かや集め

 今日は、萱を集めました。毎年、冬の仕事がひと段落すると、来年の土作りなどの準備のため、地域で取れる有機資材(萱、落ち葉などなど)を集めていきます。

今日は、総勢12人くらいで萱をかりにいきました。この萱は、来年の夏野菜の敷き藁に使う予定です。

コマネチが萱をはこんでいるところ

今日は、2tロングに一台。軽トラに5台積みました。

銀河の冬至を迎えた時間に丁度おやつをしました。記念に一枚

ユンボも起動させて積んでいきます。早い早い。

 

萱刈り第一弾は終わり。まだまだ、たくさんとって来年の夏野菜のために備えます


人参母本選抜(わたわた解説編)

前回アップしたブログにさらにわたわたが詳しく解説してくれています。

■以下わたわたブログから・・・・

今年もやってきた木の花ファミリーで育成しているニンジンの母本選抜&移植作業。
ニンジン2012年母本選抜1
この畑では、もう4年間、緑肥エンバクとニンジンのみを栽培しています。今年からエンバク鋤き込み後に太陽熱マルチを併用しています。エンバクをしっかりつくることで、有機物の減耗を防ぎ、ネグサレセンチュウ対策にもなると考えています。ニンジンの葉も結構茂るので、これも秋の緑肥と捉えることもできると思います。毎年無施肥ですが
、年々良い土になってきているように思います。太陽熱マルチ後なので雑草も少なく、ニンジンが素直に伸びている感じを受けました。またヤスデなどの土壌動物もいるので、熱で蒸し焼きになっているのは地表から数センチまでかなと思われました。

揃いよく育っている感じであったので、2畝から母本選びすることにして、まず全部掘り上げました。
ニンジン2012年母本選抜2
その数800本。

それを長さ順にずらっと並べます。
ニンジン2012年母本選抜3
肩が緑色や赤紫に着色しているもの、葉のつけねのところの太さが太すぎるもの、裂根などを除き、形状が良く、草勢が中庸なものを選んでいきます。長さはやや長い7寸くらいものを選んでいます。

160本を選んだのち、根の先端を少し切って、内部も均質で濃い橙色のものを選びます。
ニンジン2012年母本選抜4 ニンジン2012年母本選抜5
この選抜の一手間によって、緑肥利用+連作という栽培方法に適応するだけでなく、品質的にも優れたものになっていきます。自家採種といっても、ただタネをとるだけでは適応性も品質も高まらないのです。選抜というのは、自然の暗号を読み解き、作物の個性や向かう方向を見据えて力を添えていくってこと、知恵やインスピレーションを発揮していくアートだと思います。

160本から品質にも優れた100本を選んで、採種畑へ移植しました。
ニンジン2012年母本選抜6
来春までお休みなさい。

今年は特に揃いが良く、裂根は3%、規格外の小ものを入れても5%くらいしか下ものが出ないという秀品率の高さでした。秋の天候が良かったこともありますが、ニンジンと畑との息が合ってきた。土も軟らかく、ニンジンに着きにくく団粒化している感じで、ニンジンに合わせた生態系が出来てきたように思われたし、ニンジン自体も固定種として形状が集束したように思いました。最初の筑摩野五寸から30系統近くに分系し、丁寧に育種してきた一連の行程が実を結んだんだなと思いました。


無肥料栽培で人参母本選抜

 自然農法センターの人参の品種でちくまの五寸を栽培して自家採種を4年繰り返してきました。わたわたが一緒に関わってくれて、選抜のやり方の基礎そして、採種のやり方を学習しながら進んできた4年でした。毎年、よい品種になっていたのですが、今年の出来は、思わず涙が出てしまったほど、美しい出来になりました。

栽培の方法は、人参収穫後、エンバクをつくり、そのエンバクを鋤きこんで人参につなげるというもの。その際に肥料はやらず、無肥料にて育てています。4年目の様子です。

人参の圃場。選抜前の様子

抜くもの抜くもの美しい出来でした。わたわたは、感動して涙を流していました。ちなみに、僕も感動して涙ぐんでしまった。

選抜した人参を運ぶつくつく。さくや姫さんも思わず笑顔!!

