京都・亀岡と大阪の旅

よしどんです。1月31日から2月1日にかけて、僕といさどん、いさおちゃんの3人で京都・大阪へ行ってきました。一泊二日の旅の目的は、大阪・天満橋のマルシェ株式会社本社でエコビレッジ創設に向けた打ち合わせをすること。そして、京都・亀岡にある宗教法人「大本」の本部「天恩郷」を訪問することでした。

これまで「木の花ファミリー通信」やブログなどを通じてお知らせしている通り、木の花ファミリーは関西を中心に居酒屋などをチェーン展開するマルシェ株式会社様と共同で京都・亀岡を候補地にエコビレッジの創設を計画しています。これはファミリーのような共同生活型のコミュニティを基盤として、有機農場や加工場、レストランなどを経営、将来的には教育・啓蒙事業や福祉事業といった非営利事業の展開も視野に入れた総合的なエコビレッジ計画です。

このプロジェクトの構想に触れ、「新しい社会づくりに一生を捧げたい!!」と熱い志を抱いて参画してくれたのが、大阪在住の「ひろっち」こと田中宏之さんです。今回は田中さんのご一家が信仰され、お父様が教団の役員をされている京都・亀岡の「大本」本部にご招待いただき、教団幹部の方々にファミリーの生活やプロジェクトの構想をプレゼンテーションさせていただく機会に恵まれました。

1月31日、朝5時に木の花ファミリーを出発。車で一路、京都を目指しました。高速道路の旅はいたって順調で、10時半には無事「天恩郷」に到着。田中宏之さんと彼のお父様で大本の国際部長を務められている田中雅道さん、そして福井県でエコビレッジの創設を目指して活動中のグループで、今回の訪問に「ぜひ参加したい」と駆けつけてくれた「あまてるの里」の5人と合流しました。

全員で揃って昼食をとった後、午後いっぱいをかけて雅道さんに天恩郷を案内していただきました。天恩郷はかつて明智光秀の居城であった亀山城の跡地を大本が買い取り、本部として整備したもので、能楽の舞台が併設された礼拝所や教祖の教えを刻んだ石碑、城の石垣など、境内の全域を見学させていただきました。見学のかたわら、いさどんは雅道さんに大本やその教えと自らの精神的なつながりについて語っていました。

夕食後は、いさどんが大本の教団幹部の方々にファミリーのプレゼンテーションをさせていただきました。ふだん3時間近くかけて説明している内容を1時間半で話したため、少々駆け足になりましたが、私たちの志とこれまでの取り組みに大いに共感していただくことができました。大本副本部長の鹿子木旦夫様からは、今後、ぜひ互いの個性を生かして連携していきたい、とのご挨拶をいただき、また数人の方からは「ぜひ、一度訪問します」とのご感想をいただきました。

その後は宿舎の部屋に戻り、みんなで車座になって交流会をしました。今回のプロジェクトの取り組みが誰のための、何のためのものなのか、ということについていさどんが熱く語り、みんなで深く共感しあう時間となりました。

翌朝、素晴らしい時間を過ごさせていただいた天恩郷を出発、大阪・梅田にあるマルシェ本社に向かいました。マルシェ本社では、マルシェの役員の方々と今後のエコビレッジプロジェクトについてミーティングを行いました。まず、マルシェ専務取締役の竹内浩徳さんから、有機農産物の生産や資源の再利用など、店舗運営の基盤をエコ化する取り組みにおいても経営的な視点は欠かせない、たとえば原価率が高騰しすぎて利益が圧迫されてしまうことは避けなければならないし、また、常に取り組みの意義を株主に対して明確にしなければならないなど、企業活動としての現実的な視野に立ったお話がありました。その一方で、マルシェ様は単に飲食店の運営に直接関わる部分のエコ化だけでなく、より広い視野に立った循環型社会づくりへの参画を社会的使命と考え、そのためにはエコビレッジの創立が不可欠、との認識を持っておられ、木の花ファミリーにはメンバーの移住も視野にいれた事業展開をお願いしたい、とのことでした。

