花を活けるこころ

「あいちゃーん、お花持って来たよー!」今日も畑で一仕事?終えてきた幼児たちの手には、かわいらしいお花がいっぱい。そう、ファミリーで「お花」といえばあいちゃんです。みんな、きれいなお花を摘んできてはあいちゃんに手渡し、あいちゃんはそのお花たちをお家のあちこちに飾ってくれるのです。

最近は、「寿花」という生け花の称号を持つヤスエさんも、四季折々のお花で我が家を彩ってくれるようになりました。「今日は、涼しげなイメージを出すために、パセリの葉を摘んできたの」と、愛おしそうに話すヤスエさん。4月にファミリーに移住してきて、「買わなくてもこんなに素敵なお花がいつも手に入るなんて、目からうろこだったわ」と笑って話してくれました。鮮やかな手つきで花を活けながら、「お花のある生活本当に豊かよねえ」と嬉しそうです。

ファミリーのみんながいちばん大切にしているものは、こころの豊かさ。さりげなく飾られた花たちにも、そんなこころが表れています。

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あいちゃんとみのり

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玄関に花を活けるヤスエさん


未来のファッションリーダー?

ファッションセンス抜群の名美容師ちーちゃんがファミリーにやってきてから、メンバーの雰囲気も少しずつ垢抜けてきた近頃のファミリーです。その波に乗ってか、最近、とくにおしゃれに目覚めてきたのが4歳のみのり。一日に何度も玄関の大きな鏡の前で髪を直すその目は、まさに真剣そのものです。「三つ編みを自分で出来るようにしたい!」と話すみのりの髪には、かわいらしいお花がささっていたり、紙でできた手作りのせんすがくっついていたり。そんなみのりのファッションは、ファミリーでも一目置かれています。「大人になったら何になりたい?」という質問に、「畑でお仕事する!」と目をキラキラさせながら答えるみのり。みのりをはじめ、木の花のこどもたちがどんな大人に成長するのか、今からとても楽しみです!

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大ちゃんの旅立ち

2月からファミリーに長期滞在していた「大ちゃん」こと橘大三郎さんが、6月1日に滞在を終えてファミリーを発ちました。

大ちゃんは大阪のトマト農家さんです。今まで借りていた農園を自分で引き継ぎ、新たな出発をすることになったのを機に、農業や心を学ぼうと2月からファミリーに滞在していました。

滞在中、大ちゃんは主に「田んぼ隊」の作業に加わり、強力な助っ人として活躍してくれました。主に若手のメンバーの住む「おひさまハウスひまわり」や「た んぽぽ」に滞在していたこともあって、若いメンバーたちの「兄貴分」として面倒見のいいキャラクターを発揮、よくみんなの様子を気遣ったり、励ましたりしていました。ファミリーの世界観や精神性にも強くひかれて いた大ちゃんは、感じたことをみんなに積極的に話しかけ、そんな大ちゃんの一生懸命な姿勢に応えようと、みんなも自分の考えを真剣に答えていました。

出発の前日には、みんなで大ちゃんの「行ってらっしゃいコンサート」を開きました。ちょうどお客様をお迎えする「ウェルカムコンサート」と重なったこの日は、大ちゃんのリクエストでふだんはみかちゃんがソロで歌う「むかしむかし」をちなっぴーが、そして合唱曲の「この星の上で」をいさおとたっちゃんがデュオでゴスペル風に披露。大ちゃんは嬉しそうに聞き入っていました。

「ここで過ごした日々を決して忘れません」と涙ながらにあいさつした大ちゃんに、送別のあいさつをしたメンバーは口々に「大ちゃんはファミリーの一員だから、大阪には出張に行くんだよ」と励ましていました。

行ってらっしゃい。僕らも大ちゃんと過ごした日々は忘れないよ。家族だから、いつでも帰ってきてね。

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子どもたちの「にわとり小学校の歌」に加わる大ちゃん(左端)。この日は中学生も参加してにぎやかでした

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あいさつする大ちゃん。目がうるうるしています

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出発の日、おうちにいた人と記念撮影


のりちゃんが指を切ったとき

「あられ切りに行ってきまーす」

いつもみんなのおやつや商品のクッキーを作っているファミリーの「お菓子職人」ののりちゃんが、あられの材料になるお餅を切りに、今日も厨房から作業部屋に出かけていきました。

