わたわたが有機農業研究会の全国大会IN静岡に講師として参加するため、木の花に来てくれました。圃場を見てくれて、記事もブログにアップしてくれましたので今日はそれを報告します。
■以下、わたわた記事 http://blogwatawata.blog.fc2.com/
木の花ファミリーのハウスでは一足早く春の葉もの野菜がすくすく育っています。冬の終わり頃から春にかけての時期は、気温・地温ともに低いので、ハウスでもなかなか生育がゆっくりで揃いにくいのですが、冬でもハウスなら緑肥エンバクは結構育ちます。麦類は強いですね。そこで、畝立ては前年のうちに終わらせておき、エンバクを畝に播いて、冬の間にもゆっくりと生育しておいてもらいます。
タネまきの時期が来たら、刈り倒して播種します。予めタネまきするスジは決めておき、条間にエンバクは播いてあったというわけです。
芽が出て伸びてくるころには敷いたエンバクはかなり小さくなっています。地面に接しているところからどんどん分解して栄養に変わっていきます。
すっかり葉ものに入れ替わった感じです。エンバクの敷き藁効果と葉もの自体がしっかり根張りをして育つので、雑草が出てきません。出てきても葉ものを凌駕するような伸び方は出来ないのです。
葉は厚みがあって、旨味があります。生育はゆっくりですが、日持ち性が良いのです。
野菜自らが生態系の支配者として緑肥エンバクに置き換わっていく過程を担っています。
前作の作物残さや緑肥などの粗大有機物を鋤き込んで、さらに緑肥エンバクを播けば、堆肥や有機肥料を入れずとも、大抵の場合はエンバクは難なく育ちます。エンバクを播かずに、鋤き込んで保温しておいて、ダイレクトに野菜のタネを播いても育つのですが、粗大有機物に斑があったりすると不安定になります。緑肥が生育するということは少なくとも植物が根を伸ばしたりする条件がちゃんとあることを意味し、また緑肥が育つことで土の中には安全に根を伸ばす物理空間が確保されていきます。ここを緑肥から野菜に置き換えていく栽培というイメージです。