こうした現状認識について互いに確認しあったあとは、農場に実験的な「農家レストラン」を開設して学びの場所として盛り上げていく、といったアイディア交換で盛り上がる楽しいひとときとなりました。最終的には、プロジェクト実現の第一歩として、まず亀岡近辺に農地を探し求めることを確認してミーティングを終了しました。
ミーティング後は、マルシェ系列の自然食レストラン「ソルビバ梅田店」に向かいました。「ソルビバ」はメニューにファミリーの野菜を使っていただいたり、昨年の9月には「木の花楽団」が出張してコンサートを開催したりと、ファミリーと深い親交があるお店です。スタッフの皆さんと再会を果たしたあとは、みんなで和やかに会食を楽しみました。

昼食後、マルシェのみなさんや田中さん、「あまてるの里」メンバーのみなさんと別れて帰路につきました。帰りの車内では今回の旅の成果や今後の展開、そしてこれから広まっていくであろう価値観や世界の変化について、そしてこれからのファミリーの展開についてなど、スケールの大きな話題で盛り上がったのでした。

1泊2日の短い旅でしたが、たいへん密度の濃い時間を過ごさせていただき、大きな収穫を得ることができました。まず、大本の方々との出会いをいただき、短い時間にも関わらず、互いに対する深い理解と絆をつくりあげることができました。また、マルシェさんとの会合も、エコビレッジ構想を具体化させていくための第一歩を着実に踏み出すことができました。今回ご縁をいただいた皆様、そしてお世話になった方々に心から感謝いたします。本当にありがとうございました!

そういうわけで、今後ファミリーとマルシェ様、そして田中さんたち現地スタッフの連携のもとで、京都・亀岡を舞台としたエコビレッジ・プロジェクトを具体化していきます。ファミリーのように明確な精神性を持ったコミュニティをコンセプトとしつつ、企業が全面的に賛同・出資するユニークな取り組みとなります。エコビレッジづくりの大きな夢を共有したいみなさんのご参加を、心からお待ちしています!
ファミリーではまた、新たに取得した施設「ひまわり」を舞台に、エコビレッジづくりの教育プログラムも開始予定です。こちらも、どうぞご期待ください!

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「天恩郷」を案内してくださった田中雅道さん。お世話になりました!

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広々とした「万祥殿」の礼拝所

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亀山城跡の石垣

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お茶をごちそうになっています。神妙な面持ち

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プレゼンに臨むいさどん

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真剣な表情でプレゼンを聞く大本幹部の皆さん

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大本副本部長の鹿子木さん

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みんなで座談会。熱く盛り上がりました!

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みんなで記念写真

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マルシェ本社での打ち合わせ


4 thoughts on “京都・亀岡と大阪の旅”

  1. エコビレッジ構想すばらしいですね!
    私も昨年より環境共生集落の構想を立てて友人たちと模索している最中ですが、まだ、なんの具体的な足がかりも出来ずにおります。
    今回、偶然に 同じ視点でもう既に実現化に向けて着実に動いておられる様子を拝見し、感激しております。私は大阪在住の身ですので、もし、何かお手伝いができることがあれば 参加させていただきたいとも思っております。
    一度、お話しをお伺いできる機会があればうれしい限りです。

  2. 羽木 みどりさま

    メッセージ有難うございます。
    今後、大阪へ訪問する回数が増えると思います。
    その際にお話が出来ればいいですよね。

    話が具体化するにつれて、
    協力者を広く求めて行きます。

    今後もブログやいのちの村(http://www.lifevillage.net/)にて、経過報告をしていきますのでよろしくお願いします!

  3. エコビレッジ,興味あります。これからは、お金ではない気がします。自然と調和しながら生きる、生き方が大切と思います。私は、大阪に住んでいます。自然農もおしえてもらいに行ったことがあります。エコビレッジが、日本のいたるところに、できていくといいとおもいます。

  4. あかりさん、コメントありがとうございました。
    かなり前の投稿ですので、
    その後のプロジェクトの展開には紆余曲折がありましたが、
    志は変わらず持ち続けています。

    僕らの思いは、木の花ファミリーの生活に
    表れています。よろしかったら、どうぞ見に来てくださいね。

    いさお

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