね。」

ラ「そういう時こそ、日記を読み返してみるとか、面談でいさどんにどういうことを言われた時に気づけたのかを思い出してみるとか。」

私「そうだね!」

~いさどんからのコメント~
その振り返り方はgoodです!

ラ「現象が現れる時って、いやだけどさ、大切なことを思い出すチャンスなんだよね。人ってわかったつもりでも何も問題が起こらないと忘れてたりするからさ。だから現象・問題が現れたら、大切なことをもう一回復習してもっと理解しようとすればいいんだよね。そういうふうに、大切なことにフォーカスして、ポジティブな方向にもっていけたら、もうその時は、実はその現象や問題はどうでもよくなってたりするんだ。」

~いさどんからのコメント~
ナイス、ラヴ!

私「なるほどー!・・・・ということでなんか動き出せるぞ!」
と言って立ち上がった。

ラ「それ、ほんとにまぼろしだよね。今、動けたんだから。でも、そのまぼろしがなんで心の中にあるかわかる?」

私「う~~ん」

ラ「わからなかったら、それ以上考えたってわからないから。わからないってことを認識していればいいよ。」

――

昼の会話

私「田楽祭の会場の宮ノ下まで自転車で行こうと思う。もし腰が痛くなったら一人で帰って来れるように。」

ラ「ん?一人?なんで?」

私「今だって、いろんな人を送迎するでしょ。それにみんな忙しいだろうし、田植え祭楽しんでるところ、私のために途中抜けさせちゃ悪いから。・・・これって、私の例の先取り不安?」

ラ「そうだね。考え方のクセが出ているよね。別に痛くなったら、言ってくれたら誰でも送るし、考えすぎ。自転車で行きたかったら、行ってもいいけど、とりあえず普通に行ってみたら。」

私「うん。」

結局、始めから終わりまで楽しんで、帰りは歩いて帰ってきた。腰がひどくなるということもなかった。
よくわからない症状の正体について、一つだけ確実に言えることがある。それは、ここに来る以前は、戦う余地もなく、既に脱力感と極度の疲労感がそこにあったということ。東京にちょっと帰っている間と今朝と2回、この症状の正体(という感覚)と真正面に出会ったけど、いずれも、朝目覚めたばかりの時で、前回ちょっと疲れたかなとか、生理の2日目だったり、体に少し負荷がかかった時だ。こういう時は、ここに来る以前だと、目覚めた瞬間に血の気がひいた感覚があり、起き上がることさえしんどいという現象が起きていた。戦う余地など毛頭なく、もう疲れに打ちのめされていた。そして、そんな時私はこう思うのだった。「あれー、昨日、あれくらいの活動なら大丈夫だと思ったのに。そんなすごく疲れたわけではなかったのに。ああ、もっと活動時間を減らさなきゃいけないな」と。
今は戦う余地(ラヴちゃんに戦うんじゃなくていいと言われたけど☺)があるのがうれしい。そして、今のところ、ひきずり込まれずに済んでいる。

~いさどんからのコメント~
病は気からです!
  

≪5月9日≫

「症状の正体 最終章」  

症状の正体についていさどんが日記にこんなコメントを書いていた。「その症状があるのは自分が求めているからです。それが不必要な人になりましょう。」それを読んで私はちんぷんかんぷんだった。というか「求めてないし!」と思った。

でも自己観察を続けていた私は、いいことでも悪いことでも考えをふくらます時、脳内に快感物質のようなものが出ていると感じていた。私は一種の考えふくらまし中毒になっていると気がついていた。あの症状の正体=まぼろし、でもおそろしい感覚をともなうまぼろしは、その中毒症状の副産物なのではないかと推測した。それをいさどんやみんなの前で発表した。いさどんに「そういうことだ」と言われ、またみんなの前で発表したのがいい刺激となった。今、心を覗いてみると「もう二度とあのまぼろしは現れないだろう」と感じている。

いさどんは、まるで心の腕のいい整体師のようだ。しかもそのやり方は、硬くなり痛みを生じている場所をマッサージなどして治療するのではなく、実はそこに関節があって「動くようにできているんだよ」と指摘して、自分で治るやり方を教えてくれるのだ。

いさどん、ありがとう。あなたに出会っていなかったら、私の心は硬くて痛くて身動きとれないままでした。

~いさどんからのコメント~
そのような素直な心を保っていきましょう。
  


「週刊プレイボーイ」に掲載されました

少々ご紹介が遅くなってしまいましたが、「週刊プレイボーイ」36号の特集「めざせ、ニッポンの元気な”農業男子”!!」でファミリーの活動が紹介されました。

記事を執筆してくださったのは、ライターの新井由己さん。「全国各地で農業革命が起きているゾ!!」と題した記事の中でファミリーをご紹介くださっています。

こちらがその表紙。水着の女の子たちにニヤケているわけじゃありません、念のため?!
こちらが掲載誌です。水着の女の子たちにニヤケているわけじゃありませんので、念のため(?)
こちらがその記事です
こちらがその記事です

かぼちゃ収穫

 かぼちゃの本格的な収穫が今日から始まりました。    

まずは、早生品種のえびす系かぼちゃの「ほっこり133」。今年は、旱魃にあって、途中でツルが弱ってきたけれども、しっかりと収穫につながりました。

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かぼちゃの写真をとりたいからといったら、こんなポーズをしてくれたエキセントリックつくつく。頭には、ぺぽかぼちゃ、両手には「ほっこり133」

ちなみは、このペポカボチャは種を食べます。頻尿などに効く成分が含まれていて、木の花でも年齢が上の人が食べてみたら、夜にトイレに立つことなく、ぐっすり寝れているとのこと。今年は、少し多めに作付てみました。

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かぼちゃのはたけの様子。

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とってもよい出来です。

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今日は軽トラ一杯分の収穫量。これから、ぼつぼつ収穫していきます。

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味見をかねて蒸かしてみました。ホクホクして甘い栗のような味わい。

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リンリンが豆乳にカボチャと蜂蜜をまぜて、豆乳かぼちゃドリンクを作ってくれました。

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上品なかぼちゃ豆乳ドリンクの出来上がり!!本当に美味しかった。

これから、かぼちゃの収穫最盛期。今年も美味しいカボチャをみなさんにもお届けできると思います。良かったー!!