プロの職人さんのようにかっこよくあられを切るのりちゃんの写真を撮りにいったら、こんなエピソードを話してくれました。

「この作業はけっこう危険だから、最初はすごく緊張してやっていたんだけど、慣れてきた頃に指を切ってね。それが、1回目でしょ。2回目はね、見学に来たお客さんが話しかけてくるもんで、お相手をしなきゃ、と思っていたら、あられを切る方の集中力が途切れて切っちゃった。3回目はね、2度あることは3度ある、って感じで、慎重さを欠いて切っちゃったの。ただ単純にアホだったね、アハハ。

そしたら4回目は『アホよりもっと上』ってことになるんだけど、このときはみんなにヒーリングの力があるってことの確認になったの。私の傷口にみんなが手かざしをしてくれて、それがヒーリングのタワーになってね、みんながそれぞれの手で上からのエネルギーを感じながらヒーリングをする、って体験ができたのね。それで、人様の役に立つことができたの。

ついこの間ね、4年ぶりに5回目があったの。おもちがすごくねちょねちょしていて、慎重の上にもさらに慎重にしなくちゃ、っていう状況だったのに、一瞬で指を切っちゃってね、一瞬の怖さを感じた。それで、ああ、ほんの一瞬で起こるできごとで自分が立てた予定とはまったく違うことをいただくことがあるんだ、っていう気付きがあってね、大人ミーティングでみんなにシェアできたのよ」

「女の道は一本道!」と、いつも心の奥でひたむきに神様を想うのりちゃん。そんなのりちゃんには、神様にまつわる不思議でありがたいエピソードがたくさんあります。ファミリーを訪れた際は、ぜひ、のりちゃんに聞いてみてくださいね。でも、あられを切っているときは、要注意!?ですよ。

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真剣な表情であられ切りの作業をするのりちゃん


失敗から学んでまーす

今年のナスは、水田の後作に植え付けました。

水田の後だと、土壌病害虫もないし、畑の雑草もすくないので、これはいいんじゃないかとおもってやってみました。

が、問題が発生。調子が悪くなりました。あまりにも土目が違うと根付くまでに根が手こずるようです。わたわたさんいわく、田んぼの土は、練った土だということと、ゴロゴロの土塊みたいな感じの土目になっている。もともと、植え付け前のポットの土は、腐葉土や育苗用土など、比重が軽く、ふわふわした土なので、ナスが定植されたときに、あまりにも土目がちがったので、水を吸うのに苦労したということと、ちょうど、そんな吸いにくい状態のときに、1週間ほど、晴れの日が続いたので、吸いにくい上に、乾燥が加わり、水吸えない状態になり、調子をわるくしたという予想が立つとのこと。ちなみに、ごろごろの土塊の中には、水があるのですが、そこに根が入り込んでいって吸うのは、まだ苗の体が小さい時期は、大変ということ。大きくなれば、可能なのだが

そして、弱り目に祟り目で、乾燥したところに、赤い葉ダニが発生して、葉がすこし、丸まったような状態になってしまいました。

そこで

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冬の間に集めた落ち葉をどかーんと投入

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まず、畝の全体に広葉樹の落ち葉を敷きました。落ち葉の中には、ダニを食べるダニが住んでいて、葉ダニ君もその子だちのエサになってしまう。それだけでなく、様々な微生物や小動物の宝庫なので、落ち葉を畑にいれることで、多様性を生み出しバランスを勝手にとってくれます

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落ち葉の上には、藁を敷きます。これで駄目押し、落ち葉も風で飛ばないし、一石二鳥。

また、畝間にはクローバーとイタリアンライグラスという牧草の草生がまいてあります。緑とベージュのコントラストがすごくきれいです。もちろん、この草生の中にも天敵君がたくさんすんでいます。

ちなみに、この後、雨がふったので、調子が回復してきました。わたわたさん感謝!!

なにせ、落ち葉を敷くっていうのは、気持ちがいい。森のにおいが田んぼで味わえる。落ち葉や藁をいれることによりいい感じで土も肥えていくので、後作も楽しみです。

一見、失敗にみえることが起こることで新たにたくさんのことを学べる。その連続で毎年毎年少しずつ成長できている。失敗万歳の一日でした