出発(たびだち)プロジェクト

木の花には、様々なプロジェクトがあります。2016年も、蓮池、ニーム、アンテナショップ、癒し処たんぽぽ、キッズプロジェクトなどなど新たなプロジェクトが立ち上がり、それぞれが着々と進行しています。

そして以前からあるもののひとつに、「出発(たびだち)プロジェクト」というものがあります。

人は誰でも、必ず死にます。死は次のステージへの旅立ちです。知らず知らず身に付けてきた生への囚われから抜け出し、視野を大きく広げて宇宙全体を観てみると、すべてが形を変えながら連綿とつながっていくこの世界の構造が観えてきます。
自らがどのように死を迎え、またどのように仲間たちを送り出すのか。そのことについて真剣に考えることを通して死生観を深め、命の仕組みを理解することで、今、この瞬間を本当に豊かに生きていく。それが「出発プロジェクト」です。

私たちは死生観について、くり返しくり返し語り合ってきました。そして先日の大人ミーティングで、改めて「出発式(たびだちしき)」をどのように行うかについてのアンケートを行い、一人ひとりがそれを自らの遺書として記入しました。
以下に、そのアンケート冒頭の文章をご紹介します!

*死生観についてさらに深めたい方は、いさどんブログ「21世紀のいのちの捉え方」をご覧ください。

 

この日の大人ミーティングでみかちゃんが描いた生命の仕組みの図
この日の大人ミーティングでみかちゃんが描いた生命の仕組みの図

 


 

出発(たびだち)アンケート

 
私たちは「死」を人生の終わりではなく、新たな旅の始まりととらえています。それは今世の最終章としての卒業式であり、送る側と送られる側が生死の壁を超えた共通の認識を持つセレモニーなのです。

そのため、いわゆる葬式を「出発式(たびだちしき)」と捉え、葬送の儀は「出発人(たびだちびと)」との出会いを通して人生を振り返り、人生の最終章を迎えた者を祝福し見送るものと考えています。

私たちが「生きている状態」とは、肉体と魂が一体となって生命世界において循環している状態です。それに対して、「死ぬ」ということは、肉体と魂が分かれ、肉体は生態系の構成要素として3次元宇宙の中に、魂はそれぞれに相応しい異次元宇宙に還っていくことです。

このように捉えると、肉体は死を境に消滅してしまうわけではありません。人間や動物、植物といった、ひとつの生命としての一時的な姿が終わるに過ぎないのです。常に変わり続けるもの、それが3次元生命の姿です。

これに対して、3次元生命を生命として束ねているものが魂・霊性です。私たちは魂と肉体の分離を死と呼びますが、それは終わりであると同時に始まりでもあるのです。死によって肉体は生命としての循環の仕組みから解き放たれ、原子の単位となってこの世界へ散らばっていきます。一方、魂は新たな次元において次の旅の準備を始めるのです。

「死生観」という表現は、死を生の側からの視点だけで捉えた言葉であると言えます。しかし、生死を超えた視点から死を捉えると、死生観というように、生の奥に生を支える魂の世界が連綿と続いていることになります。つまり私たちの本来の姿は魂、霊性であり、いわゆる「死後の世界」こそが本来の居場所であることになるのです。つまり、私たちは生死を繰り返すことによって学び、本来のあるべき立ち位置に目覚めていくのです。ですから死とは、その学びの大切な節目なのです。

しかし今の社会において、死生観という概念は一人一人違うものです。人それぞれが持っているその人の価値観によって、生きることも死ぬこともその受け取り方が違ってくるわけですから、人の数ほどあることが当然なのです。

そこでアンケートによって個々の意識を確認し、私たちの死生観に対する認識を共通のものとし、ファミリーとしての出発式の様式に反映させたいと思っています。

 


 

 


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