800本を抜いて、そのうち160本を選び、さらにそこから芯の色を確認するために包丁できって、コアの色を確認します。真ん中まで色がオレンジ色のを選んでみると105株でした。800本を抜いたうち、裂根の割合が3%でした。栽培の仕方もうまくなっていますが、秀品率が高く、美味しいにんじんになってきています。うーん、美しい。

きれいな母本になってます

コアの色をそろえるため切って色をチャックしています。白っぽいものは除去しています。

植え付け用の穴を掘っています

植え付け穴に選抜された母本を植えていきます

植え付けの際には、まわりを踏んで霜に備えます

こちらは、キャベツの品種を育てています。選抜してハウスに植えつけました。

 

ターツァイやその他の葉物野菜もよく出来ました

いい感じのターツァイ

カツオ菜も種取りをするために母本選抜します

カツオ菜の母本をハウスに定植

木の花で今育成中の漬物大根です

耐病干し理想と宮重大根の根長の長いものを掛け合わせたものを採種と選抜をして3年目くらいになります。良い品種になっています

おやつは、玉ねぎ定植隊と合流しました。一枚パチリ

こういったよい品種に選抜できたのは、わたわたの協力なしにはありえなかったでしょう。本当にありがとう。種取りは大切だけれども、とても労力のかかることです。なかなか個人の農家で取り組むのは難しい側面もあります。その点、エコビレッジは、みんなの協力をえることができるので、種を維持、開発していくのに向いているともいえます。木の花でもかなりの種を自家採種していますが、ゆくゆく、シードバンクとしての役割も果たせしていけたらと思ってます。たのしみだなー。


お勧め図書「連作のすすめ」

木嶋先生が新しい本を出版されました「連作のすすめ」という本です。木嶋先生からは、たくさんのことを学ばせて貰っています。コンパニオンプランツなどの本も出版されているし、木の花でも連作を多くの作物でやっていますが、そのための有用な情報をたくさん頂いています。この本は、連作に関する今までの集大成のような本でしょう。

http://www.amazon.co.jp/%E9%87%8E%E8%8F%9C%E3%81%AE%E5%93%81%E8%B3%AA%E3%83%BB%E5%8F%8E%E9%87%8F%E3%82%A2%E3%83%83%E3%83%97-%E9%80%A3%E4%BD%9C%E3%81%AE%E3%81%99%E3%81%99%E3%82%81-%E6%9C%A8%E5%B6%8B-%E5%88%A9%E7%94%B7/dp/toc/4259518488

木嶋先生は、僕やわたわたが幹事をしている農の会にも参加していただいており、連作の研究成果を講義していただいたり、会報紙などで報告して頂いていました。そういった内容もまとまっているだけでなく、具体的な成功事例を集めてさらに、説得力をつけた形での出版になっています。是非、一読をお勧めします。

わたわたが木嶋先生を紹介してくれて、僕の中にも「連作は究極の農業技術」と捉え、圃場で実践をつんできました。木の花で連作を取り組んでいる事例を以下にあげておきます。確かに、年々つくりやすくなってきていますし、病気の発生も少なくなってきています

■根菜類:人参、大根、里芋、玉ねぎ、ジャガイモ、らっきょう、ニンニク

■葉菜類:キャベツ、ブロッコリ、カリフラワー、小松菜などの軟弱野菜、レタスなど

■果菜類:トマト、トウモロコシ、スイカ、メロン、かぼちゃなど

■雑穀:そば、ゴマ、きびなど

■豆類:ソラマメ、エンドウなど

 


無肥料栽培で大根母本選抜

約5年前から、わたわたと採種を続けてきた宮重大根です。5年間無肥料環境で自家採種を継続してきました。大根を収穫後はエンバクを蒔いて、大根を播種する2ヶ月前に鋤きこんむというやり方です。年々、出来が安定してきました。今年は5年間の中でも最高の出来にしあがりました。環境も安定してきたのか、大根を播種した後は、除草も全くせず、収穫を迎えました。大根による大根のための圃場環境が整っています。病気もほぼ出ない状態です。

そして、この種が晴れて、来年から自農センターから販売されることになりました。みなさんも是非つくってみてください。肉質が緻密ですいりが入りずらく、低肥料でも育つように育種されてます。

そして、わたわたはじめ、自農 センターの研究員さん2名ととファミリーの総勢十数名で大根の母本選抜をしました。

母本選抜前の大根の様子。きれいな葉っぱ。病気もほぼ無い感じ。

全て抜いてから根長の長いものから短いものの順に並べていきます。

母本用の株を選抜していきます

母本用に選び出したものを軽トラにつんで採取用のハウスに運びます綺麗な母本を200本ほど選びだしました。

5年間の取り組みがようやく実り、品種になりました。!!わたわた喜びの表情!!そして、ありがとう

採種予定ハウスに移して母本を植えつけていきます

      

こちらは、となりで自家採種している漬物大根です。耐病干し理想と木の花の宮重の根長の長いものを掛け合わせて、種取りのしやすい漬物大根を育種しているところです。今年で2年目。あと3年くらいすれば安定するかなーというところです。