落花生と私

8月中旬から始まった落花生収穫。
渡球ハウス東という広大な畑に、中落花・大落花・黒落花・金時落花の4種類の落花生があります。
木の花ファミリーがある静岡県富士宮市では、生の落花生を塩茹でして食べる文化があります。
朝早く収穫した落花生を、新鮮な状態で店頭に並べると、即座に売り切れになるくらいファンが定着していて、売上の面で木の花に大きく貢献しています。
大富士という農産物直売所では、一日で約3万円もの売上があった日もありました。

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落花生を出荷に出すまでには、大きく以下の工程に分けることができます。
1.収穫
2.洗い
3.選別
4.袋詰め
5.納品
上記の1.~4.については、主に僕が主導で作業をすすめていきます。
1.収穫と3.選別については、とくに人手が必要になるので、他のチームから毎回数名の助っ人をもらってこなしています。
せっかく手伝いに来てくれた人達が、無駄なくそしてご機嫌に仕事ができるように考えるのは、とても楽しいトレーニングでもあり、反射神経が鍛えられます。

それとデータ管理が大きなポイントになります。
特に以下のデータが重要になります。
・1メートルで何kgの落花生が採れるのか
・収穫した落花生の中から何%が出荷可能なのか
最近のデータを参照しながら、どれだけ収穫してどれだけ出荷できるかを算出します。

落花生畑全体の構成を把握しつつ、収穫のタイミングと量を見計らいながら、美味しい落花生を提供していくことは、職業としては百姓でありながらも、これは経営者的な視点でものを考えているということだろうか、と感じるときがあります。
それは数字だけで考えるのではなく、まめに作物を観察することが重要です。

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あと、落花生の作業を通じて、様々な心の学びがありました。
僕は日頃の意識の持ち方を自分流にあれこれ創作するのですが、その心の根底には欲や恐れがあり、それをやっていると大事な気付き(=直観)を見落とすことにもつながるように思うのです。
今はそういったものをすべてとっぱらって、何も考えずにただ無心に働くことこそ真髄である、というふうに変化してきました。
とはいえ、これもまた今後変化していくと思います。
「自分がこうありたい・これをしたい」というエゴが強い僕からすると、落花生に多くの時間を割いてしまうことで、その他の事に割く時間が減ってしまうことに不安感を持っていたこともありました。
今は「落花生道場」という貴重な機会を与えてもらったことに感謝しています。